生徒

下半身が太りやすくて悩んでいます。上半身は普通なのですが、下半身がぽっちゃりしてしまうのはどうしてでしょうか?

先生

下半身太りが気になるということは「骨盤の歪み」が関係しているかもしれません。骨盤の歪み度チェックと治し方についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

下半身のお肉がとれない。骨盤周りがぽっちゃりしてる。そんな下半身太りの原因は「骨盤のゆがみ」が関係しています。あなたの骨盤、歪んでいませんか?歪みは身体に様々な悪影響をもたらしてしまいます。

まずは骨盤に歪みが生じてしまう理由から詳しくご紹介いたします。さらにゆがみセルフチェック方法や、整える方法なども併せてご紹介いたします。ゆがみをチェックし、自宅ケアで整えましょう。

骨盤が歪んでしまう理由とは?

1.足を組むクセがある

座るといつも足を組んでしまう方、それが骨盤をゆがませてしまっています。足を組んで座ると骨盤は傾きねじれた状態になり、その状態を筋肉が安定させようとします。ですから普通の姿勢でいても骨盤が歪んだ状態を維持してしまいます。

2.うつ伏せ寝

寝るときにうつ伏せになると、自然と顔を左右のどちらかに向けてしまいます。それが首の頚椎の歪みを招き、背骨、骨盤にも影響を与えることになります。

3.左右どちらかに体重をかける

立っている時にどちらかの足に体重をかけてしまうと、骨盤も傾いた状態になってしまうので、歪みを生じさせてしまうことにつながります。

4.カバンをかける方向がいつも同じ

カバンや荷物を持ったり肩にかけたりする時、いつも同じ方向にかけてしまっていませんか?肩の骨は、背骨や骨盤にもつながっています。身体はバンスをとるために荷物を持っている方の肩が下がらないように上げようとします。

それがいつも繰り返されると、荷物を持っていないときでも肩が上がっている状態になる傾向があります。それが骨盤にも影響を及ぼします。

5.出産

女性の方は出産すると骨盤が開いてゆるみ、骨盤が歪みやすい状態となります。産後3〜4ヶ月程度かけてゆっくりと骨盤は元に戻っていきますが、体の左右のバランスが崩れていると正しい位置に戻りにくくなります。

産後の慣れない育児の傍ら、自分の体にもしっかりと目を向けてメンテナンスをしていないと、骨盤に歪みを生じさせてしまうことになります。

生徒

出産は仕方がないとしても、日常動作でも骨盤はゆがんでいってしまうんですね。

ゆがみチェック

骨盤の歪みは、ほぼ9割以上の人が持っている症状となっています。足を組んだり、横座りをしたり、左右均等でない体勢によって起こるから必然です。自分の骨盤の歪みをチェックする方法をご紹介いたします。

1.セルフチェック

  • 靴の裏、片側だけがすり減っている
  • ジーンズの裾直しを、片方だけ長くカットしている
  • スカートを履いて歩くとスカートが捻じれる
  • あぐらで足が組みにくい方がある

いかがですか?これらのうち1つでも当てはまる方は骨盤の歪んでいる可能性が高いということになります。

他にもいくつかセルフチェック方法がありますのでご紹介いたします。

足踏み

  1. 床に印をつけてその上に立ちます。
  2. まっすぐ前を向いて50回足踏みします。

足踏みが終わった後、自分が立っている位置を確認してみて下さい。印からずれていたら骨盤が歪んでいるということになります。

片足で立つ

  1. 真っすぐ立ちます。
  2. 片足をあげて15カウント。
  3. 反対側も同様に行って下さい。

左右どちらか足で15カウントできなかったり、左右でやりにくさを感じる方向があったら歪みが生じていることが原因となります。左右同じように行ってみて、片足で立つのが難しい方の骨盤が歪んでいる可能性が高いです。

肩の高さチェック

頭から胸元までがうつる鏡(全身うつるものが望ましい)の前に立って左右の肩の高さを確認してください。どちらか一方の肩が下がっていたら骨盤が歪んでいるということになります。左の肩が下がっていたら右の骨盤が上がっているということになります。

2.歪みがあるかどうか見てもらう方法

次に旦那さまや彼、ご家族など誰かにチェックしてもらうやり方です。

  1. 気をつけの姿勢でうつ伏せに寝ます。※顔は床面につけ、首を片方に回さずに
  2. 身体をアルファベットの「I」の字のようにまっすぐ整えます。
  3. 左右の手で、それぞれ甲をつかみ左右の踵を合わせます。

踵の位置が左右異なっていたら、「骨盤の歪みあり」ということになります。自分に歪みがあるかどうか見てもらうだけでなく、相手の方の歪みもチェックしてあげましょう。

先生

いかがでしたか?あなたの骨盤はゆがんでいましたでしょうか?

ゆがみを整える方法

日常生活で簡単に歪む骨盤だからこそ、日頃からのケアで整えてあげましょう。

1.膝倒しストレッチ

  1. 仰向けに寝ます。両手は左右に開きます
  2. 両膝を立てます
  3. 両膝をまずは右側に倒します
  4. 2の状態に戻す
  5. 両膝を左側に倒します。膝を倒す時には、息を吐きましょう。

倒しにくい方を重点的にすると、骨盤から腰の固まった筋肉が動きだし、骨盤がだんだん元に戻ってきますよ。

先ほどの方法に慣れた方は、少しレベルアップしましょう。

2.股関節捻じりストレッチ

  1. 仰向けに寝ます。両手は左右に開きます
  2. 足を肩幅程度に開きます
  3. 少し股関節を外に開き、右膝を立てます
  4. 膝が内側に来るように、股関節を内側に捻りましょう
  5. 2の状態に戻します
  6. 3〜4を左側で行います

骨盤を正しい位置に持ってくるのに腹筋も必要ですが、まずは、歪んだ骨盤を元に戻すことを意識しましょう!

3.簡単矯正法

  1. 仰向けに寝て両足を肩幅に開きます。
  2. つま先を内側に向けて踵を下に出します。
  3. 5カウントして息をゆっくりと吐きだしましょう。このカタチのまま3回深呼吸を行ってください。
  4. 反対側も同様に行って3回繰り返します。
  5. 膝を立てて背中を床から離して右手を左ひざにつけて戻します。
  6. 反対側も同様にして3回繰り返してください。

4.お尻上げストレッチ

  1. 仰向けに寝て膝と立てて両手は身体の横におきます。
  2. お尻をグッと持ち上げて頭から膝をまっすぐにして5カウント。
  3. ゆっくりとお尻をおろしていき、床につく直前のところでストップ。
  4. 「3」に戻る。

目標は5回1セットで1日合計3セットです。きついなと感じたら、1セットの回数を3回くらいから始めていき、回数はあとからやしていけばOKです。参考になる動画がありますので、そちらをご覧になりながら行ってみてください。

5.お尻歩き

  1. 足を伸ばして床に座ります。足を肩幅に広げ、足首は直角にします。
  2. 両手を前にならえの状態にして、お尻で前にあるいていきます。
  3. ヨガマット1枚分くらいの距離を歩いたら、そのままお尻を使って元の位置に戻ります。
  4. 両手を胸の前で合わせて腰を使ってお尻で前に歩いていきます。腰をひねりがら進んでください。
  5. 元の位置に後退して戻ります。

6.座って矯正簡単体操

  1. イスに座って両足はしっかり床につけて肩幅程度に開きます。背筋はのばし、両手は骨盤にあてます。
  2. そのままゆっくり息を吸いながら背中を丸めていきます。
  3. ゆっくりと息を吐きながら背筋を伸ばします。

これを10回繰り返し行っていくことで、骨盤が整っていきます。

7.腹筋

  1. 膝を立てて床に座り両手は膝小僧を抑えておきます。
  2. からだをゆっくりと後ろに倒していきます。
  3. 腹筋に力が入っているのを感じるところでストップ。
  4. 息を吐きながら10カウントキープ。
  5. 腹筋を使うのを意識しながら体勢を元に戻します。

体を倒す時も、元に戻すときも、必ず腹筋を意識することを忘れないでください。この方法で骨盤を支える筋肉を鍛えることができ歪み予防につながります。

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先生

どのエクササイズも簡単にできると思いますので、ぜひ骨盤のゆがみを整えていきましょう。

骨盤の歪みを予防するには?

骨盤が歪んでいることがわかって、体操やストレッチなどをしてやっと歪みを改善できた方、そこで安心してはいけません。繰り返さないように予防することも大切です。


立ち方

立っている時に何気なくどちらか片方に重心をかけてしまっている方が多いです。両足に均等に体重をのせて立つことが大切です。常に真っすぐな姿勢を意識するようにしてください。


座り方

座って足を組んだり猫背姿勢がクセになっている方、まずはそういった姿勢にならないよう意識してください。座るときは、しっかりと背筋を伸ばして胸を張り、両足裏はしっかりと床につけておきましょう。

また、床に直に座るときは横座りする方が多いです。このすわりかたを長時間続けることは歪みの原因となります。一番良い座り方は胡坐をかくことなのですが、それは女性ではなかなかできませんので、時々体勢を変えるようにしましょう。


歩き方

いつも履いている靴の裏をみていただいて、靴のかかとの減りが激しかったり、左右どちらかに偏りがある方は、歩き方を意識することが予防となります。

道を歩くときは、その道の上にラインが真っすぐにひかれていると想定しながらそのライン上をまっすぐに歩くようなイメージで歩いてください。足元はみないで、真っすぐ前を向き、少し遠くを見るような感じで歩いていくと良いでしょう。

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荷物の持ち方

・手で持つ
・肩にかける
・肘にかける

どの持ち方をする時も、いつも同じ方向でもたずに定期的に左右持つ方向を変えるようにして下さい。たくさんの荷物を両手に持つとき、その重さができるだけ左右均等になるように工夫するようにしましょう。


屈伸

  1. 真っすぐ立って、両膝の間にタオルをはさみます。
  2. 背筋を伸ばしたまま屈伸(スクワット)をおこないます。

目標は100回ですが、最初は30〜50回程度から始めて、慣れてきたら回数を少しずつ増やしていきましょう。

生徒

生活習慣のクセでゆがんでしまう骨盤を予防するには、日々の生活習慣を見直す必要があるということですね。

日頃から骨盤を意識しておこう!

骨盤が歪むということは、体にとっては良くないことばかりが起こる原因となります。女性の方はどうしても出産を経験されることがきっかけで、骨盤のゆがみが起こりやすくなってしまいます。育児をしていると、ついつい姿勢も悪くなりがちです。

立っている時も座っている時も、荷物を持っている時も、とにかく姿勢はいつも正しく保つよう意識して過ごしていくことが大切です。

骨盤はちょっとした気のゆるみですぐに歪んでしまいます。日々の積み重ねによって生じてしまう症状ですが、今回ご紹介した改善方法を実践していただくことで改善する効果は十分に期待できます。また、日々意識することで歪みを防ぐこともできます。

まずは歪みチェックから行ってみてください。どうしてもセルフケアで改善が見られない場合は、整骨院や整体などに行って施術してもらうことをおすすめします。