ダイエットにも効果があると話題になっている「腸活」を知っていますか?女性は特に便秘になりやすい傾向にありますが、腸がしっかり働かないと心身に様々な影響が出てしまいます。しかし一口に腸活といっても、何をすればいいのかわからないですよね。今回はそんな腸活初心者のあなたにも、役立つ方法をご紹介します。
「腸活」とは?
腸と聞くと、便秘などお通じを連想するかもしれませんが、実は私たちの健康に大きく関わっている器官です。その腸内を正常な状態に戻すのが「腸活」なのです。では、その腸内環境はどのような影響を体に与えるのでしょうか。
腸には小腸と大腸がある
小腸は食べ物を消化し、その栄養を吸収する臓器です。十二指腸・空腸・回腸から出来ており、大腸は小腸から送られてくる食べ物の残りかすから水分を吸収し、便にする働きを行っています。上行結腸、横行結腸、そしてS状結腸、直腸から出来ています。
大腸で発酵が起きるか腐敗が起きるかで健康状態が変わる
大腸の中で食べ物の残りかすは、発酵、もしくは腐敗を起こします。腸内で発酵が起きれば、腸内環境がよくなり、きちんと便が排出されます。しかし腐敗が起こると、有害物質が発生し、大腸から吸収されて全身にその物質が巡ってしまうことになり、体に様々な悪影響を及ぼしてしまうのです。
腸活のメリット
腸活は大腸の働きを正常に戻し、腸内環境を健全にすることで腸内の善玉菌を増やします。善玉菌が増え、食べ物の残りかすを発酵させると悪玉菌が減り、病気の予防につながります。さらに善玉菌が作る酸性物質により、腸が刺激されて排便も促されるのです。
そのことから、腸活には次のようなメリットがあるといえます。
1.痩せやすい体になる
腸活で腸内に善玉菌が増えると、食べ物の残りかすに含まれる糖質を分解してくれます。そのため血液中のコレステロールが低下し、余分な糖が体に吸収されなくなるのです。さらに血液がさらさらになるので、体中にスムーズに栄養が行き渡り、痩せ体質になっていきます。
2.デトックス効果
腸内できちんと発酵が行われることで、体の有害物質が便となり排出されます。便秘は食べ物の残りかすが腐敗したまま体内にとどまっている状態。これが腸活で改善されることで、体に余計な脂肪や水分がたまらなくなります。
3.美肌効果
老廃物や有害物質が排出されることで、血行がよくなり、新陳代謝が正常に戻ります。肌荒れや目のクマなども解消されます。
4.口臭・体臭などの解消
胃腸の不調は、口臭、体臭の原因になります。また老廃物などが便秘で排出されず大腸にとどまり続けることで、ガスが血液を通って体を巡ります。腸内環境を整えれば、口臭や体臭が改善できるのです。
5.花粉症の改善
腸内環境を整えると、悪玉菌が減り、病気に対する抵抗力がつきます。これが花粉症の症状の軽減、また花粉症を予防することにつながります。
6.免疫力の向上
体中にある免疫細胞の6割が腸に集中しています。そのため、腸内環境を整えることは、そのまま免疫細胞を活性化させることにつながります。このことで体に侵入してきたウイルスや細菌を速やかに排除する働きが活発に行われるようになります。
7.自律神経が整う
便秘になる原因の一つに、ストレスがあげられます。「便秘になるかも…」といったプレッシャーや「トイレで出さなきゃ」といった思いもストレスとなり、腸が正常に動かなくなってしまうのです。腸内環境を整えることで、腸へのストレスが軽減され、自律神経を正常に戻すことができます。
8.大腸がんの予防
大腸に悪玉菌が増えることで、大腸がんのリスクが高まります。大腸がんは自覚症状があまりなく、気がついたときには重症化していることが多い、恐ろしい病です。腸内環境を改善することは、大腸がんをも予防することにつながります。
腸活に効果的なヨーグルトの選び方・食べ方
腸活に有効な方法として、ヨーグルトを摂取することがあげられます。腸内で正常な発酵が行われるためには、発酵を促す善玉菌を増やすことが必要不可欠。
ヨーグルトは乳酸菌を牛などの乳に加え、それを発酵させることによって作られている食品であり、腸内の環境を整えるために大切な乳酸菌を多く含んでいることから、腸活に必須といえます。しかしヨーグルトにも様々な種類のものがありますので、特に効果的なものを選ぶ必要があります。
腸活に効果的なヨーグルトは?
腸活で食べるヨーグルトは、次のようなことに気をつけて選びましょう。
無糖のプレーンヨーグルトを選ぶ
甘みがないと食べづらいという場合はハチミツを混ぜてもいいですが、なるべくそのままがおすすめです。
同じものではなくいろいろな種類を
同じものを食べ続けていると、菌が安定した環境に落ち着き、働かなくなります。1ヶ月ごとなど、定期的に別の種類のヨーグルトに変えていくのがおすすめです。
効果的なヨーグルトの食べ方は?
ヨーグルトに含まれる乳酸菌を効率よく取り込むためにも、以下のことを心がけましょう。
ヨーグルトを食べるのに最適なのは夕食後
空腹時はたまっている胃酸で菌が死にやすくなります。また腸は就寝後4時間ぐらいに活発に動くので、その時間に腸に届くよう、就寝の3時間前までには食べるようにしましょう。
適量は?
1日に200gが適量です。それ以上食べても乳酸菌やビフィズス菌は腸にとどまれず排出されてしまいます。量を食べるより、毎日食べ続けることが大切です。
腸活の注意点
腸内環境改善には、善玉菌を増加させるため、ヨーグルトなどの乳酸菌を積極的に摂ることも大切ですが、その前に規則正しい生活、バランスのとれた食事も必要です。食物繊維を多く含む野菜を積極的に摂り、脂っこい食事は避けるようにしましょう。
また睡眠不足やストレスも悪化の原因になります。適度な運動を習慣にし、ヨーグルトを毎日食べ続けることで、時間をかけて腸内を整えていくようにしたいですね。