薬を控えたい!妊娠中はしっかりとした風邪の予防対策を!

妊娠期間は「十月十日」と昔から言われるように、10ヶ月ほどの長期間になりますから、気をつけていても体調を崩してしまうこともありますね。妊娠期間中はただの風邪であっても体調が悪化する場合もありますから、症状が辛くなるとどうしても薬に手が伸びがちに。でも妊娠期間中に風邪薬を服用すると気になるのが赤ちゃんへの影響です。

今回は季節の変わり目などに注意したい、妊娠中の風邪についてご紹介します。

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赤ちゃんへの影響

妊娠期間中に風邪をひいてしまうと、赤ちゃんに対してどんな影響があるのでしょうか。多くの妊婦さんが気になっていることではないでしょうか。

妊娠中は誰でも免疫力の低下やホルモンバランスの影響もあって、風邪をひきやすかったり、普通なら3日~4日ほどで回復するような軽い風邪でも治りにくく、そして悪化しやすいものです。そんなときに気になる赤ちゃんへの影響ですね。

風邪の症状といえば、咳や熱が代表的ですが、これらの症状があっても、胎盤からお腹の赤ちゃんに風邪のウイルスは移行しませんから、特にお腹の赤ちゃんへの影響はありませんので安心してください。

ただし、高熱になると羊水の温度も上がり、赤ちゃんの心拍数も上昇しますから、何日も高熱が続く状態はあまり良いとは言えませんし、40度を超える高熱は3日以上続いてしまうと、赤ちゃんにも影響が出てくるので、注意が必要です。

また咳もあまりひどくない場合、それ自体は赤ちゃんへの影響はありませんが、咳をすることでお腹に圧力がかかってしまうので、お腹が張りやすくなり、早産の原因になることもあります。咳がひどくて何日も続くような場合には、酸素をうまく赤ちゃんに送り届けることができなくなるため、脳障害などが起こってしまう場合もあります。咳がひどい場合は、お医者さんに相談して、早めの対策を取りましょう。

薬を控えたい!妊娠中はしっかりとした風邪の予防対策を!

風邪薬の服用の危険性

妊娠中には飲むことができない風邪薬がありますから、風邪をひいたからといって自己判断で市販薬を購入して服用することは基本的に避けなければなりません。薬の成分が原因で、奇形が起こってしまうリスクが少なからずあります。

特に妊娠初期は、赤ちゃんが薬の影響を強く受けてしまう時期ですから、風邪薬を含む薬の服用には気をつけなければなりません。妊娠4週目~16週目までに服用した薬の成分の影響で、流産や奇形のリスクが高まることがあります。

妊娠16週目以降になると、風邪薬などの薬に対して、それほど神経質になる必要はなくなりますが、体調が悪いときは市販薬で済まさず、きちんと受診して処方してもらった薬を服用するようにしましょう。

妊娠中注意したい薬

妊娠中の禁忌薬は多数ありますが、代表的なものとしては、「センナ」「アスピリン」「アローゼン」「インドメタシン」「ビタミンA」です。

便秘薬に含まれているセンナやアローゼンには、子宮を収縮させる働きがありますから、早産や流産を引き起こす原因になりますし、鎮痛剤に含まれているアスピリンは、長期の服用によって赤ちゃんの異常が確認されています。インドメタシンも同じく赤ちゃんへの異常が起こるとされています。そしてビタミンAは大量に服用することで、赤ちゃんの頭蓋神経の奇形が確認されています。

これ以外の薬にも、お腹の赤ちゃんに影響があるとされているものがありますから、服用には十分に注意しましょう。

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風邪予防に効果的な対策

なるべく薬に頼りたくないというのが、妊婦さんの本音ですよね。そのためには日頃から徹底した風邪予防対策を行うのがおすすめです。

基本は手洗いとうがいです。これらは風邪予防にとても効果的です。外出する場合はアルコール消毒スプレーなどを携帯し、こまめに消毒することで、風邪だけでなくインフルエンザなどを予防することもできます。

また外出時にはマスク着用し、帰宅後は体についた細菌やウイルスを洗い流すために、シャワーを浴びるのも効果的です。

さらに免疫力を少しでも上げるために、睡眠をしっかりとって、栄養のあるものをしっかり食べ、体を冷やさないようにしましょう。特にビタミンCは風邪予防に効果的なので、フルーツを積極的に食べましょう。

薬を控えたい!妊娠中はしっかりとした風邪の予防対策を!

もし風邪をひいてしまったら

風邪の予防対策をしていても、風邪をひいてしまうことももちろんあります。

もし風邪をひいてしまった場合は、こじらせないうちに対処しましょう。しっかりと体を温めてゆっくりと休養をとりましょう。また水分補給もこまめに行うようにすることで脱水を防げます。

通常の風邪であれば、熱が出ても3日~4日ほどで下がりますが、体が辛い場合は、病院に行き、受診するほうが良いでしょう。妊娠していると内科を受診したほうが良いのか、産婦人科を受診したほうが良いのか迷ってしまいますが、どちらでも構いません。内科を受診する場合は、妊娠週数をしっかり伝えることで、飲んでも大丈夫な薬を処方してもらえます。産婦人科を受診する場合には、他の妊婦さんや小さなお子さんに感染してしまわないように、マスクを必ず着用しましょう。

風邪をひいてしまっても悪化させないよう、対処しましょう。