手汗が気になっていませんか?手にべたべた汗をかくと、大好きな人と手をつなぐことはおろか、握手すら躊躇われますね。「わき汗なら制汗剤があるのに・・・」そう、手汗が厄介なのは専用の制汗剤が近くで簡単に購入できないところです。厄介な手汗は実はちょっとしたテクニックで止められます。そこで今回は辛い手汗をバチっと止める方法をご紹介したいと思います。
あなたの手汗レベルは?
手汗は、大好きな人と手をつなげない、人と握手できないだけでなく、そのレベルによってはスマホがうまく操作できなかったり、車のハンドルが滑ってうまく運転ができない、机に手形がくっきりつくなど生活に支障がでてしまう場合があります。
まずはあなたの手汗レベルを確認しましょう。
手汗レベルチェック
レベル1
手のひらが汗でしっとりと湿っている
レベル2
手のひらの汗が目で見てわかる水滴になっている
レベル3
手のひらから汗がしたたり落ちる
手汗レベルはレベル1~3の3段階に分かれています。レベルが上がるにつれて汗の状態は重く、日本医師会によると治療を開始する判断基準はレベル2です。
手汗が酷い原因は何?
ひどくなると日常生活にも支障が出てしまう手汗ですが、その原因としては精神的なもの、病気的なもの、ホルモンバランスの乱れによるものの主に3つです。
精神的なもの
精神的なものが原因であることが多い手汗。普段まったく手汗はかかなくても、緊張したときだけ手汗をかくこともありますね。
人は緊張・不安などのストレスを感じると、副交感神経が刺激され汗をかきます。手汗にストレスを感じることで、さらに汗の量が増えてしまうという悪循環に陥るパターンが多いのも特徴です。
病気的なもの
手にだけひどい汗をかく症状のことを「手掌多汗症」といいます。
汗の量が増える病気として考えられるのは、
・甲状腺機能亢進症
・糖尿病
・急性リウマチ
・プランマー病
など、いろいろな病気が考えられますが、ほとんどが全身の汗の量が増えるので、病気で手汗がひどいという可能性は低いとは考えられます。しかし背後には病気が潜んでいる可能性も捨てきれません。
手掌多汗症の治療で受診するなら皮膚科になります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンは脳が指令を出して生成しています。指令を出している部分と交感神経を司る部分は同じなので、ホルモンバランスが乱れると自律神経も引きつられて乱れます。
そのため汗の量も増えてしまいます。
手汗を止める方法
それでは具体的に手汗を止める方法をご紹介しましょう。
胸の上を圧迫する
人の体は圧迫されている方の汗が減り、圧迫されていない方の汗の量が増えます。これは半側発汗といわれるもので、顔に汗をかけない舞妓さんも行っている方法です。
わきの付け根を線で結んだ胸の上あたりを圧迫すると、上半身の汗が抑えられるので、手汗も抑えることができます。圧迫方法は、洋服の下で紐で結んでもいいですし、腕を組んで直接抑えても良いでしょう。
腹式呼吸をする
腹式呼吸にはリラックス効果があり、副交感神経を優位にさせることができます。交感神経が刺激されることで汗の量が増えるので、交感神経を鎮めて副交感神経を優位にさせることはとても効果的です。
副交感神経は息を吐きだすことで優位になるので、吸うよりも吐く動作を意識しましょう。
ツボを押す
人の体にはたくさんのツボがあり、その中に手汗に効果的なツボも存在します。
ひとつが労宮(ろうきゅう)で、手のひらのちょうど真ん中にあるツボです。5秒かけてじっくり押し、5秒離すというのを繰り返しましょう。労宮はリラックス効果があるので手汗を抑えるのに効果的です。
もうひとつが合谷(ごうこく)です。合谷は手の甲側の親指と人差し指の付け根の骨が分かれているところにあるツボで、不安を解消するのに効果的です。
5秒押して1秒離すというのを繰り返しましょう。
ミョウバン水を使う
ミョウバンには収れん作用があり毛穴を引き締めてくれます。そのため、手のひらに使うことで毛穴が引き締まり手汗が抑えられます。
焼きミョウバン50gと水道水750ml、混ぜるためのペットボトル、スプレーボトルがあれば誰でも簡単に作れます。2つをペットボトルに入れ、冷蔵庫で保管してください。水が透明になったら完成なので、スプレーボトルに移して使いましょう。
ただ、ミョウバンを使用する場合は必ずパッチテストをしてからにしてください。
制汗剤を使う
ドラッグストアなどでは見かけませんが、ネットでは手汗用の制汗剤も取り扱われています。非常に効果的ですが、デメリットとしては手はよく洗うので、効果が薄れやすいこと。
制汗剤の中には1度付けると2~3日ほど効果が持続するものもあります。
食べ物で改善する
手汗に効果があるといわれているのがタウリンやビタミンCです。タウリンやビタミンCには交感神経を抑える効果があるので、手汗にも効果が期待できます。
即効性はありませんが、日ごろから意識的に食べて徐々に手汗の量を抑えていきましょう。
塩化アルミニウム液を塗る
市販の制汗剤にも含まれている塩化アルミニウム液。手汗を抑えるには濃度20%が効果的です。塩化アルミニウム液はネットや処方箋薬局で手に入れることができます。
即効性を求めるなら手術もあり
ここでご紹介した方法は一時的に手汗を止める方法です。根本的な治療を目指すなら、病院での治療や手術がおすすめです。
持続性はありませんが、イオントフォレーシスという電流で細胞に刺激を与え、汗を作れなくする治療法があります。体への負担などはほとんどありませんが、1週間ほどしか効果が持続しないので、定期的に治療を受ける必要があります。
ボツリヌス毒素注射なら3~4か月効果が持続しますが、保険適用外なので10万円前後費用が必要です。
手術では胸腔鏡下交感神経節遮断術があります。この手術では交感神経を遮断します。1時間ほどの簡単な内容なので日帰りで可能です。
この手術を受けると完全に手汗を止めることができますが、その分他の部分の汗の量が増えるというデメリットがあります。費用は保険適用後で10万円前後かかります。
手汗を止める方法はいろいろありますので、自分に合った方法をぜひ見つけてください。