ユーグレナをご存知でしょうか？
聞き慣れない名前ですが、
和名ではミドリムシのことなのです。
ミドリムシなら、
誰しも理科の授業で
聞いたり写真を見たことが、
あるのではないでしょうか。
そのユーグレナ（ミドリムシ）には
驚くべくもの凄い優れた点があるのです。
ユーグレナとは
ユーグレナは和名ミドリムシのことです。
体長は約0.05mmの小さな微生物です。
顕微鏡でないと見ることが出来ません。
ミドリムシというと、
「ムシ」とあるから昆虫？と
思うかもしれません。
ところがこのミドリムシは、
動物と植物の特徴を
両方持っているのです。
つまり、植物のように光合成をして
栄養分を蓄える性質がありながら、
動物のように細胞を変形して
移動する性質もあるのです。
淡水で育つミドリムシは、
藻の一種で、ワカメや昆布と同じです。
ユーグレナの発見・歴史
ミドリムシは5億年以上前から
地球上で生息している藻の一種です。
1660年代にオランダの
アントニ・ファン・レーウェンフック氏が
発見しました。
1950年代に入ると、
アメリカのメルヴィン・カルヴィン氏らが
ミドリムシ等を使った研究を行い、
1961年にノーベル化学賞を受賞しました。
1970年代に入ると、
アメリカの航空宇宙局NASAにて
このミドリムシが注目されました。
近年1990年代には、ミドリムシが
医療、医療品開発、
二酸化炭素固定などの
研究で使われました。
わりと最近の2005年には、
株式会社ユーグレナ（出雲充社長）が
世界で初めてミドリムシを
大量培養することに成功しました。
出雲充氏によると、
食糧、栄養、地球温暖化、
エネルギーなどの問題は
ミドリムシが解決していくことが
出来るとの見方をしています。
ユーグレナの高い栄養価
（1）動物と植物の両方の栄養素がある
ユーグレナは
動物と植物の両方の性質を持ち、
ビタミン、ミネラル、アミノ酸、
不飽和脂肪酸など、
なんと59種類もの栄養素があるのです。
ユーグレナは藻でありながら、
魚にしか入っていないDHAやEPA、
肉類に多く含まれるビタミンB2やB16、
必須アミノ酸、GABA、葉酸などの
ミネラルも豊富なのです。
（2）どんな栄養素があるのか
ミネラル、ビタミン、アミノ酸、
そして不飽和脂肪酸が各豊富に含まれ、
その他には、ルテイン、
パラミロン、クロロフィル、
ゼアキサンチン、ギャバ、
プトレッシンなど
が成分として含まれています。
尚、パラミロンは身体の悪いものと
戦ってくれる力を高めてくれます。
デトックス効果があり、
ガン予防にも注目されている成分です。
またパラミオロンは
油を包み込んで排出させるので、
コレステロールや中性脂肪に良く、
脳卒中の発生を抑えてくれる
効果もあります。
ユーグレナだけで、
人間にとって必要な栄養素が
全て賄えると言っても
過言でもないのです。
また、通常野菜は細胞壁で
囲まれていて、
食べても吸収されず
排出されてしまうこともあります。
ところが、ユーグレナには
細胞壁がないので
栄養を効率よく
摂取することが出来ます。
他にもこんなにスゴイ！
（1）培養力
株式会社ユーグレナで
世界に先駆けてミドリムシの
大量培養に成功しました。
ミドリムシは、
太陽光と水と二酸化炭素だけで育つのです。
稲の約十数倍の栄養素を
作り出すことが出来るのです。
（2）燃料がつくれる
植物や藻類から作り出す燃料を
バイオ燃料といいます。
ミドリムシはバイ燃料として、
燃料をつくることも出来ます。
二酸化炭素の排出量を
抑えることが出来るので、
地球温暖化防止にもなるとされています。
（3）二酸化炭素を削減
地球温暖化の原因となる二酸化炭素を
吸収・固定化する働きがあります。
（4）下水浄化
ミドリムシは、
窒素やリンを吸着する働きがあります。
その性質を利用し、
東京都でユーグレナと共同で
下水の浄化の仕方を
変えようとしています。
ユーグレナ食べ方
この人間に必要な栄養素を
多く含むユーグレナですが、
どこで手に入って、どうやって食べるのか
気になりますよね。
前述した株式会社ユーグレナでも
様々な商品が販売されています。
粉状のユーグレナの緑汁、
紙パックに入ったジュース、
ユーグレナ入りの塩、
ユーグレナクッキー、
サプリメントなどもあります。
中には、
このユーグレナを使った
ラーメンやハンバーガーなどが
食べられる店もあります。
尚、ユーグレナは
抹茶のような昆布のような味が
するとのことです。
ミドリムシを虫だと思っていた方、
これでユーグレナがどういうものか
お分かりになったかと思います。
抵抗なく摂取出来そうですね。
