妊婦を襲う胃痛の正体とは?3つの原因と薬を使わない改善法

妊娠中多くの妊婦が悩まされるのが胃痛です。ただでさえいつもの生活がイレギュラーな妊娠生活。それにキリキリ、シクシクと胃痛が重なり更に不安になる妊婦さんが多くいます。そんな妊娠中の胃痛の原因と薬を使わない改善法をご紹介します。

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胃痛の原因

1.女性ホルモンが原因の胃痛

妊婦の胃痛の原因の一つは女性ホルモンが関係しています。妊娠すると女性ホルモンの一種、プロゲステロンという黄体ホルモンが大量に分泌します。プロゲステロンは妊娠を維持するためには欠かせない物質です。

しかし、その一方でプロゲステロンが増えると、胃酸の逆流を抑制する筋肉の弁が緩み胃酸が逆流しやすくなります。胃の粘膜を傷つけ胃痛やむかつき、吐き気をおこしやすくしてしまうのです。

これが、妊娠初期である4週~11週あたりにおこるつわりの症状です。つわりで食べ物を吐いてしまうとますます胃酸が増え胃がただれ胃痛をひきおこしてしまうのです。

2.子宮が大きくなったことによる胃痛

妊娠中期から後期にかけておこる胃痛は、子宮内で赤ちゃんが大きくなることで胃が押し上げられ圧迫されることによるものと、後期つわりが原因とも言われています。

赤ちゃんの成長で圧迫され、刺激を受けた胃からは大量の胃酸がでてしまい逆流し、胃痛や逆流性食道炎を誘因してしまいます。また、臨月を迎える妊婦さんは子宮が収縮することが増えるため、そのたびに胃に刺激が与えられ、胃痛をおこしてしまうのです。

3.妊娠による気持ちの不安定による胃痛

妊娠すると気持ちが不安定になってきます。
女性ホルモンの変化により交感神経と副交感神経の分泌バランスが崩れてしまい、自律神経が上手く働かなくなってしまうことがあります。自律神経と胃腸は密接な関係にあるため、自律神経が乱れると胃痛や胃のむかつきなどを訴える妊婦が多いのです。

妊婦を襲う胃痛の正体とは?3つの原因と薬を使わない改善法

胃痛薬を使わない改善法

1.お腹を温める

手軽で簡単な胃痛軽減方法の一つはお腹を温めることです。お腹を温めることで血行が良くなるため、胃のこわばりがほぐれ胃痛が軽減されます。また、お腹を温めることでリラックスでき痛みが和らぎます。おへその辺りにカイロや湯たんぽなどをあてたり、手のひらでゆっくり「の」の字を描くようにマッサージするのも効果的です。

2.お灸やツボ押しをする

薬を使わず胃痛を軽減するための最適で効果が期待できるのは、お灸やツボ押しです。胃のツボと言われ胃痛や胃のむかつきに効く胃の裏側の胃愈というツボにお灸をしてもらったり、軽く押してもらうと胃痛が治まり楽になります。また、手三里や足三里など、自分で手の届くところはゆっくりツボ押しすることで、胃痛が軽減します。

3.呼吸法をおこなう

胃痛になってしまうと苦しくて体に力が入ってしまい、よけいに胃痛を悪化させてしまいます。痛みがおきたときこそ気を緩めてリラックスしましょう。そんな時お奨めなのが、呼吸法です。

鼻から息を吸い、口からゆっくり細く息を吐く腹式呼吸をすることで、痛みにより浅くなった呼吸が整えられリラックスすることができます。また、呼吸法によりお腹が温まるため、胃痛軽減に繋がります。

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胃痛を予防するためのポイント

1.刺激物や油ものは避ける

胃痛を予防するためには普段の食事に注意することです。胃酸が出てしまう刺激物を食べすぎたり、消化の悪い油ものを食べることはなるべく避けた方が良いでしょう。

2.食事の摂り方を工夫する

胃痛をおこさないようにするには食事の摂り方にも注意しなくてはいけません。胃痛や吐き気がないからといって一回の食事のときにたくさんの量を食べてしまうことは胃に負担がかかり、胃痛を招いてしまいます。一回の食事の量を減らし、小分けに少しずつ食事を摂ることを心掛けることで胃痛予防になります。

妊婦を襲う胃痛の正体とは?3つの原因と薬を使わない改善法

3.胃の調子を整える食べ物を摂取する

胃痛が起こりやすい妊婦さんは、胃の粘膜が弱っています。胃の粘膜を保護するために、ホットミルク・ヨーグルトなどを食事の前や食事の合間に摂取して下さい。また、胃酸を中和する効果があり、カルシウムやミネラルが豊富な牡蠣を食べることも胃酸が多く出る胃酸過多の妊婦さんにはお奨めです。

4.よく噛んで食べる習慣をつける

胃痛をおこしやすい妊婦さんは食事を食べるとき、ゆっくりとよく噛んで食べるように習慣付けるようにしましょう。噛むことにより唾液がたくさん出て、食べ物を消化吸収し易くしてくれます。胃に負担をかけないためにも、食べ物を口の中で30回噛む習慣をつけるのも胃痛を予防することになります。

5.食べた後すぐに横にならない

妊娠していると疲れやすくついつい体を横にしたくなるでしょう。しかし、食事をした後すぐに横になると胃痛に繋がります。

体を横にすることで、胃の働きが鈍くなり食べ物の消化を遅くしてしまい胃痛や胃もたれの原因になってしまいます。食後は食べ物が腸に届く1時間くらいは横にならないよう気をつけましょう。

もしどうしても、体を横にしたいときはクッションなどを背中に当て、体を少し斜めに傾けて食べ物が消化するのを待つようにすることを試してみてください。