お肌が温まるとブツブツが出る「温熱じんましん」7つの予防法

 

温熱じんましんとは、お風呂やカイロなど、温かいものに触れることで起こるじんましんです。

一度発症してしまうと、繰り返してしまう特徴があり、お風呂はもちろんのこと温風でもじんましんが出てしまうことがあり、突然現れる強い痛みや痒みに悩まされている方も多いんです。

また、温熱じんましんになりやすいタイプの人は、今は大丈夫でも今後突然発症してしまう恐れもあります。

一体温熱じんましんの原因は何なのか?普通のじんましんとはどう違うのか?どういった人がなりやすくて、予防法や温熱じんましんが出てしまったときはどのように対処すれば良いのか?など、温熱じんましんについて詳しく解説します。

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温熱じんましんの原因・なりやすい人

温熱じんましんは、

・コタツやストーブ、ヒーターなどの暖房器具の熱や温風に直接当たったとき
・カイロや湯たんぽなどで身体の一部が急激に温まったとき
・身体が冷えているときに急に熱いお風呂に使ったとき
・寒い場所から温かい場所に移動したとき
・身体が冷えているときに熱い飲み物を飲んだとき

など、急激に皮膚が温められたときに引き起こされます

そのため、気温の低い冬場に多く発症します。

じんましんが引き起こされる原因は、急激に皮膚が温められることでヒスタミンという物質が過剰に分泌されてしまうことにあります。

ヒスタミンには毛細血管を拡張させる作用や痒みを引き起こす作用があり、これにより皮膚の赤みや腫れ、痒みが引き起こされてしまいます。

温熱じんましんは急激な温度変化で引き起こされるため、体温の低い人の方がより発症しやすくなります。

また、冬場は肝臓により肌のバリア機能も弱まって刺激を受けやすくなっているので、次のような人は、温熱じんましんになりやすいタイプといえます。

・冷え症の人
・血行が悪い人
・痩せている人
・敏感肌、乾燥肌の人

お肌が温まるとブツブツが出る「温熱じんましん」7つの予防法

 

普通のじんましんと温熱じんましんはどう違うの?

アレルギーが原因で発症するじんましんと、急激な温度変化で発症する温熱じんましん。実は、この2つの違いはハッキリとわかっていません

ヒスタミンは花粉症や食品アレルギーなどとも深く関係しており、アレルギー性のじんましんでも身体が温まることで症状が悪化したり、温熱じんましんだと思っていたら実は何らかのアレルギーが原因だったというケースも少なくないからです。

そのため、じんましんが繰り返し発症するようになったら、じんましんが発症するタイミングや普段の生活をしっかりと観察したり、皮膚科を受診して抗ヒスタミン剤を処方してもらうようにしましょう。

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温熱じんましんが出た時の対処法

温熱じんましんには、全身に発症するものと、手の甲から腕にかけてや肘の内側、首回りや下腹部、脇の下や背中、太もも、ひざ、ふくらはぎなど局所的に発症するものがあります。

どちらも強い痒みがあり、時に痙攣や脱力感を伴うこともあります。

痒みが強いと我慢できずについかきむしってしまいますが、肌を傷つけてしまったり、その傷が色素沈着として肌に跡が残ってしまう恐れもあります。濡らしたり保冷剤を包むなどして冷やしたタオルで患部を冷やすなど、痒みを抑える工夫をしましょう。

しかし、もし何度も繰り返し症状が現れたり、症状が耐えられないほど酷い場合は、我慢せず皮膚科などの医療機関を受診するようにしましょう。

医療機関では抗ヒスタミン剤や抗アレルギー薬が処方されることが多く、薬で効果がない場合などにはステロイド剤が処方されることもあります。

お肌が温まるとブツブツが出る「温熱じんましん」7つの予防法

 

温熱じんましんの予防法

温熱じんましんを起こしたことがある人や、温熱じんましんになりやすいタイプの人、アレルギーによるじんましんが温度変化によって悪化する人は、急激な温度変化に晒されないよう、次の7つのポイントに注意することで温熱じんましんを予防しましょう。

その1:お風呂はぬるめのお湯で

冷えたからだで熱いお風呂に入ると、ヒスタミンが過剰分泌されて温熱じんましんを引き起こします。

お風呂のお湯の温度を普段より下げて、掛かり湯やシャワーでしっかりと身体を温めてから湯船に入るようにしましょう。

お風呂上がりにじんましんが出た経験のある人は特に注意してくださいね。

その2:入浴後の保湿はしっかりと

肌が乾燥していると、肌のバリア機能が弱まって刺激を受けやすくなってしまいます。

入浴後には、ボディーローションやクリームでしっかり保湿をして肌の乾燥を防ぎましょう。

お肌が温まるとブツブツが出る「温熱じんましん」7つの予防法

 

その3:暖房器具に近づき過ぎない

ヒーターやエアコンなどの温風が直接身体に当たらないようにし、コタツにはなるべく入らない、カイロや湯たんぽも出入るだけ使わないなど、温熱が直接肌に触れるものとは距離を置くようにしましょう。

その4:室内外の温度差をできるだけなくす工夫をする

特に冬場は、身体が冷え過ぎることで温かい室内に入ることで温熱じんましんが出てしまうのを避けるために、タイツをはいたりマフラーをしたりといった防寒が必要です。

しかし、厚着をし過ぎると歩いているうちに身体が温まって痒みが出てしまったり、身体から出た汗を衣類が吸うことによって逆に身体が冷えてしまうこともあります。

防寒をしながらも、脱ぎ着しやすい服装を選ぶように心掛けましょう。

その5:血行を改善する

普段から適度な運動や身体を温めるバランスの良い食事を心掛け、血行を改善していきましょう。

運動といっても、激しいスポーツは急激に体温が上昇して温熱じんましんを引き起こす恐れがありますので、軽いストレッチなどにしておきましょう。

習慣として激しいスポーツを行っている場合は、入念にストレッチをして徐々に体温を上げてからスポーツを行い、終わったあとも適切なクールダウンを行うようにしてください。

その6:ストレスを溜め過ぎない

ストレスを溜めると自律神経を狂わせてしまい、身体の免疫力を低下させたり、冷えを誘発したりと様々な悪影響が現れます。

日頃から規則正しい生活を心掛け、自分なりのリフレッシュ方法を見つけるなど、ストレスを溜め過ぎないようにしましょう。

その7:辛いときは薬の力を借りて

長期的に温熱じんましんが続いている場合、治療の期間も長くなる傾向があります。

どうしても辛い時や、温熱じんましんが出そうなときには医療機関で処方される薬を使って症状を抑え、薬や温熱じんましんと上手に付き合っていくようにしましょう。

温度変化によって身体の色々な場所に痒みや赤み、腫れの現れる温熱じんましん。

痒みを我慢することは難しいので、今回ご紹介した7つの予防法で温熱じんましんを予防したり、症状を抑えて痒みのない快適に生活を目指しましょう。

ただ、アレルギーが原因である場合もありますので、症状が繰り返し現れるときには医療機関を受診するようにしましょう。