「 落下腸 」
という腸の状態をご存知でしょうか。
テレビで放映されて話題になっていたので
ご存知の方も多いかもしれません。
この落下腸という状態が
しつこい便秘を生み出す原因と
なっているのだそうです。
あなたの便秘は落下腸ではないですか?
「落下腸」のチェック法と、
改善の為のマッサージ方法を
ご紹介して行きます。
落下腸とは
腸が落ちていると表現される
「落下腸」は、
「 ねじれ腸 」とも似ています。
ねじれ腸の方がイメージしやすいかも
しれませんが、
要は通常の位置より
下がってしまっている状態です。
下がる時に、腸がねじれる事も多く
ねじれ腸を併発している人も
少なくないようです。
腸は、グニャグニャと曲がった
ユニークな形をしていますが、
身体の中で
浮いている訳ではありません。
腸は、横行結腸と言われる部位と
上行結腸、下行結腸という部位があります。
そして、横行結腸と上行結腸、下行結腸
それぞれが交わる部位、
つまり2か所で後腹膜と言うお腹の膜に
埋め込まれるように固定されているのです。
これは、腸が下に落ちてしまい
便が途中で流れなくなってしまのを
避ける為です。
しかし、落下腸の人は何らかの原因で
腸が固定がうまくされず、
ぶらさがっていたり
下に落ちてしまっているのです。
落下腸が便秘をうむ
落下腸になると、どんな問題が
起こるのでしょうか?
想像すると分かるかと思いますが、
大腸全体では1.5メートル近くもの
長さがあります。
そして、身体の縦のラインに存在する
上行結腸、下行結腸が
それぞれ約15センチの
長さだと言われています。
その15センチが固定されていれば
まっすぐに便が落ちてくれ
何の問題もありません。
しかし、通常位置より落ちてしまうと
くねくねと曲がらないといけませんよね。
その中を便が通るとなると
あちらこちらで詰まってしまう
と言うのがイメージできますよね。
実際、便がスムーズに通過できるのは
90度程度だそうです。
落下腸だと、
便がスムーズに流れないので
便秘になるというメカニズムなんです。
さらに、腸が落ちてしまうと、
下腹部当たりに集まってきてしまうので
ぽっこりお腹になってしまいます。
落下腸かチェックしてみる
あなたが落下腸の可能性はないのか
チェックしてみましょう。
●子供のころから気付いたら便秘
●便秘と腹痛が同時に起こる
●お腹にガスがたまる
●便秘になった後は下痢がおこる
●運動をやめて便秘になった
●立ちあがると、下腹ぽっこり
2つ以上あてはまってしまうと、
「落下腸」の可能性大なのだそうです。
落下腸の原因
では、「落下腸」はどういった原因で
起こるのでしょうか?
そもそも生まれつきの形状だという人も
中にはいますが、
それ以外だとやはり生活習慣が
大きく影響します。
1.食べ物
陰性の食べ物と言われる
身体を冷やしてしまう食べ物を多く取る
ことによって引き起こされます。
例えば夏に取れる野菜や
温かい所でとれるものは
身体を冷やしてしまいます。
2.筋肉の歪み
猫背など姿勢が悪かったり
片側ばかりに負担をかける姿勢を
していると歪みがでてしまうのです。
3.運動不足
生まれつきの落下腸の人も
運動をすることで改善されることが
分かっています。
つまり運動不足は落下腸を
引き起こす要因となるのです。
マッサージのやり方
では、具体的なマッサージの方法を
ご紹介して行きましょう。
1.
仰向けになって寝て、両膝を立てる
2.
腰の下にクッションや座布団を入れて
腰を10センチ程度浮かす
※これによって腰が上にあがり
落下している腸が正しい位置に戻ります
3.
恥骨からおへそに向かって
両手の指全体を使い、
腸を押し上げるように
マッサージして行きます
※約1分間
4.
おへその下から恥骨に向かって
手の指で軽くつくようにじわーっと押します
※お腹の中をバイブレーションしながら
揺らすイメージで行う
※約1分間
このマッサージを朝と夜に行いましょう。
最初の3.のマッサージが
落ちてしまっている腸を
押し上げて行く働きを持っています。
次の4.のマッサージはS状結腸を
刺激してやる事で、便を外に出しやすく
していきます。
実際、落下腸マッサージをしてから
お腹がゴロゴロとなりだしたという人や
ぽっこりだったお腹が小さく凹んだという
声も多く聞きますので
是非トライして下さいね。
姿勢を正す重要性
マッサージを頑張って朝晩していても
姿勢が治らないと、落下腸は
改善しません。
猫背で背中を丸めてしまっていると
身体自体が極端に言うと
「く」の字に折れ曲がる訳なので
どうしても腸も
折れ曲がってしまいますよね。
そうすると、腸の中の便も圧迫されてしまい
体外に出にくくなってしまうのです。
逆に姿勢を正して背すじをピンと
伸ばしてあげるとどうでしょう?
身体の中の横隔膜や内臓部分も
圧迫を受けず、
スペースが広がる為
正常に機能することが出来るのです。
便秘や落下腸は放置すると
腸閉塞という怖い病気を
引き起こすこともあります。
また、体内にたまった毒素は
お肌の調子や血液の循環にも
影響してしまいますので
早めに対処して、
毎日スッキリで
過ごせるようにしましょう。