メニエール病という病気は
それほど珍しい病気ではありません。
自分自身の周囲の人の中にも
メニエール病にかかった経験がある方が
いても不思議ではないのです。
しかし、症状や原因などは
あまり知られていません。
症状や原因を知っておくと
もしも自分自身や身近な存在の人が
発病した時に、
早期治療に役立つかも知れません。
メニエール病の症状とは
メニエール病の症状は
初期段階ではなかなか判断できません。
他の病気と間違えやすいこともあり、
色々な病院へ行っても
メニエール病とわからないことがあります。
もしも、以下のような症状がある場合は、
メニエール病の疑いもあるので、
頭の片隅にでも置いておきましょう。
1.めまい
メニエール病のめまいは
貧血の時のくらくらするめまいとは違い、
回転性のめまいを起こします。
ぐるぐると目が回ったような症状が
激しくなり、横になっても続きます。
30分程度で治まる発作的な
めまいもありますが、
数時間以上続くこともあります。
2.耳鳴り
めまいとほぼ同時くらいいに
起こるのが耳鳴りです。
耳鳴りの種類は個人差がありますが、
耳の奥で虫が鳴くような音であったり、
非常に不快に感じることが特徴的です。
3.吐き気
メニエール病をはじめとする
耳に症状を起こす病気は
強いめまいを起こすことが多いです。
めまいが続くと乗り物酔いをした時と
同じように気持ち悪くなって
吐き気がします。
吐き気だけでは治まらず、
嘔吐してしまう場合もあります。
4.頭痛
圧迫感のある強い頭痛を
起こすことがあります。
めまいと同時に起こす場合もあります。
このような症状がメニエール病の
主な症状となります。
このような症状が続くうちに、
耳鳴りが常に起こるようになり
聴力が落ちて難聴になることもあります。
回転性のめまいの発作がない時でも、
身体が傾いているように感じて
歩く時にふらつくこともあるので
注意が必要です。
原因となりやすい人
メニエール病の原因は
ハッキリとわかっていないのが現状です。
耳の中の病気で、リンパ液の生産と
吸収のバランスが乱れてしまうことで
耳の中の器官を圧迫してしまうことが
症状を引き起こすことはわかっています。
例えば音を伝える蝸牛(かぎゅう)や
バランスをコントロールする
三半規管(さんはんきかん)、
耳石器(じせきき)などです。
内リンパ液が吸収されずに溜まってしまうと
発作のような強いめまいを起こすのです。
ただ、どうしてリンパ液の生産と
吸収のバランスが崩れるのか、
その根本的な原因はわかっていません。
しかし、メニエール病になった人には
共通することも多いのです。
どのようなタイプの人が
メニエール病になりやすいか。
そこにはストレスが影響していると
考えられています。
精神的にストレスを強く感じると
身体にも様々な影響があります。
メニエール病に限ったことではありませんね。
30代~50代の女性に
発症することが多いと言われていますが、
男性でもメニエール病になる人はいるので
男女比で大きな差があるわけではありません。
仕事などで多忙な状態が続き、
ストレスを溜めているようなタイミングで
メニエール病になることも多いので、
疲労とストレスが原因の一端になることは
かなり濃厚です。
メニエール病と非常によく似た症状を起こす
突発性難聴も、ストレスが溜まっていたり、
疲れている時に発症することがあるので、
耳に関係する病気はストレスと無関係では
ないと思われます。
メニエール病の最新治療法とは
メニエール病は早期に治療をはじめれば
完治する病気です。
ただし、症状がめまいや吐き気という
脳の血管に異常があるのでは?
と疑ってしまうこともあるので、
慌てて脳の検査などをしても
異常が見つからず、
そのうち症状がひどくなることもあります。
耳の病気の疑いがあることを
医師が判断した場合は
速やかに耳鼻科の検査も
受けるようにしましょう。
治療の方法は症状によって違います。
・抗めまい薬
・吐き気を止め薬
・自律神経を整える薬
・血流改善薬
めまいを抑えて、吐き気などの症状を
緩和させるために用いられます。
さらに、メニエール病の原因となる
内リンパ液の水腫を解消するために
体内の水分を排出しやすくする
利尿作用のある薬を使うこともあります。
強いめまいや吐き気がある場合は、
点滴を投与して入院治療することもあります。
ほとんどの患者さんは薬の治療で
症状が改善されていくのですが、
ごくまれに薬が効かないこともあります。
その場合は手術をすることもありますが、
そのようなケースはかなり珍しいです。
メニエール病の再発防止
メニエール病は性格的に
ストレスを溜めやすい人は
一度は治療で治ったとしても
再発することもあります。
予防するためには、
ストレスを溜めないように
自分自身の心のコントロールをすることが
必要になってきます。
簡単ではありませんが、
リフレッシュして気持ちのスイッチを
上手く切り替えられるようにしましょう。
疲労を蓄積させないように
生活リズムを整えて体内時計を
狂わせないようにしましょう。
メニエール病を経験した芸能人
最近では、タッキー&翼の
今井翼さんがメニエール病になり
入院治療受けたことが記憶に新しいです。
今までにも歌手の久保田利伸さんや
元プロ野球選手の栗山英樹さん、
漫才師のハイヒールモモコさんなど。
芸能界では、メニエール病をはじめ、
ストレスや疲労による耳に関係する病気を
発症する人が多いのです。
ストレス社会で生きる私たちは
いつ発症しても不思議ではありません。
めまいや耳鳴りが気になったら
早めに病院に行くようにしましょう。