普段の化粧で必ず使うファンデーション。でも、毎朝完璧にファンデーションを使っていても、化粧のノリがイマイチだったり、お昼や夕方にはファンデーションが浮いてしまったり、そんなお悩みはありませんか?

ファンデーションは毛穴やシミなどをカバーし、メイクの下地として重要なのに、なぜファンデーションは浮いてしまうのでしょうか?今回は、その原因と解決法について合わせてご紹介します。

ファンデーションが浮く原因

それぞれの肌の状態や季節などの条件により、ファンデーションが浮く原因はいくつかあります。ここでは、ファンデーションが浮いてしまう原因を5つご紹介します。

1.皮脂

ファンデーションが浮く一番大きな原因は「皮脂」です。

皮脂は、皮膚保護機能や肌からの水分蒸発を防ぐ働きがあり、女性では20歳代がその分泌量が最も多く、その後は年齢とともに分泌量は減っていきます。特にTゾーンと呼ばれる額から鼻の部分は皮脂分泌量が多いことが知られています。

ファンデーションは肌に塗り密着させるものですが、時間が経つと肌とファンデーションのすき間に皮脂が入り、ファンデーションが浮いた状態になるのです。こうなるとファンデーションは肌に乗らず、流れてしまいます。

健康な人であれば、誰でも皮脂は分泌され、ファンデーションが浮いてしまうことも、実は誰にでも起こり得ます。そのため、完璧にファンデーションが浮かないようにするのは難しいでしょう。皮脂が出やすい油性肌の人はなおさらのことです。

参考:皮脂分泌をコントロールして、顔の「てかり」を予防する方法

2.肌のきめが悪い

皮脂の分泌が多い油性肌ではないのに、ファンデーションが浮くという悩みを持っている人も多いはずです。皮脂以外にも、ファンデーションが浮く原因として、「肌のきめが悪い」ことも挙げられます。

そもそも、「肌の肌理(きめ)」とは、皮膚のしわとしわに囲まれた部分、毛穴の状態が細かく整っている状態をいいます。その肌のきめが粗くなったり、不安定になることを肌のきめが悪いといい、ファンデーションと肌の密着が薄くなり、ファンデーションが浮く原因となります。肌が不安定な状態なので、ファンデーションをさらに皮膚に重ね付けなどをしていくと、ますます肌の状態が悪くなり、ファンデーションも浮いてしまうという状況になります。

3.乾燥肌

次に原因として考えられるのが、「乾燥肌」です。肌が乾燥していると、皮膚を保護しようとして逆に皮脂の分泌が多くなり、ファンデーション浮きの原因となります。乾燥肌は、肌のきめが粗くなったり肌荒れの原因にもなりやすく、そもそもファンデーション自体が上手く皮膚に乗らずに、なじまないことが多いといえます。

肌が乾燥していると、逆に皮脂の分泌が多くなるため、ファンデーション浮きの原因になるのです。乾燥肌は、肌のきめが粗くなったり肌荒れしやすいため、そもそもファンデーション自体が上手く乗らないことが多いです。

参考:乾燥肌のスキンケア方法

4.基礎化粧品の塗りすぎ

皮膚の状態を保つために、保湿ケアや日焼け止めのクリームを念入りに使用する人も多いのではないでしょうか。しかし、それらが反対にファンデーションのノリを悪くしている可能性があります。さらに使用しているファンデーションと乳液・クリームとの相性がよくない場合もありますので、お使いの基礎化粧品を見直すことも必要です。

5.ファンデーションが肌に合っていない

実際に、自分の肌が油性肌なのか乾燥肌なのか、正確に把握してますか?また自分の肌に合ったファンデーションを使っていますか?ファンデーションも肌状態によって使い分けていくことが必要です。

しかし、自分は油性肌だとずっと思ってきたのに、実は乾燥肌だったということもあり、自分の肌に合ったファンデーションを使っているかチェックしてみましょう。年齢や生活する環境でも、肌の状態は変化していくため、「自分の肌は油性肌or乾燥肌に違いない」などと思い込んでいる可能性もあります。一度、化粧品コーナーなどで肌状態のチェックをしてもらうのもおすすめです。

それでは、どのようにすればファンデーション浮きを防ぐことができるのでしょうか。その対策としてスキンケア、メイクの工夫、生活習慣の見直しの3つをご紹介します。

広告

ファンデーションの浮き予防 スキンケア

ファンデーションを浮かせないために大切なのは、肌の状態が健康であることです。

ファンデーションが浮く原因の大きなものに皮脂分泌があります。その皮脂の分泌が通常より多くなると、ファンデーションがより浮く結果となってしまします。そのため、皮脂分泌を安定させるために、皮膚分泌を多くさせる原因をなるべく取り除く必要があります。

皮脂が通常の分泌より多くなっている原因としては、乾燥肌による皮脂の過剰分泌、ストレスや不摂生などが挙げられます。

まずは肌のターンオーバー(表皮の新陳代謝)を正常に戻すことから始めましょう。肌についた皮脂や汚れを、毎日の洗顔でしっかり洗い落とします。熱いお湯は肌に必要な皮脂も洗い流してしまうので、ぬるま湯で優しく洗います。その後、肌を冷やして毛穴を引き締め、化粧水や乳液でしっかり保湿してください。

週に1度はピーリングなどで角質ケアを行い、うぶ毛の処理もします。いずれも肌のケアや処理をした後はしっかりと保湿しましょう。

ファンデーションの浮き予防 メイクの工夫

スキンケアといった肌状態の改善と共に、メイクの時に少しの工夫を加えることでファンデーション浮きを予防することができます。

○化粧下地をしっかり塗る

まずは、ファンデーションを塗る前の化粧下地をしっかりと塗りましょう。下地をしっかり作らずにファンデーションを塗ると、ファンデーション浮きの原因となります。

化粧下地をしっかりと塗ると、肌とファンデーションがより密着し、ファンデーションが浮くのを予防してくれます。化粧下地は塗りすぎてもファンデーション浮きの原因になりますので、塗りすぎないよう肌に薄く均等に塗るようにしてください。

○メイク前に肌のべたつきや濡れを抑える

メイク前の肌に、余分な皮脂や水分があると、ファンデーションと肌の密着が薄くなったり、肌に馴染ませたファンデーションにムラが生じてしまいます。そのため、ファンデーションを塗る前にティッシュで顔全体をおさえます。こうすることで余分な皮脂や水分を取り除くことができます。

○ファンデーションは薄く塗る

ファンデーションを塗るにも工夫が必要です。ファンデーションを塗る時は、顔の中央から外側に向かってなじませます。こうすると顔のリンパの流れに沿い、なじみがよくなります。

ただし、何度もファンデーションを重ねづけしたりすると、化粧よれの原因にもなります。ファンデーションが顔全体に均等に薄く広がるように、顔の中でも面積の広い額や頬、あごから先にファンデーションを塗るようにし、細かいパーツは後に塗るようにしましょう。

○ハンドプレスで肌にファンデーションをなじませる

顔全体にファンデーションを塗ったら、次はより馴染ませるために、両手のひらで顔全体を包み込みましょう。手の平のあたたかさで肌をおさえることで、ファンデーションが肌にしっかりつきます。

○フェイスパウダーを仕上げに使う

以上のようにファンデーションを塗ったら、仕上げにフェイスパウダーを使用します。これによって、余分な皮脂や汗を吸着し、メイクの持ちがよくなります。

○季節によってファンデーションを変える

体調や年齢によって肌の状態も変化していきます。また、油性肌や乾燥肌の人でも、季節によっては皮脂や汗が大量に出ることがあったり、乾燥したりと肌の状態は変わります。そのため、一年中同じファンデーションを使うことは、おすすめできません。

また、季節によって、ファンデーションもパウダーファンデーション、リキッドファンデーションを使い分けることも試してみましょう。どのメーカーの化粧品も、季節に合わせたものが出ていますので、自分の肌と季節にあったものを選ぶようにしたいですね。

ファンデーションの浮き予防 生活習慣を見直す

ファンデーション浮きを防ぐためには、肌の状態を健康に保ち、肌のターンオーバーを正常にすることが必要です。肌の状態を整えるのに、直接的なスキンケアだけでなく、日常生活習慣の改善も大きな影響をもたらします。

これを機会に、自分の日常生活習慣を振り返ってみてはいかがでしょうか

不規則な生活を改め、しっかり睡眠を取りましょう。また栄養バランスの取れた食事をきちんと3食取る、お酒やタバコを控える、入浴はシャワーなどで済ませず、しっかり湯船に浸かってぬくもるようにします。間食もスナック菓子などは皮脂の分泌を促進してしまいますので、注意が必要です。

いずれもバランスよく出来ていないと、体が健康に保てず、さらに肌の調子も悪くなり皮脂分泌も促進してしまいます。さらに、毎日軽い運動を習慣づけることで、体全体の血流をよくなり、肌によい刺激となります。