冬が終わり、暖かくなり始めるとやってくるのが花粉です。もちろん、住んでいる地域やアレルギーを引き起こす花粉の種類は人それぞれなので、花粉症が酷くなる時期は人によって異なります。しかし、やはり春頃の花粉症に悩まされている方はとても多いのです。
そして、花粉症で一番厄介なのがエンドレスに流れ出てくる鼻水です。仕事中もマスクが手放せない、鼻水のせいで鼻の下の皮膚が荒れて辛いなど、鼻水にまつわる悩みは深刻なもの。そこで今回は、花粉症と鼻水の関係についてお話しするとともに、鼻水の止め方7つについてご紹介していきたいと思います。
花粉症で鼻水が止まらなくなるのはなぜ?
なぜ花粉症になると鼻水が止まらなくなってしまうのか。それは、花粉に対抗しようとしているからなのです。
鼻水には花粉を追い出そうとする働きがある
鼻の粘膜にとって、花粉は異物と検知されます。その異物をやっつけるために分泌されるのがヒスタミンという成分です。
ただ、花粉をたくさん吸いこみ過ぎてしまった場合、このヒスタミンが過剰に分泌され、粘膜に刺激を与えてしまうことがあります。すると、刺激を受けた粘膜や鼻周りの血管によって、鼻水があふれ出すのです。もちろん、その鼻水によって花粉も外へ排出されることになるため、鼻水が出ること自体は悪いことではありません。
しかし、あまりにも長く流れ続けると、呼吸をすることすらしんどく感じてしまいますよね。そこでまず取り入れていただきたいのが鼻うがいです。
鼻水の止め方
鼻水を止めるために初めに行っていただきたいのが、鼻うがいになります。
1.鼻うがい
鼻うがいは、水に少しの塩を入れ、よく混ぜたものを使用します。
1.塩水を鼻から吸い込みます。片方ずつ行い、塩水を入れていない鼻の穴は指でふさいでおきましょう。
2.吸い込むのが怖いと感じる方は、コップを傾け、流し入れるようにして下さい。ただ、鼻水が流れ出ている状態なら、たとえ吸い込もうとしてもいきなり喉の奥まで塩水が入り込んでくることはないので安心してくださいね。
3.喉の奥まで塩水が流れ込んできたら、そのまま飲み込まずに口から吐き出します。
4.この時、鼻水のどろっとしたものが塩水と合わさり、口の中から流れ出してきます。
5.片方3回程度行い、両方行ったら喉に残った汚れを取り除くため、通常のうがいを3回繰り返しましょう。
花粉を排出するために出ていた鼻水も、塩水で鼻の中を洗い流すことで、ぴたっと止まってくれます。し終わった直後は鼻をかみ、残った鼻水も取り除いてあげると途端に呼吸が楽になりますよ。
鼻うがい専用の道具なども販売されているので、やりやすいものを見つけてみてくださいね。
2.頭を上下に動かす
1.深呼吸をした後、息をすべて吐き切ります。
2.息を止めたまま両方の鼻をつまみ、鼻から空気が入らない状態をつくります。
3.その状態のまま、頭を上、下とゆっくり動かしていきましょう。目を閉じて、1、2と数えてから上下に動かすと効果的です。
4.息を止めているのが苦しいと感じるまで続け、限界がきたら鼻からゆっくり息を吸い込みます。
この方法では、花粉により刺激を受けた血管を穏やかにさせ、息を止めることで鼻の通りをよくすることができます。鼻水だけでなく、鼻づまりが辛い時にも効果的です。
3.うなじを温める
1.外出時であればホッカイロや手のひらの熱でも十分ですし、自宅にいる時ならホットタオルやドライヤーを使って行っても問題ありません。
2.首周りが冷えると鼻水が出やすくなります。花粉とは関係ない止め方ですが、うなじを温めることで全身がポカポカとしてきます。
3.全身が熱を帯びてくると、鼻の通りも格段によくなります。
4.ホットハンカチを鼻にのせる
1.外出中なら、お湯で濡らしたハンカチをしぼり、鼻にのせます。自宅なら濡らしたハンカチを数秒レンジで温めても良いでしょう。
2.手のひらで温度を確認しながら、鼻にのせてください。
3.鼻が直接温まることで鼻水がだんだん出なくなり、鼻の通りがよくなります。
5.メンソレータムリップを鼻の穴周りに塗る
メンソレータムのリップを塗るだけで、鼻から吸い込む息がスーッと通り、いつの間にか鼻水が止まってくれます。あまり時間がない時に、サッとできる対策としてはもっとも効果的といえるでしょう。
6.ツボ押し
1.小鼻のわきを指の腹で優しく押します。ここには迎香というツボがあり、鼻づまりにも効果があります。
2.次に、目頭の上、眉間のくぼみ辺りを押しましょう。目にも効くツボとなっています。
3.最後に、鼻筋と小鼻が交わるところにあるくぼみを押します。指の腹を使うことで、鼻周りを温める効果もあります。
ツボ押しは仕事中でも簡単に行うことができるため、水分をとるついでに少し押すなど、すきま時間にこまめに行うと良いでしょう。
7.脇にペットボトルを挟む
鼻水が止まらなくなると、鼻から息ができず鼻詰まりと同じような辛さを感じることになります。そんな時に効果的なのがペットボトルを使って鼻通りをよくする方法です。
用意するものは350~500mlのペットボトルひとつだけ。鼻水がひどく、鼻詰まりも引き起こしている鼻とは反対側の脇に差し入れます。その状態で脇をしめ、しばらく放置するだけでOKです。
効果的な食べ物もある!
鼻水を止める方法についてご紹介してきましたが、鼻水を根本から解消するために摂りいれたい食べ物があります。
レンコン
粘膜を保護してくれる成分が含まれているレンコン。花粉症がつらい季節が始まる前に食事に摂りいれておくと、花粉が飛散し始めても症状が重くなることを防ぐことができます。
乳酸菌が含まれる食べ物
ヨーグルトを毎日少しずつ摂取したところ、花粉症の症状が軽減されたと感じる人もいます。アレルギーには乳酸菌が効果的といわれているので、ヨーグルトなら簡単に取り入れることができますね。
はちみつ
鼻水だけでなく、喉の異物感や炎症にも効果があります。お湯に少し溶かし、ついでにショウガも入れてはちみつ生姜湯にするとさらに効果を高めることができます。
はちみつは安価なものから高価なものまでたくさん販売されていますが、必ず天然のものを使用するようにしましょう。もちろん、高価なものになるとそれだけ殺菌力が強く、効果も期待できますが、続けられないと意味がありません。続けられるものを選ぶようにして下さいね。