たまに突拍子もない声を出す赤ちゃん。なぜこのタイミングでそんな大きな声を出すの?どこかおかしいのかしら?と心配になるママも結構多いものです。
赤ちゃんのこの奇声、なぜ発するのか?また、正常範囲の奇声なのか何か障害があるのものなのかも気になるところかもしれません。
そんな赤ちゃんの奇声に注目してみました。
赤ちゃんの奇声の理由
赤ちゃんの奇声の理由として次の6つが挙げられます。
疲れて眠い
特に生後3~4か月位の赤ちゃんでは夕方になると「たそがれ泣き」といって、不機嫌に大きな泣き声を上げることがあります。1日の疲れが出て泣く、夕方の暗くなっていく様子を見て泣くなどの諸説があります。多くはいつまでも続くわけでもなく、生後5~6か月でおさまりだしてきます。
火がついたかのように泣くこともあり、どこか悪いのではないかと心配になるかもしれません。
声を出して楽しんでいる
生後5~6か月位になると聴力が発達していきます。自分の発する声が自分の声だと気付くようになり、自分の声を認識して楽しむようになります。
「キャー」とか、「ブー」とかその赤ちゃんによって様々な声を出します。笑っていたり、手足をバタバタしていたり楽しそうにすることも増えていきます。
不安な時
初めて行く場所に行ったり、知らない人に接することで不安になって奇声を出すこともあります。眉間にシワを寄せて声を出しているなら、不安からくるものです。
自分に注目してほしい
ある程度月齢が進んで知恵がつくようになると、自分に注目してほしいが余り奇声を出すことがあります。インパクトのある声を出すことで、「どうしたの?」と気にかけてもらえることを覚えると、自分を褒めて欲しい、自分を見て欲しいと思う時に奇声を出してアピールすることもあります。
思い通りにいかず感情をぶつけている
生後8~10か月位になると、自我が出始めます。自分の思い通りにならないことがあると、キーキー怒ったりすることも。歯磨きしたくない、寝たくない、食べたくないなど、今までされるがままだったのが徐々に自我が出てきます。
困っている
赤ちゃんは思っていることをまだ言葉として相手に伝えることは出来ません。お腹が空いている、眠い、オムツかぶれでお尻が痛いなどで奇声や泣くなどでアピールします。
理由別の対処法は?
疲れて眠い時は
特に夕方のたそがれ泣きは、これから夕飯を作ったりいろいろ忙しくなりそうな時間帯に泣き出したりすることが多く、ママを困らせます。
夕方薄暗くなっても室内の明かりもつけず、何の音もない空間では不安な気持ちも増してしまいます。
薄暗くなる前にカーテンを閉めて室内灯をつけて、子供番組や子供向の歌などを流して楽しい雰囲気を作りましょう。
声を出して楽しんでいる時
静かにしなければならない場所で大きな奇声を上げた場合には、TPOもあるので赤ちゃんでも「シー」と人差し指を唇に当てて静かにするように促します。当然まだ静かに出来ませんが、何度も繰り返すことでやがて覚えていきます。
あとは、赤ちゃんが声を出していることに周りは極力反応してあげることです。「キャー」と言ったら「キャー」と言ってみたり、「ワー」と大きな声を出されたら大きな声出たね!と反応したり、声を出すって楽しいという雰囲気を作りましょう。
不安な時
親も一緒に不安がっては、それもお子さんに伝わってしまいます。
「怖くないよ、大丈夫!」と明るい笑顔で接しましょう!不安がるからと、初めての場所や初めての人を避けるというよりは、徐々に行動範囲を広げたり、少しずついろんな人に接していって慣れてもらいましょう。
自分に注目してほしい時
構ってあげられない時に限って気を引こうとすることがあります。構ってあげられるなら、出来るだけ構ってあげたいところです。出来るだけ注目してあげたい気持ちもあるけど、今は手が離せない!なんて時は、手が空いた時に思いっきり遊ぶ時間を作りましょう。量より質です。自分一人で遊べたことを褒めてあげましょう。
思い通りにいかず感情をぶつけている時
思い通りにいかず感情をぶつけたいので、まず静かにしなければならない場所であれば、「○○だからここでは静かにしようね」と言い聞かせます。理解出来ず叫ぶかもしれませんが、何回も言い聞かせます。
それでもおさまらないことも多々あると思います。お子さんの感情に共感してなだめるのも一手です。「出来なくて嫌だったんだね、自分でやりたかったんだね。」など気持ちを代弁し、静かに出来たらすかさず大げさに褒めます。
困っている
不機嫌に泣いている時は、オムツ濡れていないか、お腹空いていないか、眠くないか、痛がるところはないか、衣服がきつくないか、暑くないか寒くないかなどをチェックし、まずそれらを解消させてあげることです。
時には、何で泣いているのか分からず困り果ててしまうこともあります。
自閉症や発達障害を見分ける方法
この奇声は、発達障害からくるものからか正常の発達からくるものか分からないこともあるかもしれません。
発達障害はまだ年齢が小さい程、医師も診断が難しいことがあります。この先、成長して良くなるのか、発達障害で改善されないのか、モヤモヤしてしまうこともあります。
自閉症の症状としては、人に興味を示さない、特定のこだわり、相手と目を合わせて話さない他様々な特徴があります。
3歳でも判断がつかないこともあり、5歳まで様子を見る医師もいます。
時にはおかしくも微笑ましい奇声も、いつまでも続いたり人と違った奇声を上げると、ママもびっくりしてしまいますよね。
多くは月齢が進んでいくに従って、どんなことが原因でくる奇声なのか分かってきますし、やがておさまってきます。成長には早い子、遅い子と様々な開きがあります。
風邪や予防接種などで小児科に頻繁に行く機会はあると思うので、おかしいなと思ったら小児科医にまずは相談したり、地域の保健センター、発達障害専門の小児神経科・精神科などの受診も検討しましょう。