妊娠して7週目に入ると、赤ちゃんの頭と体の区別がつき、あらためて妊娠した喜びを噛みしめる時期となります。しかし肉体的にも精神的にも変化が起きやすい時期でもあります。妊娠7週目に現れる症状や、赤ちゃんに見られる変化など、詳しくご紹介します。
妊娠7週目の母体に現れる症状
妊娠7週目になると、妊娠がはっきりと分かる時期でもあることから、次のような体調の変化が現れます。
つわり
個人差もありますが、ほぼ9割の女性がこの時期からつわりの症状に悩まされます。
食べるとすぐ吐いてしまう吐きつわり、胃に何か入っていないと気分が悪くなる食べつわり、においに敏感になり、特定のにおいに吐いてしまうにおいつわりなどがあります。
妊娠初期症状
妊娠7週目に入ると、ホルモンが大量に分泌され、胎盤をつくったり妊娠を継続させるなど様々な働きを始めます。それに伴い、様々な体調の変化が現れます。
腹痛
チクチクする、また引っ張られているような痛み
下痢
ホルモンの影響で、腸の働きが低下するため
便秘
ホルモンの影響で、腸の筋肉がゆるむため
頭痛
片側だけが痛む片頭痛が起きやすい
肌荒れ
皮脂の分泌が増え、にきびや吹き出物が増え、敏感肌になる人も
腰痛
骨盤が不安定になることで起きやすい
おりものが増える、変化がある
いつもよりも多い、また粘り気が出ることもあります
頻尿
子宮や膀胱の筋肉がゆるむ、また腎機能の働きが活発化することで起こります
この他、ホルモンが大量に分泌されることで新陳代謝が上がり、汗をかきやすくなる、また眠気がひどくなるといった様々な症状が起こります。ウォーキングなど適度な運動をおこない、症状の緩和につとめましょう。
妊娠7週目の赤ちゃんの様子
赤ちゃんは妊娠7週ではまだ胎芽という状態です。しかし7週目に入ると心臓本来の働きができるようになり心拍数が確認できるようになります。体の大きさも1cm以上となり、頭と体の境目が見て分かるようになります。体内のあちこちの器官が形成される時期で、エコーからは腕や足、目などが確認できますが、細かくできていくのはこれからとなります。
赤ちゃんの体の中では脳が一番早く発達しますが、この週では小脳が形成されます。小脳は立つ、歩くなど基本的な運動を司る部分です。この時期には体の器官のほとんどが形成され、羊水を飲むために必要な肝臓や腎臓といった重要な臓器はさらに発達していきます。
心拍が確認できると、母子手帳を交付してもらいます。これでいよいよ本格的な妊娠生活が始まることになるのです。
こんな症状があったらすぐ病院へ
妊娠の初期症状として、つわりや腹痛などがあげられますが、なかでも注意したいのは腹痛と出血です。
出血は流産のサイン?
妊娠7週目は胎盤がまだできていないため、子宮内膜から出血がしやすくなっています。多くの場合は問題がないのですが、自己判断は危険です。
・出血が続く、もしくは止まらない
・急に大量の出血があった
・出血だけでなく腹痛もある
など、出血があったら早めに病院で診察を受けるようにしましょう。
こんな腹痛には注意
子宮の成長に伴う腹痛は、便秘や下痢の痛みなどもあり、辛いものです。一般的には生理のときのようなお腹の痛みであれば問題ありませんが、強い痛みを感じたときや出血などが伴う場合には流産の危険性がありますので、早めに病院に行くようにしましょう。
妊娠7週目の生活のポイントや注意点
妊娠7週目は、体調の変化、ホルモンバランスの乱れから心身共に不安定な時期になります。さらにつわりがひどくなり始めるので、生活の面から様々な注意が必要です。
仕事をしている人はシフトの調整を
つわりや体調不良は個人差があり、誰もが同じような状態であるとは限りません。自分の体調が分かるのは自分だけなので、体力的に無理だと感じたら、仕事の調整をする、もしくは休むといった選択も必要です。
疲れやストレスはお腹の赤ちゃんにも影響を与えてしまいます。
水分補給は十分に
つわりから食欲不振になると、水分が取れず脱水症状を引き起こしてしまいかねません。無理に食べる必要はありませんが、水分だけは十分に摂るよう心がけましょう。
食事も無理をせず、食べることができそうなときに食べるようにすればかまいません。
食べ物や飲み物には注意を
妊娠中は感染症にかかりやすくなっていますので、食べ物や飲み物には注意が必要です。
特にトキソプラズマ菌を持つ生肉、サルモネラ菌のある生卵には注意が必要です。その他牡蠣、生魚など食中毒の危険性があるものもやめておきましょう。
さらに大型の魚であるマグロやマカジキなどには水銀が含まれており、過剰摂取となる可能性があります。食べてはいけないということではありませんが、控えめにすることが推奨されています。サケやサバ、イワシ、サンマなどスーパーで普通に手に入れることができる魚であれば問題ありません。
その他ビタミンAを多く含むレバーやうなぎ、ヨードを含む昆布、またアルコールやカフェインを含む飲み物も控えるようにしたいですね。
分娩する病院を別のところにするなら早めに決める
今診察してもらっている病院で分娩をおこなっていない、もしくは里帰り出産を考えていて分娩する病院が別、というときには早めに決め、予約しておきましょう。人気の病院などは予約ですぐ埋まってしまうこともあるので、注意が必要です。