実は免疫がない大人も多い「りんご病」は、どんな症状が出るの?

りんご病は飛沫感染や接触感染により引き起こされる感染症のひとつです。お子様が感染しやすいと思われがちなのですが、実は大人こそ気をつけるべき感染症といえるのです。

そこで今回は大人のりんご病をテーマに、その症状や特徴、予防法まで詳しくご紹介していきたいと思います。免疫が低い大人だからこそ細心の注意をはらう必要があるので、ぜひ確認してみてください。

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大人のりんご病の症状や特徴

ではまず、大人がりんご病にかかるとどのような症状があり、幼児がかかる場合と異なりどんな特徴があるのか、ご紹介していきます。

大人のりんご病~症状~

・熱がでる
風邪と類似した症状がある
・筋肉痛のような痛み、関節痛が起こる
・だるい倦怠感が続く
・頭痛やめまい、吐き気
・全身にむくみが生じる
・手足に発疹、かゆみが生じる

お子様の場合はりんごのように頬が真っ赤になる「紅斑」という症状がよく表れますが、大人の場合紅斑の症状はあまりみられません。りんご病=頬が赤く腫れるという印象をお持ちの方が多いのですが、大人の場合そうとは限らないので注意が必要です。

大人のりんご病~特徴~

さらに、子供のりんご病とは異なり、大人のりんご病にはある特徴があります。

■関節痛の重症化

大人のりんご病は関節痛の症状が重く、腰痛や筋肉痛などの痛みを強く感じます。この症状が顕著にあらわれるのは熱が引いてきたころなので、風邪と勘違いしたまま重症化させてしまうことが多いのです。

特に症状が強くあらわれてしまった方の中には、歩くだけでも強烈な痛みを感じ、しばらくは起き上がるのも辛い状態が続くことも。子供なら体重も軽いので介護もしやすいですが、大人の場合そうはいきません。

こういった点からも、大人のりんご病はやっかいだといわれているのです。

■むくみ

関節痛から関節炎を引き起こしてしまった場合、むくみがひどくなることも特徴のひとつです。

女性なら生理前などに軽いむくみを経験しているかと思いますが、それとは比にならないほどあらゆるところにむくみが生じます。手足の指がむくみで曲げにくいだけでなく、プラス関節痛も加わるので、症状が落ち着くまでの1週間は安静にし、痛みを悪化させないことが大切です。

実は免疫がない大人も多い「りんご病」は、どんな症状が出るの?

妊婦さんがかかると大変!

りんご病への感染にもっとも注意していただきたいのが「妊婦」の方です。なぜ妊婦の方にとってりんご病はもっとも注意すべき感染症なのか…その理由は、りんご病には“ワクチン”も“治療薬”も存在しないためです。

りんご病の治療は対症療法のみ

りんご病には特効薬は存在せず、痛みがあれば鎮痛剤、熱が高ければ解熱剤を処方されます。妊娠中は服用できる薬の種類にも限りがあるため、少しでも異変を感じたら病院にて検査を受けるようにして下さい。

赤ちゃんへの影響は?

妊娠中の病気で心配なのが、赤ちゃんへの影響です。りんご病の感染源となるウイルスは“ヒトパルボウイルスB19”というものです。このウイルスは、赤ちゃんへの血液供給を妨げる恐れがあるだけでなく、胎盤から母子感染を引き起こす可能性もあります。

特に、妊娠初期から20週までは注意が必要です。赤ちゃんへの影響が深刻なことから、妊婦の方のりんご病予防の徹底はとても大切なことなのです。

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大人のりんご病は予防が大事!

特効薬がないと聞くとどうしても不安になってしまいますが、りんご病は予防できる感染症です。妊娠中の方は特にですが、必ず予防の徹底を心掛けて下さい。

予防法1.手洗いの徹底

そんな基本的なことで予防できるの?と驚かれるかもしれませんが、手洗いこそもっとも効果的な予防法です。なぜならりんご病は、飛沫感染か接触感染により感染してしまう病だからです。

人から人へ感染することを考えると、外で触ったどんなものにウイルスが付着していたか分からないため、手洗いが有効的といえるのです。特に、除菌効果のある泡タイプの手洗いフォームの使用がおすすめです。清潔な泡を手全体に行きわたらせ、爪の間までしみこませるように洗うようにしましょう。

手洗いのポイント

手洗いの際は、手首の方まで広範囲に洗います。指先や手のひら、手の甲だけでなく、顔や口に触れる恐れのある部分は必ず洗うようにして下さい。

予防法2.マスクとうがい

飛沫感染を防ぐためには、マスクとうがいを心掛けることが大切です。現在は大人用のマスクといっても種類がかなり豊富となっており、女性のためのマスクも存在します。できれば自分の顔のサイズにぴったりフィットするものを探し、香りやカラーも楽しみながら選ぶとよいかもしれませんね。

うがいはうがい薬を用いて、帰宅後はすぐに行いましょう。手洗いとうがいはセットとして考え、風邪や感染症がはやる季節だけでなく、毎日の日課にするようにしてください。

うがいのポイント

うがいの際は、声を出しながら行うと効果的です。また、喉のうがいだけでなく、鼻うがいもセットで行うとさらに効果はアップするでしょう。鼻うがい専用の洗浄液なら痛みを感じず、簡単に洗浄することもできます。ドラッグストアなどで販売されていますので、確認してみてください。

いかがでしたでしょうか。りんご病には治療薬がないものの、痛みを取り除き、熱を下げながら様子を見ていくことでだんだんと症状は落ち着いてきます。ただ、感染症は予防できるものですので、予防対策の徹底を心掛けていきたいですね。