海水浴を楽しんで帰ってきた後、肌荒れに悩まされたことはありませんか。せっかく海を満喫して帰ってきたのに、肌荒れしてしまっては楽しかった気持ちが急にしぼんでしまいますし、何より、海水浴を楽しむ季節は肌の露出が増える時期のため、肌荒れは日常生活にも支障をきたしてしまいますよね。

海水浴で肌荒れにしてしまうのには何か原因があるのでしょうか。原因があるとすれば正しいケアの方法はあるのでしょうか。今日は、海水浴で肌荒れしてしまう原因と正しいアフターケアの方法についてご紹介します。

海水浴後に起こす肌荒れの原因

海水浴後に肌荒れを起こす原因は以下のようなものがあります。

日焼けによるダメージ

夏の海の紫外線は強力です。海水浴に出かける際には日焼け止めでケアすることは一般的になってきました。しかし、ウォータープルーフではない日焼け止めを使用した場合、水に入ったら日焼け止めの効果がなくなってしまうことや、日焼け止めは朝に塗れば夕方まで持つ訳ではなく、塗りなおさなければならないことはあまり浸透していないようです。

日焼け止めをよく見てみるとSPFという表示があるのに気づくかと思います。このSPFとは紫外線を受けてから肌に影響が出る時間をどれだけ延ばすかを意味します。

例えば、SPF15の商品の場合、20分×15=300分 日焼けを約5時間防ぐことができることを表しているのです。ですから、早朝、家でSPF15の日焼け止めを念入りに塗っても、移動時間などを考えるとお昼くらいには効果がなくなってきてしまうのですね。

日焼け止めによるダメージ

日焼けによる肌へのダメージを減らすため日焼け止めを使用するのに、どうして日焼け止めが肌荒れの原因になるの?と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、考えてみれば、本来であれば紫外線を浴びて日に焼けるはずの肌を守る訳ですから、それなりに肌に負担をかけてしまうのは当然です。

特に、SPF値やPA値が高いものや、ウォータープルーフタイプの日焼け止めは肌への負担が相当なものであるため気を付けましょう。出来れば肌への負担が軽い日焼け止めを定期的に塗りなおすのがベストですが、どうしても肌に負担がかかる日焼け止めを使用するしかないという場合にはクレンジングを念入りに行いましょう。落とし切れなていない場合、肌荒れをまねく原因になります。日焼け止めによっては専用のクレンジング剤が必要なものもあるため、購入する際には確認しておきましょう。

海水によるダメージ

海水には塩分を始め、ミネラルや微生物、汚れなど様々なものが含まれています。特にお肌が敏感な人は塩分に負けてしまって肌荒れを起こすことも多いのです。海水によるダメージを減らすには、一度海に入ったらシャワーで海水を洗い流すしかないのですが、シャワーで洗い流すと日焼けから肌を守るために塗っていた日焼け止めも洗い流してしまうことになりますので注意が必要です。シャワーを浴びた後、まだ砂浜や海で過ごす場合には再度日焼け止めを塗るようにしてください。

砂浜によるダメージ

海水浴で気を付けなければならないのは海だけでなく、砂浜も一緒です。砂浜の砂で体をゴシゴシという行動はお肌を傷つける原因です。特に、日焼けや海水でダメージを受けた肌には刺激が強すぎますので、浜辺で遊ぶ際には注意してくださいね。

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「海水浴皮膚炎」の可能性も・・・

海水浴をした後に、水着を着ていた部分にチクチクした痛みや痒みを感じたら、海水浴皮膚炎の可能性もあります。

海水浴皮膚炎とは海水に漂っていたプランクトンの棘が水着の中に入り込み、皮膚を刺激することによって起こる皮膚炎です。水着を着ていてチクチクとした違和感を感じたらすぐに水着を脱いで洗い流すようにしましょう。

もし、海水浴皮膚炎になってしまった場合には、病院で処方される軟膏を塗れば治すことができますので皮膚科を受診しましょう。

肌荒れした場合のケアはどうすれば良い?

海水浴で肌荒れしてしまった場合のケア方法についてご紹介しますね。

患部を冷やす

まず、日焼けが原因で肌荒れをしてしまった場合には、患部を冷やしましょう。火傷と日焼けは一緒であると思って下さい。患部を冷やして炎症を抑えることが大切です。

また冷やすことでシミができにくくなる効果も期待できます。紫外線を浴びると肌の中にはヒスタミンが放出されます。このヒスタミンがメラニンを作るメラノサイトを攻撃し、その結果メラニンがどんどん増えていきます。これが日焼けをするとシミができやすくなる原因です。しかし冷やすことでヒスタミンの放出を抑えることができるのです。

氷や保冷剤をおしぼりにくるんであてたり、冷やした化粧水などでパックしたりすると肌を冷やすことができます。化粧水は、鎮静作用のあるものがおすすめです。

なお、以下のような方法も冷却効果があるといわれています。

・ココナッツオイルでマッサージ
ココナッツオイルには冷却効果があるといわれています。日焼け後にココナッツオイルでマッサージをすることで肌のほてりを減らし、ダメージを回復してくれます。

・サンダルウッドのペーストを塗る
サンダルウッドには冷却効果とともに収れん効果があるとされています。サンダルウッドと水を混ぜたペーストを肌に塗って15分ほど置き、流しましょう。

保湿をする

保湿効果のあるローションなどでしっかり保湿しましょう。特におすすめなのがセラミド入りのものです。

セラミドは水分を維持する力にすぐれています。赤ちゃんのお肌がつやつやしているのは、セラミドがたくさん含まれているからです。ですが、お肌のセラミドは年齢とともに減少していきます。セラミド入りのケア用品は、日焼けの後だけでなく、普段のお手入れにもおすすめです。

日焼けが酷すぎて、皮膚が水ぶくれ状態になってしまうこともあります。水ぶくれが発生するような酷い日焼けの場合には自分で何とかしようとせず、皮膚科を受診するようにしましょう。無理をして跡が残ってしまっては大変ですからね。

日焼け肌が落ち着いたら美白コスメを使う

日焼けはシミのもととなってしまいます。しかし美白コスメを使うとシミになるのを防いでくれます。たとえシミができてしまったとしても、できたてほやほやのシミは美白コスメがききやすいので大丈夫。

ただ美白コスメの中には刺激が強いものもあります。日焼け直後ではなく、肌の状態がある程度落ち着いてから使うようにしましょう。なお、以下のような方法も美白に効果があるといわれています。日焼け後にすぐに行っても大丈夫です。

・自家製パックで美白に
ミルクパウダーと小麦粉を大さじ1ずつ混ぜ、そこにヨーグルトを大さじ2加えます。肌に塗り完全に乾くまでまってから洗い流しましょう。

・カモミールティーを化粧水代わりに
カモミールティーを冷やしたものを化粧水として使うと、美白に効果的だといわれています。

ビタミンCを摂取する

ビタミンCには美白効果があります。ビタミンCが入ったコスメはもちろん、食べ物や飲み物でも摂取するとより効果が高まります。

日焼け以外の肌荒れは?

そして、日焼け止めや海水、浜辺の砂が原因で肌荒れしてしまった場合ですが、まずは汚れを綺麗に洗い流すこと、そして保湿することによって改善することが出来ます。しかし、これらの原因は肌荒れ後のケアというよりは、肌荒れさせないためのケアの方が効果的です。海水浴に出かけた後は、普段より優しく丁寧に体の汚れを落とすようにしましょう。

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出かける前のケアで肌荒れを防ぐ

「今日は日焼けしそう」と前もってわかっているときは、出かける前にしっかり準備をしておくことで肌荒れを最小限に食い止めることができますよ。

食べ物で予防する

海水浴に行く日が前もって決まっているときは、決まったその日から食事の内容に気をつけることで日焼けの影響を小さくすることができます。日焼けに効果的だといわれているのがビタミンAとビタミンDです。

ビタミンAはニンジンやサツマイモなどベータカロチンが多く含まれる食べ物に含まれています。ビタミンDは鮭、しらす干し、マグロのトロ、さんまなど魚介類に豊富に含まれています。

また最近は、飲む日焼け止めというものも発売されています。こういったものを使用すると、より日焼けによる肌への悪影響を防ぐことができます。

日焼け止めの選び方に気を付ける

紫外線にはUVAとUVBがあります。最近の研究でUVBよりもUVAが有害だということがわかってきました。しかし日焼け止めのSPF値というのはあくまでもUVBをどれだけブロックできるかという値です。そのためUVAをブロックしてくれるかどうかはSPFの値を見ただけではわからないのです。

UVAをブロックしてくれるかどうかは、PAという値を見るとわかります。UVA、PAともに値が表示されているものは、どちらの紫外線もブロックしてくれます。

また先ほどもお伝えしたように、日焼け止め自体が肌の負担になってしまうこともあります。そのため日焼け止め剤は慎重に選ぶ必要があります。

UVA・UVBの両方から肌を保護し、しかも肌の負担になりにくい日焼け止めは、酸化亜鉛や酸化チタン、酸化セリウムなどが含まれているものです。これらは太陽光自体を反射してくれます。

反対に紫外線吸収剤が入っているものは、肌への刺激になりやすく敏感肌の方は特に避けたほうがいいかもしれません。「紫外線吸収剤フリー」または「ノンケミカル」などと表示されているものを選びましょう。

どんな日焼け止めも長時間は持ちません。90分くらいおきに塗りなおすようにしましょう。SPFやPAの値が高いほど肌に負担もかかりやすいので、値が低いものをこまめに塗りなおすのがおすすめです。塗るときは、薄く塗りずぎず、重ね塗りをすると効果アップ!

まとめ

海水浴で肌荒れしないようにするには、事前に日焼け止めを準備したり、肌荒れさせないためのケアを行うことが大切です。実際に海水浴に出かけると、楽しくてお肌のケアは後回しにしがちですが、お肌のケアを怠ると帰宅後に後悔することになることを忘れないようにしましょう。