度々感じる背中の痛みやいやーな重だるい痛みにお悩みの方、必見です。背中の痛みと一言にいっても様々な原因がある為、痛む部位によって考えられる原因と対処法を探っていきましょう。
背中の痛みの主な原因
背中の痛みには主に4つの原因があるといわれています。まずはその1つ1つを見ていきましょう。
1.筋肉の疲れ
背中の痛みの中で最も多い原因が、筋肉の疲れによるコリやハリ、そして筋肉痛です。長時間のデスクワークや猫背の姿勢、肩こりや腰痛による筋肉の緊張、そして重い物を持ち上げるなど背筋を使いすぎる事が筋肉の疲れを引き起こします。
軽度であれば痛みは軽くて済みますが、悪化すると起き上がれないなど強い痛みになることもあります。
2.ケガ・骨の異常
2つ目は、打撲などによる骨折・骨のヒビによっておこるケースです。スポーツだけでなく、事故や不注意による転倒などによって引き起こされることもあります。高齢になるとクシャミで肋骨が折れることもあります。これらをかばうことで痛みが背中に表れるのです。
また、首から腰まで繋がっている背骨が歪みやズレを起こしたり、年齢とともに変形することも、筋肉バランスが崩れ、痛みを起こします。スポーツなどによる度重なる怪我や、姿勢の悪さ、肥満、過酷な肉体労働などをする方も起こしやすくなります。また、背骨の側弯や後弯なども原因の1つです。
3.内臓異常
一見無関係に感じがちですが、内臓の異常から背中に痛みを感じることもあります。
風邪やインフルエンザ、肺炎などの呼吸器系疾患、狭心症・心筋梗塞などの心疾患、腎盂炎や腎臓がん、尿路結石などの泌尿器疾患、胃炎、胃潰瘍、肝炎、肝臓がん、膵炎などの消化器疾患、子宮筋腫、子宮内膜症などの生殖器疾患、肋間神経痛や胸郭出口症候群といった神経系疾患と実に様々な病気が潜んでいる可能性があるのです。
ただ内臓異常の場合は、背中の痛み以外にも症状が出やすいのが特徴です。
4.筋肉異常
4つ目は、寝違えやむち打ちといった筋肉や腱などが傷つくことで起こる痛みです。背骨は首から腰まで繋がっているので、首で筋肉が傷むと、その下の背中にも傷みが来やすくなります。
その他の背中の痛みの原因
ご紹介した原因以外にも背中の痛みを引き起こす原因があります。この3つは誰にでも起こりやすく、また頻度も多いので注意しておきましょう。
1.パソコン・スマホの使い過ぎ
パソコンやスマホを長時間使用していると、うつむく姿勢が続きます。そうなると頭の重さを背中の筋肉が支え続けなくてはいけなくなり、背中はかなり疲労します。また長時間ブルーライトを浴び続けることから、目の疲れが生じ、背中の痛みを引き起こすこともあります。
2.猫背
テレビを見ている時、パソコンをしている時など、何気ない時に気が抜けて背中が丸まっていませんか?猫背は背中を丸めてしまい、背中の筋肉を低下させてしまうだけでなく、長時間内臓を圧迫することで痛みを引き起こす場合もあります。
3.ストレス
最後はストレスです。ストレスを感じると私たちの身体は力が入りやすくなります。それによって自律神経の働きも過剰になってしまい、背中の重い感じや痛み、胃の不調、頭痛などを引き起こします。
部位別に見る背中の痛みの原因
次に痛む部位によって考えられる背中の痛みの原因をご紹介していきますね。
背中の左側の痛み
左脇腹からみぞおちにかけての痛み
背中の左脇腹からみぞおちにかけての痛みから見ていきましょう。
1つに膵炎の可能性があります。油っぽい食事をすると痛みが増す傾向にあります。また膵臓がんも胃や背中が重苦しく感じます。胃炎や胃潰瘍の場合は、胃に不快感を伴い、胃がんの場合も同じ箇所に痛みを感じます。
みぞおちから左胸、さらに喉にかけての痛み
また、みぞおちから左胸、さらに喉にかけての痛みは、狭心症の疑いがあります。また心筋梗塞の場合は、それに加えて胸の前方の圧迫感を伴う痛みを感じます。
背中の右側の痛み
背中の右側の痛みは、肝炎や肝臓がん、胆嚢炎、胆嚢がんなどの可能性があります。
背中の中央部の痛み
背中の中央部の痛み、だるさ、しびれなどは背中の筋肉疲労や筋肉痛の可能性が最も多い原因です。
背中の上部の痛み
背中でも中央部より上や肩甲骨の周りが痛む場合は、胸郭出口症候群という神経圧迫の可能性があります。
背中の左右片側に起こる痛みは病気のサインが多いので注意しておきましょう。
背中が痛い時の対処法
背中が痛い時、炎症が起こっているときなどは冷やして炎症をとることが先決です。炎症が起こっているときは痛みが強くなっている時です。湿布だけでなく氷嚢などでしっかり深部から熱をとりましょう。
背中の重だるさなどが慢性的にあって痛いときは、お風呂に入るなどして温めましょう。そうすることで血流をアップさせ、痛み物質を洗い流すのがお勧めです。
また、痛みの軽減にはマッサージも有効です。あまり強すぎない力加減でしてもらうことで、筋肉疲労をとったり痛みの軽減、ストレスの軽減も図れますよ。
また痛みが我慢できないときは、痛み止めを飲むのも1つの方法です。いずれにしても、痛む部位が背中の片側の場合などは一度病院を受診するようにしましょう。背中の痛みとはいえ、怖い病気が潜んでいる可能性もあるので軽視しないことが大切ですよ。