幼い頃に、へそはいじってはいけないと言われたことはありませんか?それを忠実に守って、へそをいじらないようにしていたら、何やらへそが臭いかもと思ったことはありませんか?
当然へそから鼻までは距離があるので、へそから臭うというよりは、へそを触った手を嗅いでみたら臭かったという人も多かったりするのです。
問題もないことも多いですが、ジクジクと膿んでいたりかゆいなどの症状は病気が考えられることもあります。
へその臭いの原因と、へそが臭いことでどんな病気が考えられるのかをお伝えしたいと思います。
へそが臭くなる原因
へそは、赤ちゃんとお母さんを結ぶへその緒が切れてからしばらくは多少ジクジクしているものです。それがやがてへその緒が取れてきれいになっていきます。
それ以来へそは、なかなかいじらずそのままにしている方も多いようです。
幼い頃に「へそをいじるとお腹が痛くなる」と言われたことはありませんか?中にはへその掃除を定期的にされる方もいらっしゃるかもしれませんが、人目につかない場所であることから、何年何十年とそのままにしている方も多いです。
へそは窪んでいます。この窪みに汗、垢、石鹸かすなどが溜まり、それらを栄養素に細菌が繁殖しやすくなります。それが長年蓄積されて臭うようになります。
へそが臭くなりやすい人
へそが臭くなりやすい方は・・・
・男性
・へその深さがある方
・太っている方
・汗っかきで代謝のいい方
・高齢者
なので、全ての方が臭うわけではありません。生まれてから掃除したことがないけれど、臭わない人だっています。
考えられる病気とは
臍炎
へそに炎症、膿、出血、腫れ、熱などの症状が出ることです。
生まれたばかりの新生児のおへそはお母さんから離れたばかりで、ジクジクしやすいのです。細菌が入って皮膚が炎症を起こして、膿や出血などの症状が起こりやすいのです。大人でも、この臍炎になることもあります。へその皮膚は薄いので、いじり過ぎた場合でばい菌が入れば臍炎になることもあります。
尿膜管遺残によって細菌感染を起こしていることも
尿膜管というのは、生まれた時にはなくなってしまうものです。中には成人の約2%の確率で尿膜管遺残していることもあります。この尿膜管遺残から細菌感染をしていると、へその奥がかゆくなったり、臭いがしたり、発赤、痛みが出てきます。
酷くなると、この感染の影響で腹膜や内臓にまで炎症が起きてしまうこともあります。また更に症状が進むと、膀胱と癒着して、へその部分から膀胱の尿が出てくる臍尿痩という病気になってしまうことも。ここまでくると、手術しないとなりません。
非常に稀な病気ですが、臭いが酷い、膿の様な汁が出る場合には炎症が起きているので注意が必要です。
へそが臭い場合の対処法
へそが臭い、へそを見たらへそのゴマがたくさんあった!なんてことはありませんか?対処法をご紹介します。
オイルでふやかしてへそのゴマを取る
へその皮膚は薄いので傷つきやすく、いじり過ぎることで炎症も起きやすくなります。へそのゴマをオイルを使って、ふやかしてから綿棒で優しく拭うとわりと簡単にきれいに取れます。
オリーブオイル、もしくはベビーオイルなどを綿棒にたっぷり染み込ませて、へその中に塗り込んでいきます。5分程浸透させてから、再度綿棒で拭います。
無理に力を入れてゴシゴシ取ったり、爪や尖ったもので搔いて取るのは止めましょう。
湯船に浸かる習慣を
シャワーのみの入浴で済ませていませんか?湯船にしっかり浸かることで、へその汚れも落ちやすくなります。
ストレスには気をつける
ストレスが多くなると、アポクリン腺という汗の汗腺や皮脂腺が活発化してきます。ストレスを溜めないように、なるべくストレスはすぐ発散しましょう。
食生活を改める
脂っこい食べ物やジャンクフード、肉ばかりな食生活ではありませんか?これらを食べることが多くなると、皮脂腺が活発になって皮脂が出やすく、体臭もキツくなります。へその臭いも増します。
普段のへそのお手入れ
そもそもへそは普段どうしたらいいのかというと、入浴時には石鹸を擦りつけたりせず、泡立てた石鹸で優しく指で洗うかガーゼやタオルなどで優しく拭う程度に洗います。毎回グリグリ擦ると、へその皮膚は薄く敏感なので臍炎を起こすこともあります。
お風呂から上がったら意外と忘れがちなのが、へその中の水分をしっかり拭取ることです。そのままにすると、湿気があるままなので雑菌が繁殖しやすくなります。
注意する事
へその掃除の頻度
頻繁にオイルを使って掃除をする必要はありません。月1~2回程度にしておきましょう。汚れが見えたら掃除する程度にし、あまり頻回にゴシゴシ行うと赤くなってしまいます。
必ずオイルなどをつけた状態で汚れを取ること
へその皮膚は薄く敏感なので、オイルや石鹸などで滑らせて汚れを拭います。
一度に全部取ろうとしない
一度に全部のゴマを取ろうとしないで、取れなかった分はまた日を空けてから取ります。徐々にへそのゴマも回数を重ねるにつれて柔らかく取れやすくなっていきます。あまりにも取れづらい臍石の状態になっていると、自分で取るのが難しくなってきます。その場合は、皮膚科で取ってもらいましょう。
結構お手入れを忘れがちなへその中。黒っぽいのや茶色っぽいのが周りについている状態なら、オイルでふやかして取ってしまいましょう。ただ、へその中が膿んでいたり元から炎症を起こしている場合は病気なども考えられます。そういった場合はへその中はいじらず、専門医の診察を受けましょう。