成長期の子供のためにあるホルモンのように思われがちな成長ホルモンですが、実際は成人した大人にとっても大切なホルモンだということ、ご存知でしょうか。
若々しくありたいと願う気持ちは、誰しもが抱くものです。特に女性にとって加齢による美の変化には、どうにかして抗いたいと願うものですよね。そんなすべての女性の救世主となってくれるのが成長ホルモンです。
成長ホルモンは年齢を問わず分泌されるものですが、その分泌量には差が生じてきます。これは、分泌を増やす努力をしているかしていないかがカギを握っているといえるでしょう。
今回は、美と健康に必要不可欠な“成長ホルモン”の分泌量をアップさせる方法をご紹介していきます。
成長ホルモンの働き
まずは成長ホルモンが美と健康にどのように関係しているのか、その働きをみていきましょう。
働き1.代謝をアップさせる
年齢とともに代謝は落ちていくものと考えられていますが、この代謝低下を食い止めてくれるのが成長ホルモンです。これは、このホルモンに体内のアミノ酸量を増加させる働きがあるため、筋力を維持できる効果が期待できるからです。
働き2.筋肉、骨の生成を促す
筋肉、骨の生成を左右するのもこのホルモンの役割のひとつです。骨に直接働きかけてくれるため、骨自身が成長し、健やかな体つくりのサポートをしてくれます。
ただ、骨の成長による身長の成長は大人になってからでは難しく、子供の頃に成長ホルモンがきちんと分泌されている必要があります。
成長ホルモンの分泌量が減るとどうなるの?
体の成長や健康維持のためにはとても大切な働きをもっている成長ホルモン。分泌がもっとも多くなるといわれているのは中学生~高校2年生頃までとなっています。
その時期を過ぎると次第に減少していくわけですが、分泌量が減ることでどんな影響があらわれるのでしょうか。
バストにハリがなくなる
中学生頃から段々と胸は育ち始めますが、これもホルモンによる働きが関係しています。成長ホルモンには、バストのハリを保ちバストアップさせる作用を乳腺へ直接働きかける力があります。
この力をアップさせることで、年齢に関係なく美しいバストを保つことが出来るのですが、当然分泌量が減少すればたるんだバストへと導いてしまうことに。
免疫力が下がる
代謝コントロール力が高いホルモンであるため、食事からの栄養をエネルギーに変換するための働きも優れています。
その働きの効率が下がることで免疫力の低下につながり、風邪などのウィルスに弱くなってしまうこともあるのです。
肌の生まれ変わり周期が乱れる
このホルモンが美に影響をもたらすといわれているのは、肌のダメージを回復させ、新しい健やかな肌へと生まれ変わらせてくれるターンオーバーという周期を促進する作用があるためです。
この周期が乱れると、肌ダメージが回復されにくくなり、シミやシワを生み出してしまうことになります。
骨粗しょう症を引き起こすことも
老齢女性に多いといわれる骨粗しょう症ですが、これは骨量の減少が原因を招きます。成長ホルモンには骨の生成、骨量の増加といった働きがあるため、分泌量が増えれば予防することが可能です。
しかし、減少すればリスクは高くなりますし、最悪の場合骨粗しょう症を引き起こしてしまうこともあるでしょう。
成長ホルモンの分泌量を増やす方法
では、これだけの嬉しい効果をもたらしてくれる成長ホルモンをたくさん分泌させるためにはどうればよいのか、その方法を5つご紹介していきます。
1.筋トレと有酸素運動の組み合わせ
筋肉を壊し、その修復を成長ホルモンが担うことでどんどん丈夫で柔軟な筋肉が生まれてくれます。その働きを促してあげるためには、筋トレ+有酸素運動を取り入れることがもっとも効果的なのです。
女性でも簡単スクワットのやり方
1.スローなペースを意識して行います。
2.まず背中と壁の間にボールを挟み、背筋を伸ばして深く腰を落とします。
3.5秒かけてしゃがみ、5秒かけて立ち上がる、という動作を繰り返します。
4.詳しい動作は動画を見ながら確認してみて下さい。
次のトレーニングではもも裏と内ももを鍛えることが出来ます。
1.まず肩幅より大きく足を開き、両手は胸の辺りで組み合わせます。
2.両脚のかかとを浮かせ、そのままスクワットを行います。
3.元の体勢に戻ったらかかとを戻し、また繰り返します。
スローなトレーニングでも、確実に筋肉に効いてきます。ダンベルなどの筋力トレーニングでもそうですが、関節は伸ばしきらず、呼吸を意識しながらゆっくりと行うだけでOKです。
筋トレをした後に有酸素運動を行い、体内で一酸化窒素量を増加させるとよりホルモンが分泌されます。
2.睡眠は22時から2時の間に
この間いつ眠り始めてもかまいませんが、眠り始めてから3時間は深く熟睡することが大切です。寝ているだけで肌の修復を促し、疲れを取り除く効果も得られるため、睡眠はもっとも大事な時間と考えて下さい。
寝つきの悪さや眠りが浅いなど、問題がある場合は睡眠環境の改善、寝具の調整などを行い、リラックスして眠れる空間づくりをしてみてくださいね。
3.アミノ酸の摂取を心がける
・お肉
・大豆
・魚
・ナッツ
・ごま
これらの食材はバランスよく食事に加えるようにして下さい。ダイエットのためにと食事量を減らしすぎな女性が多いのですが、質をポイントに食生活を整えていくことが大切です。
最近話題のキヌアもアミノ酸が豊富なことで知られていますね。
また、食事は無理に3食摂ろうとしなくても、空腹を感じたら食べるようにすると良いでしょう。空腹時に体内へ食べ物が入ると、成長ホルモンを促進してくれる成分が分泌されます。
食事の質、体の声を聞いて空腹に従って食べる、この2つを意識するだけでもダイエットに効果的ですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。成長ホルモンを増やす方法は、どれも難しくなく簡単なものばかりだということがお分かりいただけたかと思います。これを機に、ぜひホルモンを意識した生活を送っていきましょう。