夏だけでなく冬も活躍するエアコンですが、掃除をしないでいると、出てくる風が何となくカビ臭いといったことが起きます。そういった場合、エアコンの内部にカビが発生してエアコンを稼働させるたびに、部屋中にカビをまき散らしている状態になっています。
フィルターの掃除は簡単ですが、内部の掃除は業者に頼まないとできないイメージがあるかもしれません。実はエアコンは自分で掃除をすることが可能なのです。そこで今回は、自分でエアコン掃除をする際に必要な道具や、その手順について詳しくご紹介します。
エアコンの清掃が必要な理由
エアコンは、吸い込んだ空気を熱交換器で冷やし、冷やした空気をファンで送り出す仕組みになっていて、その際に冷やされた空気に含まれる水分がファンに付着します。通常の運転ではそれほど水分はたまりませんが、温度差があるとその分水分が発生し、そこからカビが発生します。そのために送風される空気にカビが混じり、カビ臭さが起こります。
さらにエアコンが空気を吸い込む際、空気中に含まれているホコリや花粉など、目に見えない小さな物質がファンやフィルターに付着していきます。そして付着したそれらの物質でフィルターなどが目詰まりしてしまうと、空気を吸い込むために余計な力が必要となるため、電気代が無駄にかかってしまいます。またエアコン内部に入り込んだ虫の死骸などによって、エアコンが故障することもあります。
これらのトラブルを回避するためにも、エアコンは定期的にフィルターや内部を掃除し、清潔に保つ必要があるのです。
エアコン掃除を自分でするメリットとデメリット
エアコンは専門の業者に依頼しないときれいにできないと考えてしまうかもしれませんが、それは間違いです。自分で掃除することによるメリットやデメリットをみていきましょう。
自分でエアコン掃除をするメリット
・自分が思い立った時にできる
・お金がかからない
エアコンの掃除を業者に頼んだ場合、1台につき1万円程度費用がかかります。また梅雨前などシーズンによっては、依頼してから来てもらえるまで時間がかかることもあります。
自分でエアコンを掃除することによるデメリット
・慣れない体勢で作業をするため、首や腰が痛くなる
・無理矢理外すとパーツが壊れることがある
・正しいやり方でしないと故障につながる
プロにお願いすれば、確かに確実にきれいになりますが、エアコンをすべて分解して清掃をおこなった場合、エアコンにもよりますが毎年の掃除は必要ありません。毎年きちんと掃除をしていれば、業者に依頼しなくても十分にきれいなまま保つことが可能なのです。
エアコン清掃の前に準備しておくこと
自分でエアコンを掃除する場合、スムーズに進めるためにもきちんと準備をしておきましょう。最低限必要となる道具は、以下の通りです。
エアコン掃除に必要な道具
・掃除機
・扇風機、もしくはサーキュレーター
・バケツ、もしくは洗面器
・水を入れるスプレー容器
・雑巾、古い布など
・古い歯ブラシ
・ブラシ(柔らかい物)
・スポンジ
・ビニール袋(ゴミ用の大きい物)
・レジャーシート
・養生テープ
・中性洗剤(食器用洗剤など)
・エアコン洗浄スプレー
さらにエアコンを掃除する前に、しっかり準備しておきましょう。
エアコンを掃除する前にするべきこと
・エアコン周辺の物を片付ける
・掃除機でエアコン周辺とフィルターのホコリを取る
・下にレジャーシートを敷く
・エアコン周りにビニール袋で養生する
エアコンの洗浄スプレーを使うと、エアコンの周辺に水滴が飛ぶだけでなく、パネルを水洗いした時の汚れが壁に付いてしまいます。しっかりと養生し、床もシートや新聞紙を敷いて、濡れても大丈夫なよう準備してから掃除を始めましょう。
エアコン清掃の手順と注意点
エアコンを掃除する準備ができたら、以下の手順で掃除をしていきます。
エアコン掃除の方法
1.フィルターと前面パネルを外す
2.フィルターと前面パネルは、浴室か外で水洗いし、しっかり乾かす(外で干すか、扇風機の風で乾かす)
3.ダストボックスが付いている場合は取り外してホコリを捨て、水洗いして乾かす
4.エアコンのフィン(フィルターを外した時に出てくる部分)と、送風口のファンに洗浄スプレーを吹き付け、5分ほどおく
5.歯ブラシで浮いた汚れを掻き出し、しっかり絞った雑巾で拭き上げる
6.もう一度洗浄スプレーを吹き付けて5分ほどおき、今度は水を入れたスプレーで洗浄液を流す
7.雑巾で拭き上げ、乾かしたパネルとフィルターをつけてからそのまま乾燥させる、もしくは送風で3時間ほど作動させて中を乾かす
内部のカビや汚れの状態によっては、4から5の工程を繰り返す必要があります。
こちらの動画も参考にしてみてください。
またエアコンを自分で掃除する際には、いくつか注意する点があります。
エアコン掃除をする際の注意点
電源は落とす
コンセントを抜くか、ブレーカーを落とした状態で掃除をするようにしましょう。
電装部品はかならず養生する
電装部分にスプレーや水がかかると、故障の原因になります。かからないように注意するか、養生するようにしましょう。
汚れがひどい場合は業者に頼む
長期間のホコリや汚れがエアコンにたまっている場合、洗浄スプレーによってホコリが内部に固まって詰まり、エアコンを動かした時に水漏れを起こすことがあります。汚れがひどい場合には、パネルやフィルターの掃除だけにしておいて、スプレーは使わないようにしましょう。
まめにエアコンのフィルターを掃除するだけでも、エアコンの内部にホコリやゴミがたまることを防ぐことができます。普段は掃除機でフィルターを掃除するだけでも違いますので、フィルターを小まめに掃除した上で、中のフィンやファンをシーズンごとにしっかり掃除するようにしましょう。