潔癖症の人は数多く存在しているといいます。あなたが気づいていないだけで、実は身近な誰かも潔癖症を患っているかも知れません。もし、その人があなたの大好きな彼だった場合、あなたならどう接しますか?
ただのきれい好きとはまた違う潔癖という症状や特徴には、一体どんなものがあるのでしょうか。もしかして…?と気になる点があれば、あなたの彼とそれらの特徴を照らし合わせてみて下さい。
まずは意外と詳しく知られていない“潔癖症”そのものについて解説していくとともに、接し方のポイントを4つご紹介していきます。
「潔癖症」とは?
神経症の中の一つともいわれる潔癖症。清潔に保ちたいという意識は誰しもが持っているものですが、普通の人が考える清潔とはかけ離れたところにまで意識が及んでしまうものといえます。
潔癖症かそうでないかを判断するための明確な基準は存在しないものの、ひどくなると接してすぐわかるほどの異常さを感じることも。
そもそも現代人は、昔と比べて菌を除去することを重要視するようになりましたね。しかし潔癖症の方は、部屋、外気、布団、服、全てのものに付着しているであろうわずかな菌に異常な恐怖心をもっているのです。
もちろん、菌によっては風邪や病を引き起こす可能性もあるため、念入りに手洗いやうがい、室内には空気清浄機を置き、対策している方も多いと思います。しかしそのレベルではおさまらないのが潔癖症です。
潔癖症の症状や特徴
では一体どんな症状や特徴があらわれるのか、あなたの彼に当てはまるかどうかチェックしてみてください。
・異常な手洗いを何度も行う
・家族であっても同じ食器を使って食べることができない
・人が触れた場所は過剰に掃除する
・自宅に人を招くことが出来ない
・1回使ったハンドタオルでも洗濯しないと気が済まない
・お風呂やトイレは使用後すぐに掃除する
・人が口をつけたものは飲むことも食べることも拒否する
・自分が綺麗にした空間以外では素手で触ることをしない
・外出中のマスクはかかせない
・使っていないハンカチであろうと、人のポケットや鞄から出たものは使わない
いかがでしたか?この中のどれかひとつでも当てはまるものがあると感じた場合や、全てではなくてもいくつか当てはまる場合は、軽度の潔癖症の可能性があります。
潔癖症かもしれない彼氏との接し方のポイント
もし軽度の潔癖症であったとしても、大好きな彼とはこれからも付き合っていきたい!そう感じる彼女に知っておいてほしいのが接し方のコツです。接し方を間違えると、喧嘩が絶えなくなってしまったり、最悪の場合別れを考えなくてはならなくなることもあります。
お互いがお互いを尊重するとともに、4つのポイントを覚えておきましょう。
1.自分の感覚だけで言葉を発しないこと
潔癖症の彼が行う行為に対して、普通の人は疑問を抱くと思います。
掃除したから綺麗なのに、どうしてまた手を洗うんだろう?
たいして汚れてないのに。
そんな風に思っても、彼に対して自分の感覚を押し付けるような言葉は発しないようにしましょう。自分はおかしいのかな?と傷ついてしまったり、反対に怒り出したりすることもあります。
彼には彼なりの感覚があり、あなたにはあなたの感覚がある。それだけのことと割り切って接するようにするとよいでしょう。
2.無理してストレスをため込まないこと
彼に合わせることがストレスになる場合、あなたの精神状態が不安定になってしまうことも考えられます。彼と同じことをしたいと思わなければ、いっそ気にしないこともポイントの一つです。
・彼が潔癖症だから掃除しなくていいから助かる!
・ほんときれい好きだな~。
こんな風に意識を変えてみませんか?すると心も穏やかになり、彼自身も自分の思うようにさせてくれることに満足するでしょう。
3.彼の要求を自ら習慣にしてしまおう
ストレスに感じないのであれば、彼の要求をむしろ自らの習慣にしてしまうのもアリです。帰宅したら念入りに手洗い、着替え、入浴、彼に指摘される前にとっとと済ませてしまうのも手です。
彼にいちいち小言のように綺麗にしてといわれ続けると、彼女にとってもいい気分ではありませんよね。あくまでもあなたのストレスにならないのなら、ということが前提ですが、試してみて下さいね。
4.彼の気持ちを理解してあげよう
自分が行っている行為に、彼自身が不安を感じている場合もあります。
・どうしてこんなに気になるんだろう?
・なぜ汚いと感じてしまうんだろう。
そう思っている彼の心に寄り添い、理解してあげるようにすると、彼の心も落ち着いてくれるかもしれません。
ひどい場合には医師による治療が必要
症状や特徴でご紹介したのは、ごく一部と思ってください。中には大好きな恋人であっても、性行為やキス、手すら素手でつなぐことができないといった、重度な症状にみまわれている方もいらっしゃいます。
仕事環境や住まいの環境が変化することにより、自然と改善される場合もありますが、全ての方がそうなるわけではありません。彼女が無理に治そうと働きかけると、喧嘩の原因になってしまう可能性もあるでしょう。
トラブルにならないためにも、まずは軽く診察を促してあげることから始めてみて下さい。
心療内科での治療内容
基本的に治療は薬での治療と、汚いと感じるものを克服する行動での治療になります。
初めは小さなことからはじめ、今まで汚いと感じていたものを素手で触っても大丈夫だった、何も起きなかったという事実を認識させ続けることが大切なのです。汚れ、他人の触ったものに対する恐怖心を取り除くことができれば、少しずつ症状は緩和していくでしょう。
彼にとっても、自分が潔癖症だと認めることは辛いことかもしれません。ましてそれが心の病気であるなんて、信じられないと落胆してしまうことも考えられます。
そんな時に傍でサポートしてくれる人がいるのといないのとでは、彼の治療に対する気持ちや自らの心を保つ力が違ってくるでしょう。しっかり克服し、普通と呼べるような感覚を持つようになるまでは、根気よくサポートしてあげてくださいね。