氷が我慢できない人は要注意!こわーい「氷食症」の原因とは

 

熱い日に飲み終わったグラスの中の氷をカリカリかじるのがたまらないという人はいらっしゃいますが、家に帰宅したら真っ先に冷蔵庫に向かい、氷をバリバリ食べないと気が済まないというのであれば「氷食症」かもしれません。

氷を食べるくらい問題ないじゃない、カロリーも気にならないしと安易に考えていたら危険ですよ。

今日は知らないと怖い「氷食症」についてご紹介します。

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氷がやめられない「氷食症」とは

「氷食症」とはその名の通り、氷を食べてしまう病気です。氷を食べるといっても、かき氷が大好きとか、冷たい飲み物を飲んだ後の氷を食べるくらいであれば「氷食症」ではありません。

「氷食症」とは土や紙など本来は口にしないものを好んで食べるという異食症の一種です。「氷が好きだから食べる」というのではなく、「氷を食べずにはいられない」「無性に氷を欲してしまう」状態を指します。一般的には1日に製氷皿一枚分の氷を食べずにはいられない状態からが「氷食症」の目安です。

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「氷食症」の恐ろしい原因とは

「氷食症」が発症する原因は鉄分不足です。鉄分不足で貧血になるとヘモグロビンが不足し、脳に十分な酸素が届かなくなってしまいます。貧血の症状として動機や息切れ、ふらつきなどを上げることが出来ますが、これらは脳に酸素が行き渡らなくなることが原因です。

脳に酸素が行き渡らないことが引き起こす体のトラブルはこればかりではありません。脳に酸素が行き渡らないと脳の機能が低下してしまいます。すると自律神経の調節が上手くできなくなってしまうのです。自律神経が乱れると体温調節が出来なくなり、口の中の温度が高くなり、温度を下げようと無意識に氷を欲してしまうのです。

また、脳機能の低下は味覚の変化を起こすことがあり、氷を異常に美味しいと感じさせてしまうこともあるのです。

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「氷食症」の特徴

「氷食症」の顕著な特徴は以下の通りです。

・寒い季節でも無性に氷が食べたくなる
・一日に製氷皿ひと皿以上の氷を食べる
・口の中の温度が高く、冷たいものを欲しやすい
・ちょっとした動作や階段をのぼるだけで息切れがする
・動悸がする
・瞼の裏が白っぽい

氷を異常に欲する状態と、鉄欠乏性貧血を疑うような症状が同時にみられるようであれば「氷食症」の可能性が高いでしょう。

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「氷食症」を治すには

「氷食症」を治すためには、まず原因を突き止めることが大切です。「氷食症」の原因の殆どは鉄欠乏性貧血なのですが、中には精神疾患から味覚障害が起こり「氷食症」が起こることもあるからです。原因を見誤っては適切な治療ができません。まず内科などの専門医に診てもらいましょう。

鉄欠乏性貧血が原因で「氷食症」になっている場合には、貧血の治療をします。鉄剤を処方してもらい貧血状態を改善しましょう。鉄剤は胃に負担がかかる薬ですので、吐き気など胃腸に不快な症状が現れることがあります。そのような場合にも自己判断で薬の服用をやめてしまわずに、お医者さんに相談しましょう。

鉄剤と共に胃腸薬を処方してもらったり、薬の服用から注射に変えることも出来ます。貧血というのはよく耳にする言葉ですので、あまり重大に考えない人も多いのですが、なかなか治らない貧血の裏にはガンなどもっと恐ろしい病気が隠れていることもありますので、きちんと治療しましょう。

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「氷食症」を予防するには

「氷食症」を予防するには鉄欠乏性貧血を予防することが最も効果的です。鉄欠乏性貧血になってしまった場合には病院に行かず、自分の力だけで完治を目指すのは難しくなります。鉄欠乏性貧血は血液中の鉄分が著しく足りない状態ですので、鉄分を多く含む食べ物を食べたり、鉄を含んだサプリメントを飲むくらいでは補えないからです。日常生活で貧血気味かなと感じたり、健康診断で要注意といわれたなら貧血が進まないように積極的に鉄分を摂り、予防していくことが重要です。

鉄欠乏性貧血を予防するためにはやはり食事がポイントになります。鉄分を多く含む食品はもちろんのこと、鉄分の吸収を助けるビタミンCも積極的に摂りましょう。鉄分を多く含む食品としてはカツオやアサリなどの魚介類やレバーなどの肉類から摂るのがお勧めです。ほうれん草や小松菜などの野菜からも鉄分は摂取できるのですが、魚介類や肉類に含まれる鉄分は「ヘム鉄」、野菜類に含まれる鉄分は「非ヘム鉄」と同じ鉄分でも違っており、「ヘム鉄」の方が「非ヘム鉄」より体に吸収されやすいのです。

また、鉄分を摂取することと併せて、鉄分の吸収を妨げる物を控えることも大切です。具体的には、コーヒーや緑茶、紅茶やウーロン茶などです。食事と一緒にこれらを口にする人も多いと思いますが、実は、鉄分と一緒にこれらを口にすると鉄分の吸収が妨げられてしまうのです。

病院で貧血の治療として鉄剤が処方される際にも、薬と一緒にコーヒーやお茶を飲まないように注意があります。これらは嗜好品ですので我慢するのは辛いという人もいらっしゃるかもしれません。全く口にするなというのではなく、食事の後1時間半くらいは飲むのを控えれば問題ありません。