実は悪いことだらけ!睡眠中の「歯ぎしり」の原因と5つの悪影響

 

自分では気づかないことが多いものですが、意外に歯ぎしりをしている方って多いものです。歯ぎしりは様々な原因で起こりますが、いくつもの悪影響を引き起こします。

歯ぎしりの原因とご自分でできる解消法をご紹介します。

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どうして歯ぎしりをしてしまうのか?

まず歯ぎしりが起こる原因をご紹介します。

1.ストレスによるもの

最も多いのが、ストレスによるものです。これは引っ越しや転職などの生活環境の変化が1つと人間関係でのストレス、また近親者なのとの離別などがあげられます。

2.歯の噛み合わせによるもの

歯並びだけが歯ぎしりの原因にはなりえませんが、歯並びが悪いと歯同士の当たりが大きくなるので歯がこすれて音が出ることが多くなります。また歯の噛み合わせは大人になっても変化していきます。それはあごの大きさや食べ物などに影響を受けるのです。

3.クセによるもの

無意識に気が付くと日中も歯食いしばる癖がある方は要注意です。癖は根強く力が抜けている夜でも自然と歯を食いしばっていることがある為です。

4.喫煙と飲酒によるもの

飲酒は適量であれば問題ありませんが、飲みすぎると睡眠中も交感神経が優位となり歯ぎしりや出やすくなります。またタバコもニコチンが含まれているため、歯ぎしりを起こしやすくなります。これはニコチンを摂取し続けることでニコチンが体内からなくなると不安症状がおこり、歯ぎしりをしてしまうためです。

実は悪いことだらけ!睡眠中の「歯ぎしり」の原因と5つの悪影響

 

歯ぎしりによる悪影響

次に、歯ぎしりをすることで考えられる悪影響をご紹介します。

1.歯への影響

まず最も影響を受けるのが音を出す歯自体への影響です。歯ぎしりを行っている時の力は非常に強く、それが長時間続くと歯のすり減りが起こります。繰り返されることで歯が欠けたり、時としては割れることもあります。その亀裂部分から細菌などが入ると、強い痛みを感じます。歯の欠けが大きくなると抜歯する必要がでることもあります。

また歯に圧もかかり続けるので歯茎が炎症をおこし、腫れてしまったり、腫れは歯周辺の歯根膜の炎症も起こします。この部位で炎症が起こると物を噛むときに痛みを感じるようになってしまいます。歯が痛む部位が日によって変わる場合は、虫歯ではなく歯ぎしりによって起こっている可能性が高いでしょう。

歯ぎしりによって、歯を支えている骨が負担を受けてしまい歯茎の痩せから歯槽膿漏を引き起こしてしまうこともあります。

2.顎への影響

歯ぎしりは歯だけでなく、かみしめる時に使う顎にも大きな影響を与えます。あご関節の上下には関節円板という膝でいう軟骨のような組織が存在します。歯ぎしりで噛みしめると関節円板に穴があいたり、変形したり、ズレを起こすのです。ズレが起こると顎をあける時に痛みを感じる顎関節症になる可能性も高くなります。

3肩こり・偏頭痛など

歯ぎしりをすると朝起きた時にあご周辺がだるくなることがあります。それは噛みしめる時にあごの周りの筋肉と、肩、頭周辺の筋肉を使うからです。筋肉内に疲労性物質がたまるので、朝起きても疲れがとれず、肩こりや偏頭痛がひどくなります。

4.骨隆起

あまり耳慣れない言葉ですが、歯茎の中の骨が盛り上がりこぶ状になる骨隆起が起こることがあります。これ自体に痛みなどは伴いませんが、ひどくなると発音などに支障をきたすこともあります。

5.顔の肥大化

歯ぎしりによって女性にはつらい顔の肥大化が起こることがあります。これは噛みしめることで顔周辺の筋肉が鍛えられて発達する為です。

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歯ぎしりの対処法

様々な悪影響がある歯ぎしりを解消させるための対処法をご紹介しますね。

1.ストレスへの対応

歯ぎしりの第一原因であるストレスをできるだけ回避することは不可欠です。まずは嫌なことがあっても、どうにかなるとあまり深刻に受け止めないことです。

またどうにもならないことに悩むよりは、趣味の時間を楽しむなど気持ちの切り替えを図りましょう。

2.噛みしめへの対応

日中どうしても噛みしめるクセがある方は、舌を少し前に出しておくのがおすすめです。通常歯と歯の間は1ミリ程度の空間があり、歯同士が当たらないようになっています。しかし、噛みしめクセがある方は、あえて舌を前に出して間に入れることで接触を防ぎましょう。

3.ガムでエナメル質を再生しよう

歯ぎしりですり減りがちな歯はエナメル質が溶けやすくなります。そんな時はキシリトールガムを噛むことで、唾液を多く出し、再生させることが有効です。

4.マッサージ

口のまわり、顎周りの筋肉をほぐしてやることで筋肉の緊張をほぐし、顔の肥大化を防ぐのも有効ですよ。

実は悪いことだらけ!睡眠中の「歯ぎしり」の原因と5つの悪影響

 

歯ぎしりの治療法

最後に歯ぎしりの治療について少しご紹介します。

治療は、マウスピースなどで歯への影響を軽減したり、ひどくなると歯自体の矯正を行っています。

また夜に歯をかみしめるのを防ぐために、ボツリヌス菌を筋肉内に入れ筋肉の動きを止めるという方法もあります。

歯ぎしりは自分では気づかなくとも一緒に寝ている家族に騒音を与えてしまいます。また知らぬ間に歯や顎へのすり減りを起こすので対処して大事な歯を守りましょう。