子供の頃に保育所などで食べた
記憶がある人も多い「肝油」
そんな肝油は大人にも有効な
栄養素がたっぷりです。
今回は肝油の魅力にせまります。
肝油の成分
まず、肝油って何なの?
というところから見ていきましょう。
まず原料ですが
お魚のタラ、サメ、エイの肝臓から
取り出した液体から抽出した脂肪分です。
そして肝油にはどんな成分が
含まれているのかというと
・ビタミンA
・ビタミンD
・DHA(=ドコサヘキサエン酸)
・EPA(=エイコサペンタエン酸)
・スクワレン
などがあります。
ビタミンAやDは、昔の日本の食生活で
不足しがちな栄養素だったそうです。
子供に肝油が必要だったワケ
さて、何故肝油は子供に必要だと
されていたのでしょうか?
今でこそ食べ物が豊富であり
通常の食事で十分まかなうことが出来ます。
しかし昔はまだまだ栄養状態がよくなく
栄養不足になりがちでした。
それに加えて身体がまだ小さい
保育園、幼稚園に通う子供は
走り回って遊ぶなど身体を動かすので
栄養も消費しやすく
成長するためにも充分な栄養が
必要だったのです。
身体だけでなく胃も小さいので
3食の食事だけでは
補いきれない部分もありました。
また、子供は好き嫌いがあったり
食べむらがあるという
特徴もあるからです。
そこで、おやつとしてではなく
栄養補給として肝油を与えていたのです。
実際、肝油は薬である
「指定第二類医薬品」に指定されています。
また、栄養が不十分だと
夜に目が見えづらい鳥目になる
子供も多かったそうです。
その予防としても肝油は子供に
必要だったのです。
肝油の効果
では肝油の効果を見ていきましょう。
1. ビタミンA
夜や暗いところでの視力が維持されるように
働きかける効果に加えて、
皮膚や体内の粘膜が正常に保つ
働きを持っています。
2. ビタミンD
骨や筋肉を育てるカルシウムが
腸管で吸収されるのを助ける
働きを持っています。
身体に非常に重要であるにも関わらず
吸収がされにくいのが
カルシウムなのです。
3. DHA(ドコサヘキサエン酸)
頭がよくなる、記憶力が良くなるとも
言われるように知能に影響する
栄養素です。
4 .EPA(エイコサペンタエン酸
血液をサラサラにしてすることから
動脈硬化などの予防にも役立ちます。
5. スクワレン
人の身体にも存在している成分で
疲労回復効果があったり、
アンチエイジングにも効果を
発揮する事が分かっています。
大人にもうれしい効果
子供の為の栄養補給だけでなく
サプリメントなども販売されるなど
注目されている肝油がもつ
うれしい効果を見ていきましょう。
1. 血液サラサラ効果
医学的にも注目され、
研究もすすめられており
動脈硬化はもちろん、ガン、
高血圧などにも有効視されています。
これらはEPA(エイコサペンタエン酸)が
持つ優秀な効果です。
2. ダイエット効果
肝油の中でも、サメからとれるサメ肝油には
「炭素鎖27」という成分が含まれています。
「炭素鎖27」は、中性脂肪値や
悪玉コレステロール値を下げてくれ
逆に善玉コレステロールを増やす
効果をもっています。
さらに血管に付着した
悪玉コレステロールを取り除くことで
脂肪を燃やしダイエットに繋げて
くれるのです。
3. 抗がん作用
続いては、がんを抑えるという
非常に有効な効果です。
実際にサメには免疫力を高め、
天然の抗がん作用があるのだそうです。
肝油に含まれるスクワレンには、
血小板や白血球の数を増やして
白血球が持つがん細胞を除去する
効果を増進させる事ができるからです、
さらにがん細胞が増殖するのに
伴って栄養分を吸収するための
血管を作り出すのを阻害し、
がんの増殖を抑えてくれます。
それだけでは、大腸菌や赤痢菌といった
様々な病原菌を取り除く効果も
あるのです。
4. アンチエイジング
女性にはうれしいアンチエイジング効果も
持っていますよ。
スクワレンを補給することで
お肌の細胞を若く保つコレステロールを
作り出すのです。
また浸透力が非常に高いのも
うれしい効果に繋がりますね。
5. 肩こり・腰痛の改善
全く無関係に感じがちですが
痛みを感じるブラディキニンや
プロスタグランディンという物質の
働きを抑えてくれるのです。
また、酸素の供給量を増やすことで
痛みを軽減してくれます。
6. 肝臓病の予防
スクワレンが酸素の運び屋と
呼ばれることからも分かるように
酸素を各細胞に供給することで
内蔵機能を正常に戻す事が
可能となるのです。
1日1個のワケ
最後に肝油はなぜ1日1個なのでしょう?
それは、特にビタミンAやDの過剰摂取を
懸念してのことです。
ビタミンAは過剰にとると
以下の症状が表れやすくなります。
吐き気、嘔吐、頭痛、顔面紅潮、
食欲不振、関節痛、脳圧亢進、
皮膚の乾燥、筋肉痛、急性中毒、
胎児奇形、仮性脳腫瘍、皮膚色素沈着
またビタミンDは取りすぎると
以下の症状を引き起こします。
不眠、食欲不振、吐き気、頭痛、
皮膚のかゆみ、腹痛、脱水症、腎石灰化
下痢、尿路結石、多尿、筋緊張低下、腎不全、
便秘、高血圧症、など
いくら身体にいいとされていても
とり過ぎはやはり良くないのです。
生活習慣病などが蔓延しているからこそ
身体に良い肝油をとることも大事ですよ。