10代に多い肌トラブル、「思春期ニキビ」の原因と3つの予防法

10代は人からの目線が気になりますよね。そんな時、顔にニキビがあると外に出たくなくなったり、顔を隠したくなったりします。ニキビのないきれいな肌を手に入れるためにはどのような対策をとればよいのでしょうか。

今回は思春期にできやすいニキビの種類と原因、そして予防法などについてご紹介いたします。思春期特有の原因や予防法を知り、対策に役立ててくださいね。

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思春期ニキビの種類と特徴

ニキビは顔や背中などに現れる皮膚疾患の一種です。その中でも「思春期ニキビ」は10代の若者に現われるものであり、二十歳以降の人の「大人ニキビ」や「吹き出物」とは症状が異なります。

思春期ニキビの特徴について詳しく見ていきましょう。

思春期ニキビの種類

思春期ニキビは化膿の度合いが低い順に白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの4種類に分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

白ニキビ

白ニキビは初期段階の思春期ニキビです。思春期ニキビを引きおこす皮脂が毛穴につまり、皮膚がぽつっと膨らんでいる状態であり、毛穴の内部は炎症していません。

白ニキビは直径数ミリ程度の小さなものです。この段階で適切なケアをすれば、思春期ニキビが目立つことはありませんが、徐々に悪化すると化膿してしまうこともあります。

黒ニキビ

黒ニキビは白ニキビが酷くなった状態です。詰まった皮脂が毛穴を広げて毛穴が開き、皮脂に外部の汚れが付着したり、皮脂が酸素によって酸化するとニキビが黒っぽくなります。

この状態でも毛穴の内部は炎症していないため、ニキビは小さく、毛穴が汚れているだけだと思う人も少なくありません。

赤ニキビ

赤ニキビは白ニキビや黒ニキビが炎症した状態です。この状態になると完全に治るまでには時間がかかり、ニキビ跡やクレーターにつながることもあります。

炎症の原因はアクネ菌の増殖。皮脂をエサにするアクネ菌が増えると遊離脂肪酸と呼ばれる有害物質が生まれます。

これが増えるとニキビが炎症を起こして腫れあがり、赤ニキビになるのです。

黄ニキビ

赤ニキビがさらに悪化すると黄ニキビになります。黄ニキビは膿がたまった状態であり、治療に時間がかかります。

黄ニキビを放置しておくとニキビ跡が治らなかったり、クレーターができたりすることも多いので、早めに医師の診察を受ける方が良いでしょう。

なお、黄ニキビができた場合、ニキビの周りの皮膚にも炎症が広がり、皮膚が紫色になってしまうこともあります。

思春期ニキビの特徴

思春期ニキビは皮脂分泌の多いところにできます。

二十歳以降の大人ニキビはストレスや皮脂の減少が原因であることが多いため、フェイスラインや頬にできます。それに比べて思春期ニキビはTゾーンにできることが多いです。

おでこや鼻を中心としたTゾーンは毛穴が集まっており、皮脂の分泌が活発であるため、毛穴が詰まって思春期ニキビが集中しやすくなります。

また、思春期ニキビは20代になると自然と治ることが多いです。体の成長とともに肌の状態も落ち着くので、あまり神経質にならないようにしてください。

10代に多い肌トラブル、「思春期ニキビ」の原因と3つの予防法

思春期ニキビの原因は?

思春期ニキビの主な原因は皮脂の過剰分泌の場合がほとんどです。それでは、皮脂が過剰に分泌されるのはどうしてなのでしょうか。

思春期ニキビを引き起こす皮脂の過剰分泌の主な原因は4つです。

男性ホルモンの増加

思春期になると体を成長させるためにたくさんのホルモンが分泌されます。特に男性ホルモンは骨や筋肉を作る働きがあるため、思春期には男女問わず分泌量が増加します。

男性ホルモンが増えてくると皮脂の分泌が活発化します。皮脂の分泌が過剰になると正常に毛穴から排出されず、結果ニキビになってしまうのです。

さらに、男性ホルモンが増加するとターンオーバーも乱れます。ターンオーバーは古い細胞を新しい細胞に入れ替える働きであり、正常にターンオーバーが行われていれば毛穴はつまりにくいです。

ところが、ターンオーバーが乱れると古い細胞が排出されずに肌にとどまります。これが毛穴のつまりとなってニキビを発生させてしまいます。

生活習慣の乱れも思春期ニキビの原因です。特に睡眠不足や食生活の乱れ、ストレスは思春期ニキビにつながる要因です。

睡眠不足

睡眠不足になるとホルモンバランスが乱れます。男性ホルモンの分泌も活発化されるため、皮脂が増えたり、ターンオーバーが乱れたりする原因になります。

食生活の乱れ

油分や糖分が多い食べ物は皮脂の分泌を活発化させます。おやつやジュース、ファストフードなどを食べる機会が多い人は食生活の乱れから思春期ニキビが悪化している可能性が高いです。

ストレス

思春期は友人関係や勉強、クラブなどの悩みでストレスがたまりやすいです。

ストレスが蓄積されると体の機能を調節する自律神経が悪影響を受けてホルモンバランスが乱れます。

皮脂を分泌する男性ホルモンが増加し、皮脂をコントロールする女性ホルモンが減少すると思春期ニキビにつながります。

誤ったスキンケア

思春期ニキビが気になるからと過剰に洗顔や保湿をするとさらにニキビが悪化する可能性があります。

洗顔をしすぎて必要な皮脂まで取り除かれてさらに皮脂分泌が活発化されたり、過剰な保湿で肌の油分が増加したりしないように注意が必要です。

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思春期ニキビの予防法

思春期ニキビは生活習慣の改善と正しいスキンケア、ストレスの対策をすることで予防できます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

生活習慣の改善

睡眠不足の人はできるだけ睡眠時間を確保しましょう。特に午後10時から午前2時の「お肌のゴールデンタイム」と呼ばれる時間にぐっすりと寝ておくとターンオーバーの乱れを改善できます。

勉強などで睡眠時間を確保するのが難しい人は枕やベッドを変えたり、アロマオイルを使ったりしてぐっすりと眠るようにするだけでも効果があります。

食生活が乱れている人は美肌に効果があるビタミンCをたくさん含んだ野菜や果物、体を構成しているタンパク質を多く含んだ大豆やささみを使った料理を食べましょう。

ジュースやコーヒーを控えてお茶や水をたくさん飲むのもおすすめです。

正しいスキンケア

誤ったスキンケアはニキビを悪化させる原因です。正しいスキンケアで適切にニキビをケアしましょう。

洗顔は1日2回、朝夕に行います。皮膚をこすりすぎないように洗顔料を泡立てて優しく肌を洗いましょう。洗い残しはニキビにつながるので、20回を目安にしっかりと洗い流すことも大切です。

化粧水や乳液は思春期ニキビ用のものを使うと良いでしょう。保湿を重視したものを使うとさらにニキビが悪化する可能性があるので注意が必要です。

ストレス対策

ストレスが溜まっている人はできるだけ発散しましょう。ストレス発散方法は以下のようなものがあります。

・趣味を楽しむ
・家族に悩みを相談する
・スポーツをする
・思いっきり泣いたり、笑ったりする

思春期ニキビで悩んでいる人はストレスにつながらないように、あまりニキビについて考えすぎないこともポイントです。

10代に多い肌トラブル、「思春期ニキビ」の原因と3つの予防法

ニキビを治してきれいな肌を目指そう

たくさんの人が悩んでいる思春期ニキビは生活習慣などを見直すと予防・改善できることが多いです。規則正しい生活や適切なスキンケアを心がけてきれいな肌を目指しましょう。

ニキビがひどいときは放っておくと跡が残る可能性もあるため、早めに皮膚科を受診してくださいね。