働き盛り&子育て中の女性を襲う「若年性脳梗塞」の予防法5つ

 

「悪性新生物(がん)」、「心疾患」、「脳血管疾患」。

これは日本人の死因TOP3なのですが、近年、「脳梗塞」も増えているんです。

特に、20~40代の若い世代に起こる「若年性脳梗塞」が増えており、その世代の女性アナウンサーやアーティスト、タレントが脳梗塞で倒れたという報道を目にすることも少なくありませんよね。

なぜ近年「若年性脳梗塞」が増加しているのでしょうか?

その原因や見逃すと危険な発症の前兆、脳梗塞になってしまわないようにするための予防法など、「若年性脳梗塞」について詳しく解説します。

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「若年性脳梗塞」とは?

脳梗塞とは、脳の血管が詰まることで血流が悪化し、十分な血液が送られなくなった脳細胞が壊死してしまう病気です。脳細胞が壊死してしまった箇所によって身体機能に影響が出て重大な機能障害が引き起こされたり、最悪の場合死に至ることもあります。

脳の血管が詰まる原因の一つとして動脈硬化があり、そのため動脈硬化の起こりやすい高齢者に多く見られる病気だったのですが、近年では20~40代の若い世代に起こる脳梗塞が増えており、これが「若年性脳梗塞」と呼ばれているものです。

若年性脳梗塞であっても「脳細胞が壊死する病気」であることに代わりはありませんので、若年性脳梗塞を発症すると、若くして麻痺や運動言語障害など重い後遺症を抱えたり、介護が必要になってしまう恐れがあります。

一説には、若年性脳梗塞の患者数はこの10年間で1.5倍にまで増えているとも言われており、若い方にとっても他人事ではなくなっています。

特に、女性は男性と比較して脳梗塞を発症する割合が70%と低いものの男性よりも痛みに強いため、脳梗塞が疑われる症状が現れてもなかなか病院を受診しないため、初期治療が遅れて取り返しのつかないことになってしまいやすんです。

脳梗塞の前兆をしっかり把握して見落とさず、少しでも脳梗塞が疑われるような症状があれば速やかに病院を受診するのが大切なんですね。

ところで、この「若年性脳梗塞」。ただ年齢が若い世代が発症するものというだけでなく、発症する原因も一般的な脳梗塞とは異なっているんです。

働き盛り&子育て中の女性を襲う「若年性脳梗塞」の予防法5つ

 

若年性脳梗塞の原因

一般的な脳梗塞の原因となる脳内の血管の詰まりを引き起こす要因としては、肥満や高血圧、糖尿病などが挙げられます。しかし、20~40代の若い世代の場合は、それ以上に過労やストレスがもっとも発症のリスクを高めており、それ以外にも若者特有の様々な要因が血管を詰まらせる要因となっています。

そんな若年性脳梗塞の原因を一つずつ見ていきましょう。

生活習慣の乱れ

忙しくてコンビニ弁当やファストフードに頼りがちという方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、そういった高カロリー・高塩分のバランスの悪い食生活が慢性化していると、肥満や高血圧、脂質異常症や糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まり、結果として若年性脳梗塞が引き起こされてしまいます。

最近では生活習慣病の若年齢化も進んでおり、これが若年性脳梗塞増加の一因であると考えられます。

激しいスポーツ

運動は健康にとってとても大切なものです。しかし、その運動が若年性脳梗塞の原因となってしまうこともあるんです。

スノーボードやフットサル、ボルダリングやゴルフなどの首をひねったり、回したり、伸ばしたりする動作の多いスポーツは頭にダメージが与えられやすく、ふとした拍子に脳の血管が避けてしまう「脳動脈解離」が引き起こされてしまうことがあります。

「脳動脈解離」は軽症であれば自然と治るのですが、そうでなかった場合は血管の裂け目が広がり、脳梗塞を引き起こします。

「脳動脈解離」は、高齢者よりも運動の習慣のある40代を中心とした若年層の方が圧倒的に発症する可能性が高いとされています。

また、特に頭に負担のかかるスポーツはしていないという方でも、首を振ったりボキボキ鳴らす癖がある場合は、やはり「脳動脈解離」のリスクが高まります。

精神的ストレス

現代社会はストレス社会でもあります。

しかしストレスは体への負担も大きく、慢性的なストレスは血管を収縮させたり血圧を上昇させたりするなど、脳へも負担が大きくなってしまうんです。

また、睡眠不足や過食、過度の飲酒といった生活習慣の乱れにも繋がるため、それらが複合的に重なって脳梗塞が引き起こされてしまうというわけです。

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ピル服用の副作用

ピルを服用中の女性にとって、最大の副作用は血栓症リスクの増大です。

ピルを服用することにより血液凝固系の異常が起こった場合、動脈に血栓ができて脳梗塞を引き起こす恐れがあります。

これを回避するために開発されたのが低用量ピルですが、これも決して万全とは言えず、実際に低用量ピルを服用していて血栓症を発症した女性もいらっしゃいます。

喫煙・飲酒

慢性的な喫煙や過度の飲酒は、脳梗塞のリスクを高めます。

ニコチンは血管を収縮させてしまう働きがあり、それによって血圧や心拍数が上昇します。ニコチンを長期間摂取する生活を続けることで高血圧となって脳梗塞を引き起こしてしまう恐れがあります。

また、アルコールも血管の収縮や血圧の上昇の効果があり、利尿効果もあるので血液中の水分が失われてしまいやすく、大量の飲酒は脳梗塞の原因となってしまいます。

脳の病気

脳の病気が若年性脳梗塞を引き起こすこともあります。

特に、脳の血液が不足して起こる「もやもや病」は、30~40代の特に女性に起こりやすい病気です。

熱い料理に息を吹きかけたり楽器を吹いたりしたときやスポーツをしたときに、脱力、麻痺、痙攣、突然の頭痛、意識障害などの症状が現れた場合、もやもや病を疑いましょう。

また、現代人に多い病気として、「心原性脳塞栓症」や「エコノミークラス症候群」、稀ではありますが「奇異性脳塞栓症」といった、心臓や足などにできた血栓が何かの拍子で血流に乗って脳の動脈に流れ着き、そのまま詰まって脳梗塞を引き起こすというものがあります。

いずれの場合も、血栓を作ってしまわないように血行が良い状態を保つことが大切です。

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見逃すと危険!若年性脳梗塞の前兆や症状

通常、脳梗塞が発症する前に、「一過性脳虚血発作(TIA)」という軽度の脳梗塞のようにも見える前兆が現れることが多くあります。

重い後遺症を残さないよう、若年性脳梗塞はいかに早い段階で治療を行うかが重要です。そのためにはTIAを見逃さず、症状が現れた場合はすぐに病院を受診して重篤化を防がなければなりません。

TIA発症のあと約20%が3ヶ月以内に脳梗塞を発症していると言われています。症状は10~30分程度、長い場合は24時間程度で消えます。しかし1時間を越えても症状が消えない場合は脳梗塞のリスクがさらに高まっていると判断し、即時入院する必要があります。

以下のような症状が現れたら、TIAを疑いましょう。

・ろれつが回らない(特にラ行がうまく発音できない)
・言葉が出ない、理解できない
片方の手や足に力が入らない、痺れる、動かせない
・ものが二重に見える
・視野が欠けたり、片目が見えなくなる
・口角を上げようとしても片方が上がらないなど表情が歪む
・突然目眩がする

繰り返しますが、TIAが疑われる症状が現れたらすぐに病院を受診してください。

特に若い世代の方は、「まさか自分が脳梗塞になるなんて考えられない」と思っている方も多いでしょうから、本人だけでなく周りの方が気付いてあげることも大切です。

働き盛り&子育て中の女性を襲う「若年性脳梗塞」の予防法5つ

 

若年性脳梗塞の予防法

若年性脳梗塞は、若くして重い後遺症を負うことになったり、最悪の場合命にかかわる恐ろしい病気です。TIAを見逃さないことも大切ですが、脳梗塞を予防していくことがそれ以上に重要です。

・野菜と果物を積極的に摂り、バランスの良い食生活を心掛ける
適度な運動を習慣づける
・肥満を解消する
・アルコールは程々に嗜む
・タバコは吸わない
ストレスを溜め込まず、上手に解消する手段を見つける

といった点に気を付けていれば、脳梗塞のリスクはかなり減らすことができます。

高血圧や糖尿病を原因とする一般的な脳梗塞と違い、若年性脳梗塞は食生活や運動習慣、精神的なストレスでそのリスクが大きく高まります。

特に女性の場合、我慢強いが故に前兆を見逃してしまうことも多く、注意が必要な病気です。

脳梗塞を予防する生活を心掛け、万が一脳梗塞の前兆が疑われる様な症状が現れた場合は、迷わず病院を受診するようにしましょう。