寝相が悪いと旅行に行ったときに恥ずかしかったり、家族や恋人に嫌がられたりしますよね。寝相が悪いと肩や腰が痛くなったり、内臓に負担がかかったりすることもあります。
今回は寝相が悪くなる原因や寝相を改善する方法をご紹介いたします。
寝相にもタイプがある
体や心の状態によって「寝相」は変わります。仰向けやうつぶせなど様々な寝相がありますが、代表的な寝相のタイプをご紹介いたします。
良い寝相は「仰向け」
「仰向け」は体にとって最も良いといわれる寝相です。
リラックスして立っているときのように足を少し開き、自然に背筋を伸ばす仰向け寝は腰や背中、内臓に負担がかかりにくく、深い眠りにつながります。
悪い寝相の例
仰向けで寝るのが理想的ですが、寝相が悪い人も多いです。
悪い寝相の例は以下のようなものです。
・うつぶせ寝
・横向き寝
・足を曲げて寝る
・体を丸めて寝る
・両手を上げて寝る
・寝ている最中にたくさん動く
寝相が悪くなるのには原因があり、それを取り除くことで寝相を改善できる可能性があります。
寝相が悪くなる原因は何?
寝相が悪いといっても人によって原因は異なります。寝相は心身の状態を表しているため、自分の寝相が悪い原因を知りたい人は寝相のタイプ別の原因を確認しましょう。
うつ伏せ寝の原因
うつ伏せ寝はおなかや背中、首に負担がかかる寝相です。肩や首のコリにもつながるので、できれば避けたいですが、気づくとうつ伏せになっているという方は普段から姿勢が悪い可能性があります。
姿勢が悪いと背中や首の骨が変形し、仰向けでバランスをとられなくなります。
特に起きているときに猫背の人はうつ伏せで寝ることが多く、ひどい場合は仰向けで寝ると呼吸がスムーズにできない場合もあります。
横向き寝の原因
内臓に負担をかけたり、血液の循環を妨げたりする可能性がある横向け寝の主な原因は骨盤の歪みです。
骨盤が大きくゆがむと仰向けになった時に腰が浮き、腰痛になってしまうため、無意識に体が横向きになります。
また、右を下にして横向きで寝ている人は食べ物の消化がうまくできていないのかもしれません。私たちが食事をすると、食べ物は左側から胃に入って右側に移動していきます。
右を下にして寝ると胃の中の食べ物はスムーズに動き、消化が良くなります。食べ過ぎたときなどは無意識に右下で横向き寝をしていることがあるのです。
足を曲げて寝る原因
仰向けや横向きで膝を曲げている人は腰痛である場合が多いです。
足を曲げることで腰痛を軽減できても、さらに腰への負担が増えたり、血液の循環が悪化したりする可能性があるため注意が必要です。
体を丸めて寝る原因
おなかが痛いときは横向きになり、胎児のように背中を丸めて寝ることが多いです。丸まって眠ると腹痛が和らぎますが、姿勢が悪くなったり、背中や腰、首などに負担をかけたりすることも多いです。
また、ストレスをため込んでいる人は体を丸めて寝ていることがあります。ストレスで体が緊張すると寝ている最中も無意識に体を丸めてしまうのです。
両手を上げた状態で寝る原因
両手を上げてバンザイの状態で寝る人は体に疲れがたまっていることが多いです。特に肩や腕、首などの筋肉が固まっているとそれをほぐそうとして腕が上がります。
しかしながら、腕を上げて寝ると血流が悪化して体が痛くなり、悪循環に陥る可能性も高いです。
さらに、普段から呼吸が浅い人も自然と腕を上げた状態で寝ます。これは肋骨の位置が関係しているためです。
呼吸は肋骨の下にある肺で行われます。呼吸をすると肋骨は上下や左右に動かされますが、深い呼吸ができない人は肋骨の位置が下にあるため、肋骨の働きが悪いことが多いです。
呼吸が浅い人は呼吸を深くして体の機能を高めるために腕を持ち上げ、肋骨の位置を高くします。
寝ている最中にたくさん動く原因
「朝起きたら、枕と逆の向きに頭があった」、「ベッドから落ちた経験がある」という人は寝具が合っていなかったり、睡眠が浅い場合があります。
人は寝ている間にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。レム睡眠は眠りが浅く、脳が起きている時のように動いています。ノンレム睡眠は脳は身体と同様、休んでいる状態です。
動き回ったり、寝返りを打ったりするのはレム睡眠中。脳は起きている状態なので、快適な状態で眠るために姿勢を治したり、布団を蹴ったりするために動きます。
睡眠が浅い場合、レム睡眠の時間が長くなり、たくさん動きまわるのです。
睡眠を浅くする原因
睡眠を浅くする主な原因は次のようなものです。
・強いストレス
・寝具があっていない
・室温が高いか低い
・カフェインを摂取する
・睡眠時無呼吸症候群などの病気
眠りが浅いと寝相が悪くなるだけでなく、疲れがたまってしまい体に負担がかかるので、できる限りぐっすりと眠るようにしましょう。
寝相を良くする方法
寝相はさまざまな原因で悪くなりますが、工夫をすれば改善できます。寝相をよくする5つの方法をご紹介いたします。
睡眠環境を整える
寝具や部屋の温度が体に合っていないと睡眠が浅くなり、寝相が悪化します。寝るときは周囲の環境を整えましょう。
寝具の選び方
掛け布団は体に密着し、軽いものを選びます。羽毛布団は体に負担をかけず、保温性も高いので、おすすめです。
敷布団はクッション性が高いものを選ぶと良いでしょう。体の凸凹に対応できる敷布団を使うと腰や肩に負担もかかりません。
睡眠に適した部屋とは?
睡眠に適した部屋の条件は何なのでしょうか。
寝室の環境を整えたいときは室温を夏は26度前後、冬は18度前後に設定すると良いでしょう。この室温であれば、布団の中は32~33度となり、暑さや寒さを感じずに眠ることができます。
また、睡眠には真っ暗で無音の部屋が適しています。この環境を作るのが無図解しい場合はアイマスクや耳栓をして光や音を遮断すると良いでしょう。
生活習慣を見直す
生活習慣を整えることも大切です。毎日決まった時間にベッドに入るようにすると体のリズムが整ってぐっすりと寝られるようになります。
また、軽い運動をすると体が疲れて深い眠りにつけるため、ウォーキングやジョギングを習慣づけることもおすすめです。
ストレスを和らげる
ストレスは体や脳を緊張状態にして眠りを浅くします。ストレスに悩んでいる人は多いですが、できるだけ発散しましょう。
家族や友人に相談したり、趣味を楽しんだりすると体や心も落ち着きます。
寝る前にリラックスする
寝る前に心や体を落ち着けることもポイントです。
食事は睡眠の2時間前までに済ませておき、コーヒーなどのカフェインやアルコールの摂取をしないよう気をつけましょう。睡眠前30分程度はテレビの視聴やスマートフォン、パソコンの使用をやめると脳を落ち着けられます。
イライラとしているときや不安な時はアロマオイルやクラシック音楽で心をリラックスさせると良いでしょう。
ストレッチをする
寝る前にストレッチをすると体が適度に疲れてぐっすりと寝られます。また、肩や首、腰の筋肉をほぐしておくと、痛みから寝相が悪化するのも防げます。
体をほぐすストレッチの方法
1.布団の上で仰向けになります。
2.寝ころんだ状態でバンザイをします。この時、腕は床につけます。
3.両側の肩甲骨を引き寄せるイメージで肘を曲げながら引き、上半身を持ち上げます。
4.1~2秒たったら力を抜いて元の状態に戻します。
5.3回繰り返します。
首をストレッチの方法
1.テニスボール2個と靴下を用意します。
2.テニスボールを靴下に入れて履き口を結びます。
3.ベッドに仰向けで寝て首の下に2を入れます。
4.1~3分キープしたら元の状態に戻します。
寝相を改善してぐっすりと眠ろう
寝相には心身の状態が現れます。寝相が悪いと悩んでいる人は心や体をリラックスさせて寝相を改善させましょう。
正しい姿勢で寝ると睡眠も深くなり、体の調子も整いますよ。