女性がかかりやすい「メニエール病」の症状と治療法

突然引き起こされるめまい
天井がグルグルと回っている

こんな症状を感じた事はありませんか?

ただ、症状がないときは
何事もなかったかのように
治まっているので
放置している人も多いかもしれません。

まだ詳しい原因が解明されていない
「メニエール病」について
正しい知識を持っておきましょう。

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そもそもメニエール病って何?

メニエール病は特に女性に多い疾患です。

心身共に感じるストレス、睡眠不足、
疲れ、気圧の変化といった原因に
加えて性格的なものも影響すると
言われています。

特に真面目で几帳面な人が起こしやすい
傾向にあります。

耳は鼓膜がある外耳、その内側の中耳、
さらに奥の内耳の3つに分かれています。

その内耳でリンパ水腫が起こり
内圧が上がってしまうことが原因です。

リンパ水腫というと
難しい言葉のようですが
リンパ液が大量に分泌され、
むくみが起こっている状態です。

足などが浮腫みで腫れを起こす状態が
耳の内側で起こっているのです。

リンパ水腫が以下のどちらで起こるかで
症状変わります。

1つ目は、内耳でも蝸牛という
カタツムリのような形をしている部位です。
蝸牛は聴覚を司っています。

この場合は、難聴の症状のみで
めまいは感じません。

耳のつまり感として感じる場合もあります。

2つ目は平衡感覚を司る
三半規管と耳石器です。

この場合は、めまいを感じます。

蝸牛と三半規管などの両方に
リンパ水腫がある場合は、
難聴とめまいの両方を感じてしまいます。

どんな症状が現れるの?

女性がかかりやすい「メニエール病」の症状と治療法

どのような症状を感じれば
メニエール病の可能性があるのでしょうか?

1.初期症状

めまいよりも耳がつまった感覚や、
聞こえにくさ、低い音が聞こえづらくなる
といった症状から始まります。

また、耳の中でセミが鳴いているような
耳鳴りを感じることもあります。

これらの症状を感じることが
繰り返されるのが
メニエール病の初期症状なのです。

2.進行期の症状

メニエール病が進行し始めると
「めまい」を感じるようになります。

初期はフラツキ程度であっても
進行するにつれて
激しい「回転性のめまい」を感じます。

そしてめまいは発作的に起こり
一度起こると30分程度続いてしまいます。

また歩いていてもフワフワした感覚を
感じたり、天井が回っているように
感じることもあります。

発作が起こる頻度は人それぞれで
毎日起こる人、毎週、毎月、
季節の変わり目と人それぞれです。

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メニエール病の発作の予兆

メニエール病を発症してすぐは
あまり前兆などに気づかず
突然めまいが起こるということに
悩まされる人も多いことでしょう。

しかし、発作が起こる予兆の
いくつかをご紹介しましょう。

・耳がつまる
・フラツキを感じる
・肩こりがひどい
・首の後ろが重い
・頭痛を感じる
・気分が悪い

これらの症状を感じたときは
外出などを極力控えるなど安静にしましょう。

また発作が実際に起こってしまったら
安静が一番です。

動揺して動き回ると悪循環です。

めまいなどの症状が片側からでている場合は
そちらを上にして横になります。

そして、光や音の刺激を避けるために
カーテンを閉め、暗めの部屋で
横になることです。

目の上を冷やすのも有効です。

メニエール病の治療法

女性がかかりやすい「メニエール病」の症状と治療法

メニエール病の治療はどのように
行うのでしょうか?

1.投薬治療

症状が軽く、発症から間もない方が
まず行う治療です。

発作を予防するために、
利尿剤、内耳循環改善剤、
さらには自律神経調整剤などを
服用します。

そして、発作が起こった時は
鎮静剤、抗ヒスタミン剤、吐き気止めで
対処します。

対処療法なので
投薬治療のみで改善をはかるのは
難しくなりますが、
急に起こる発作に備えられる安心感が
メリットでしょう。

2.鍼灸治療

続いてはメニエール病が起こりにくい
体質へと改善を図る治療法です。

初期から中期の方に行われ
投薬治療と並行して行われます。

針を刺し、経絡を刺激することで
体内の水分調整を行い、
自律神経を整えます。

急激な改善というよりも
継続することで少しずつ改善させる
治療法です。

3. バイオプレート治療

症状がまだ軽く、中程度ではあるが
薬での改善が見られない人にお勧めです。

特別なマウスピースを作成し、
下側の顎を強制することで
治療する方法です。

マウスピースをつけるため
慣れるまでは違和感を感じるという
デメリットはありますが副作用も少なく、
通院も少なくてすむのがメリットです。

ただし、顎に変形がある場合は
時間がかかることがあります。

4.手術処置

症状が重症化し深刻になってくると
手術を行うこともあります。

全身麻酔を行った上で
内リンパ嚢を開放し、前庭神経を切除する
方法が一般的です。

費用が高額であることと
顔面に麻痺が残る可能性があることが
デメリットでしょう。

しかし、効果は高く
術後の経過も早いのがメリットです。

手術は最後の手段としてとっておき
症状に応じて、経過を見ながら
治療を行っていくことが大切です。

メニエール病は、難病にも指定されて
いるように、完治が難しいとされる
病気です。

その為、まずは早期発見に努め
早めに治療にかかることが大切です。

同時に発作を抑えるためには
疲れやストレスを溜めないこと、

睡眠をしっかりとること
バランスの良い食事をとることも
重要ですよ。