へこんでいるけど大丈夫?赤ちゃんの頭にへこみがある理由

 

赤ちゃんの頭のてっぺんを触ってみて、ぺこぺこして「怖い!」と感じたことがあるも多いはず。赤ちゃんの頭のてっぺんは、骨でふさがれていないので触るとペコペコしますね。

直接脳みそを触ってしまいそうで怖いと感じる方が多いのですが、ここが骨でふさがれていないのにはちゃんとした理由があります。そこで今回は赤ちゃんの頭のてっぺんがへこんでいる理由についてご紹介します。

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へこみの正体は「大泉門」

赤ちゃんの頭のてっぺんのへこみ部分のことを「大泉門(だいせんもん)」といいます。おでこの生え際の少し上位から頭のてっぺんに向かってひし形に骨がない部分のことです。

頭蓋骨の発達がまだ不十分なためこの隙間ができているわけですが、この隙間があることで、出産時に頭を小さくすることができ、狭い産道を通ることができるのです。

初めての出産では頭に骨がない隙間があるということを不安に感じる方も多いですが、大泉門があることは異常ではなく正常なことです。

もちろん骨に覆われていませんから、大泉門は脳を保護するという意味では非常に弱い部分です。月齢が上がるとともに徐々に小さくなっていき、最終的には大人と同様にきちんと骨がくっついて脳も保護されます。

大泉門が存在している理由は、産道を通りやすくするためだけではなく、脳の著しい成長に対応するためです。赤ちゃんの脳は生後すぐは約350gほどしかありませんが、1歳頃には約1kgにもなります。

もし大泉門がなく骨がしっかり閉じている状態だとしたら、頭蓋骨の中に大きくなった脳がおさまりきらず大変なことになってしまいますね。

へこんでいるけど大丈夫?赤ちゃんの頭にへこみがある理由

 

大泉門が消えるのはいつ頃?

やはり頭に隙間があいているというのは怖い部分がありますね。早く閉じてほしい!というお母さんも多いのではないでしょうか。この大泉門が完全に閉じるのは個人差がありますが、およそ2歳頃です。

生後1年4ヶ月頃になると完全には閉じていませんが、頭を触ってもわからなくなります。触っても大泉門が確認できなくなっても、まだ完全に閉じているわけではありませんから、強く押して閉じているか確認するようなことはやめておきましょう。

大泉門が閉じる時期は個人差があり、病気によって遅れる場合も考えられます。

例えば甲状腺ホルモン欠乏症や染色体の異常、骨の異常などがある場合は閉じるのが遅くなりますし、逆に小頭症や狭頭症の場合は早く閉じます。万が一、これらの病気に赤ちゃんがかかっているなら健診などでもわかりますので、そういった病気でなければ閉じるのが周りより遅くても個人差の範囲ですので気にする必要はありません。

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大泉門で健康チェック

大泉門は赤ちゃんの健康状態をチェックすることに役立ちます。小児科を受診したときに、お医者さんが大泉門を触っている様子を見たことがあるお母さんも多いのではないでしょうか?

例えば大泉門が膨らんでいる場合には、水頭症や髄膜炎、脳炎、脳腫瘍の可能性があります。

逆に大泉門がいつもより大きくへこんでいる場合には脱水や栄養不足の可能性があります。へこんでいてペコペコもしないようなら、脱水状態がかなり進んでいると考えましょう。

大泉門は赤ちゃんの健康状態をチェックする上で非常に重要な部分ですから、赤ちゃんの機嫌が悪いなど体調がいつもと違うときは、大泉門の状態をチェックしてみると良いでしょう。

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大泉門が消えるまでの注意点

大泉門がある状態のときでもあまり神経質になる必要はなく、普通に触っても問題はありません。

注意が必要なのは強く押したり、固いものがぶつかったりすることです。骨がない部分ですから他の部分と比べて衝撃が脳に伝わりやすくなりますから、脳に影響が出てしまうこともあります。

赤ちゃんは汗っかきで皮脂分泌も活発です。シャンプーのときに大泉門が怖くてしっかり洗えないということになってしまうと、皮脂や汚れが落としきれずに脂漏性湿疹などになってしまうこともありますから、強い力を入れずに優しく丁寧に洗ってあげれば心配はいりません。

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もし大泉門をぶつけたら?

1歳くらいになると立って歩けるようになる赤ちゃんも多いですから、転んだりぶつけたりという思わぬ怪我も多くなりますね。また小さい月齢では、抱っこしたときに大人の顎がぶつかってしまったり、ハイハイで壁や家具などにぶつけてしまうということもあります。

万が一、大泉門が何かにぶつかった場合、どうしたら良いのでしょうか。

頭や大泉門をぶつけてしまった場合には、赤ちゃんの状態や何か症状が出ていないかをしっかりチェックすることが大切です。たいていの場合は少々ぶつけてしまっても脳にまで影響が出ることは少ないのですが、絶対にないとは言い切れません。

もし大泉門をぶつけて脳にまで影響があるようなら、赤ちゃんは意識を失ったり、大泉門が膨らんできたりします。ぶつけてから丸1日経っても何も異常が見られなければ、まず心配はいりません。

様子がいつもと違うなど機嫌や体調に変化があるようであれば、すぐに小児科を受診しましょう。

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日ごろからチェックしておこう

大人にとってはちょっと怖い大泉門ですが、赤ちゃんの健康状態をチェックするために普段の大泉門の状態を知っておくこともとても大切なことです。

赤ちゃんに起こっている異常を早期発見することにもつながります。

大泉門の状態がおかしいと感じたら、赤ちゃんは病気が悪化するスピードも早いので、すぐに小児科を受診しましょう。