これは快感!意外と簡単にできる「耳垢」の上手な取り方をご紹介します

 

耳が痒くなって耳掃除をしたけれど、うまく耳垢が取れないという経験は誰しもありますよね。耳垢が取れないからといって耳の中にそのまま放置するのは何だか不潔な気がしますね。だからといって耳掃除に躍起になってしまうと、耳を傷つけて外耳炎などを引き起こす原因にもなります。多くの方が不潔だと思っている耳垢ですが、実は耳垢には耳垢の役割があります。そこで今回は、耳垢の役割や耳を傷つけない上手な耳垢の取り方をご紹介いたします。

広告

 

耳垢の種類

一言に耳垢といっても、大きく分けると「乾性耳垢」と「湿性耳垢」の2種類に分けられ、そこからさらに細かく分けると5種類に分けられます。

耳垢の種類は人種によって違っていて、日本人の約85%「乾性耳垢」という乾燥したタイプの耳垢をしています。残りの約15%「湿性耳垢」という湿ったタイプの耳垢をしています。日本では少ないこの「湿性耳垢」ですが、白人や黒人の9割以上の方は「湿性耳垢」です。中国や韓国の方は、日本人よりもさらに「乾性耳垢」の割合が約95%と高く、モンゴルの方にいたっては100%です。「乾性耳垢」はアジア人に多いタイプといえます。

「乾性耳垢」はさらに、粉状タイプと膜状タイプに分けられ、「湿性耳垢」はさらに粘り気のある水飴タイプ、そこへ粉状のものがついたタイプ、湿った膜状タイプに分けられます。

これは快感!意外と簡単にできる「耳垢」の上手な取り方をご紹介します

 

耳垢の役割

耳垢には、大きく3つの役割があります。

殺菌作用

耳の中を雑菌から守る役割があります。垢であるはずの耳垢が雑菌から耳の中を守っているというのは不思議に感じる方もいるかもしれませんが、耳垢には「リゾチーム」という抗菌力が高い物質が含まれています。そのリゾチームという物質のおかげで雑菌からデリケートな耳の中が守られているんです。

真菌や細菌の発生を抑制

耳垢は弱酸性なので、真菌や細菌が耳の中に発生することを抑制する役割があります。

耳の中の乾燥を防ぐ

耳垢には脂肪分が含まれていますから、乾燥しがちな耳の中を乾燥から防ぎ、保護する役割があります。

ですから、耳垢の全くないキレイな耳の中というのは、見た目にはキレイですが、耳を守るという点からはあまりよくありません。適度に耳垢が残っている状態がベストです。

広告

 

耳掃除のタイミング

耳掃除のタイミングは、耳の中が乾燥している状態のときがベストです。

お風呂上がりなど耳の中が適度に湿っている方が耳垢が取れやすいと思われがちですが、これは間違いです。湿った耳垢を耳の奥に押し込んでしまう可能性があります。毎回お風呂上がりに耳掃除を行うことで、どんどん耳の奥に耳垢を押しやり固めてしまうことによって「耳垢栓塞症」という病気を引き起こしてしまう可能性もあります。お風呂上がりの耳掃除は控えましょう。

これは快感!意外と簡単にできる「耳垢」の上手な取り方をご紹介します

 

耳を傷つけない正しい耳垢の取り方

誤った耳掃除の仕方では耳を傷つけてしまう恐れがありますから、注意が必要です。

正しい耳掃除の仕方は、耳の入口から1cmくらいまでの部分を優しく耳かきや綿棒でこするだけです。ついつい奥の方まで耳かきや綿棒を突っ込んでしまい、鼓膜をつついてしまって強い痛みを感じた方も多いと思いますが、日本人の耳垢というのは欧米人と比較すると乾燥しているので、自然と耳の外に向かって出てくる仕組みになっています。ですから、無理に奥まで耳かきや綿棒を入れなくても、耳の入口1cm程を掃除するだけで十分なんです。

かゆみがあるからといって、耳の中の壁を耳かきでガリガリとこすってしまうのは、外耳炎にかかりやすくなるためNGです。

これは快感!意外と簡単にできる「耳垢」の上手な取り方をご紹介します

 

耳かきと綿棒、おすすめは?

耳掃除をする場合、耳かきか綿棒を使う場合がほとんどですが、どちらを使ったほうがキレイに取れるのか迷う方もいますね。耳掃除に使う道具は、耳垢のタイプによって違ってきます。

乾性耳垢

耳垢が乾いている方は耳かきを使用するのがおすすめです。耳かきよりも綿棒の方が好きという方は、最近では粘着タイプの綿棒もありますから、そういったものを利用するようにしましょう。

湿性耳垢

耳垢が湿っている方は綿棒がおすすめです。耳掃除をするときは、綿棒を回転させ、奥に耳垢を押し込まないようにするのがポイントです。
耳掃除に使用する耳かきは、使用したあとはできるだけ清潔なところで保管するようにしましょう。また掃除する部分を汚れた手などで触ってしまうと、耳掃除のときに耳にバイキンが入り込んで、外耳炎を引き起こす可能性があります。たまには洗って消毒などをしてきれいに保つようにしましょう。

これは快感!意外と簡単にできる「耳垢」の上手な取り方をご紹介します

 

耳掃除の頻度

日本人は「耳掃除が大好き」という方が非常に多く、中には毎日耳掃除をしているという方も少なくありません。

ですが、毎日耳掃除をするのはさすがにやりすぎです。耳掃除をやりすぎたり奥まで耳かきや綿棒を突っ込んでしまうことで、逆に耳垢を押し込んでしまったり、外耳炎を引き起こすリスクがあります。外耳炎はひどい場合には手術の必要も出てきます。また、耳掃除のやりすぎで、耳の中の耳垢が極端に少なくなってしまうと、菌に対する免疫が低下することになりますから、「外耳道真菌症」という耳の中にカビが生えてしまう病気を発症する危険性もあります。

耳掃除の理想的な頻度は月に1回程度です。多くても2週間に1回程度に抑えましょう。