肩甲骨は、背中の左右に羽みたいにある
肩から二の腕の途中までの範囲に
広がっている骨のことです。
この肩甲骨の痛み、
肩こりの様なものかなと思ったら
何らかの病気からくるものもあるので、
油断できませんよ!
肩甲骨の痛みの原因
1.内臓からくるもの
姿勢が悪いと内臓が圧迫されて、
肩甲骨まで痛みが出ることがあります。
2.姿勢が悪いことによって
姿勢が悪く猫背でいると、
肩甲骨全体が痛くなることがあります。
3.腰や手からくるもの
腰痛からくるものや手の痛みからきて、
それが肩甲骨にまで及ぶことも。
4.乳がんによるもの
乳がんがリンパ節に転移すると、
リンパ節が腫れ、
肩甲骨や背中がこりやすく
何となく違和感を感じることがあります。
痛むのが右か左かによっても違う原因が
右の肩甲骨がいつも痛い、
左の肩甲骨が何となく痛い・・・
これ、内臓疾患からくるものもあるのです。
1.右の肩甲骨が痛む
(1)胆石症、胆嚢炎
胆嚢内に結石が出来る病気で、
みぞおちを中心に
右の肩甲骨、腕、背中全体に
猛烈な痛みが出ます。
(2)神経の病気
長期間痛みが続いたり、
手の痺れがある場合は
神経の病気によるものかもしれません。
(3)肝臓や十二指腸などのトラブル
これらの臓器の病気が進行していると、
右の肩甲骨が痛むことがあります。
特に病気が手遅れになるまで、
症状が出てこなくて気付きにくいのです。
2.左の肩甲骨が痛む
(1)慢性すい炎
よくアルコールを多飲する人に多く、
膵臓に炎症が起き、
膵臓の細胞が壊される病気です。
左側に肩甲骨付近や下辺り、腹部の上側が
痛くなることがあります。
(2)身体の歪み
脚を組む癖、
カバンを持つ手がいつも右側などで、
身体の歪みによって
痛むことがあります。
(3)ストレス
ストレスによって
痛みを感じることもあります。
(4)変形性頚椎症
椎間板や椎間関節がすり減り、
変形して脊髄が圧迫されて
痛みが出てきます。
左肩甲骨だけでなく、
腰や背中の左側に
コリや痛みが出てきます。
肩甲骨にはストレッチが最適!
1.僧帽筋上部線維を伸ばすストレッチ
僧帽筋上部線維は
首から肩に広がっている部分です。
(1)
正面を向いて、
頭を左に倒して
耳を左肩に近づけます。
(2)
30秒キープします。
2.肩甲挙筋を伸ばすストレッチ
肩甲挙筋は首筋にあります。
(1)
正面を向いて、
頭を左に倒して
鼻を左肩に近づけます。
(2)
30秒キープします。
3.肩甲骨はがし(肩回し)
(1)
右手を右肩、
左手を左肩にのせます。
(2)
肘で大きな円を描くような感じで
大きく回します。
出来るだけ大きく回します。
後ろ回し5~10回、
前回し5~10回行います。
4.肩甲骨はがし(猫の伸びポーズ)
(1)
床に手足をついて
四つん這いになります。
(2)
息を吐きながら、
両手を前へ移動させます。
顎と胸がつくくらい行ってみましょう。
(3)
深く呼吸をします。
20~30秒キープします。
(4)
息を吸いながらまた四つん這いになります。
5.肩甲骨の上げ下げストレッチ
(1)
深く深呼吸します。
(2)
息を吸いながら
肩を耳に向かって上げます。
(3)
息を吐きながら元に戻します。
(4)
息を吐きながら
肩を下へ下へ下げていきます。
(5)
息を吸いながら元に戻します。
6.肩甲骨を内側と外側に動かすストレッチ
(1)
手に平を上にして
肩幅位に脚を広げて立ちます。
(2)
胸を反らしながら、
背中の後ろで肘と肘を近づけます。
(3)
解放します。
(4)
腰を前に丸めて、
腕を床と平行に遠くに伸ばします。
手の平は外側に向けます。
腰を丸めることで、
肩甲骨が開きやすくなります。
5~10回繰り返します。
1と2は首を動かすストレッチで、
首には神経がたくさんあるので、
早いスピードで力強く行うことは
避けて下さい。
ゆっくり行って下さい。
こんな運動もオススメ!
肩甲骨がこり固まって痛さを感じたら、
以下の運動もお勧めです!
1.タオルを使って肩甲骨を動かす運動
(1)
タオルを肩幅より少し広めの位置で
両手で持ちます。
(2)
手を曲げずに頭の上に持っていきます。
(3)
ゆっくり肘を曲げて、
頭の後ろに手を持っていきます。
肩甲骨がしっかり動いているか
確認しながら行って下さい。
(4)
また腕を頭の上に上げます。
これを5~10回繰り返します。
2.有酸素運動もお勧め!
軽くジョギングをしたり、
30分程少し早歩きで
ウォーキングをするのも良いでしょう。
しっかり腕を振りながら行うと、
腕をしっかり動かせるので、
肩甲骨の痛みがラクになりますよ!
日頃、右手ばかり使っている、
左側に傾く癖があるなど、
しかたがないと分かってはいるけれども、
同じ側ばかりになってしまうと、
やはり痛みが出てしまうこともあります。
たまには意識して
左右均等になるように心がけてみましょう。
普段なかなか肩は動かすことが少ないです。
気付いたら巻き肩になっていることも。
肩をしっかり動かすことで、
肩甲骨周りの血行も良くなり
肩こり解消になります。
それでもなかなか解消しない、
何かおかしいと思ったら、
前述したように
内臓疾患の可能性も否定出来ません。
医療施設での診察をお勧めします。