胃もたれの経験をお持ちの方、多いのではないでしょうか。調子にのって食べ過ぎたり、お酒をたくさん飲むと、胃が気持ち悪くなりますよね。そうすると、みなさん胃薬を飲まれるのではないでしょうか?ですが、胃薬などを飲まなくても、この症状を解消できる方法があることをご存知ですか?
胃もたれについて、その原因や、薬を使わずに解消する方法をご紹介いたします。お酒を飲む機会が多くなる時期や、イベントが多い年末年始などは、この症状がでてお悩みの方が多くなります。そういった時に役立ちますので、参考になさってください。
胃もたれとは?
いつもの自分の限度を超えて食べたり、お酒をたくさん飲むと、胃もたれになりやすくなります。なんだか気持ち悪くてむかむかする、鈍い痛み、胃が重たい気がするなどの不快な症状をさしています。状態としては、胃の運動機能がダウンしてしまい、十分に消化することができなくなります。胃の中に食べ物が消化されずにあるままだと、胃の不快感につながってしまいます。
胃もたれ自体は病気ではなく、胃の不調による症状の一つです。ただ、この胃もたれが、大きな病気のサインの場合もあります。
この症状の原因は、食べ過ぎや飲み過ぎだけではありません。いくつかの原因があるため、まずはどれに当てはまるのか考えながら見ていきましょう。
胃もたれの原因
1.飲み過ぎ
お酒は、少量たしなむ程度であれば、胃酸の分泌促進効果があります。食前酒などがいい例です。ですが、飲み過ぎると胃の粘膜が荒れてしまい、運動機能がダウンしてしまいます。特に、空腹時の飲酒には十分注意してください。
2.食生活
暴飲暴食や、辛いもの、揚げ物などをよく食べる方は、胃もたれに襲われることが多いはずです。また、女性の方に多いのですが、甘いものが好きで、バターが多く使われているクッキーやケーキを食べ過ぎると、胃もたれに襲われます。
3.ストレス
ストレスがたまると、自律神経の働きが低下します。自律神経は、消化をコントロールしている為、ストレスがたまってしまうことによって、胃の運動機能もダウンしてしまいます。また、急激にストレスを感じることによって、胃潰瘍ができたり、吐血するなどのケースもあります。それだけストレスは影響が大きいのです。
4.加齢
よく、年をとると、あっさりしたものが美味しく、あまり濃いものは食べられないという方がおおいですよね。加齢とともに、胃の働きもそれだけ弱っていきます。若い頃と同じような食生活をしていると、運動機能がダウンしている胃では対応しきれずに、この症状がでてしまいます。
5.冷え
胃が冷えると、消化する力も低下します。冷たいものばかり摂取していると、いつもと同じ食事をしていても、消化することができずに胃もたれを引き起こしてしまいます。
薬に頼らない胃もたれ解消法
1.炭酸水
胃もたれの時にこの方法を試されたことがある方もいるのではないでしょうか。一番おすすめなのは、レモン味の炭酸水です。こってりしたものや、揚げ物などをたくさん食べた後の胃もたれは、これでかなりスッキリとします。ただし、飲み過ぎると逆効果ですので注意してください。
2.りんご
りんごをすり下ろして食べます。りんごは消化を助けてくれるので、この症状に効果があります。
3.大根
こちらもすり下ろして食べます。少し大きめのスプーンに3杯程度で胃がスッキリしてくれます。
4.白湯
40度程度の白湯をゆっくりと飲みます。食べ過ぎた胃をいたわり、症状を解消してくれます。白湯は少しぬるめがベストです。熱いと気持ち悪くなるので注意してください。
5.昆布
消化不良での胃もたれの場合、小さく切った物を15回程度かじることで、胃酸の分泌促進効果がえられ、この症状が軽減されていきます。
6.ニラ
ニラだけの味噌汁を飲みます。ニラは、冷えた胃や内臓を整えてくれる効果があります。
これらの方法は、軽い胃もたれに効果がある方法です。痛みがひどかったり、明らかに症状が重い場合には、医師の診断を受けることをおすすめします。
胃もたれに潜む病気とは?
胃もたれが病気のサインであるケースもあります。
この症状とともに吐き気がある時は、胃下垂や、胃アトニーかもしれません。胃アトニーとは、胃の筋肉の機能に何らかの異常がある病気です。そして、もう一つ、胃がんが進行しているケースも考えられます。
痛みがある場合は、胃潰瘍や急性胃炎、慢性胃炎、十二指腸潰瘍などが考えられます。ひどくなると胃に穴があいたりすることもあります。重症化すれば、激痛を伴います。
ゲップがすごく出るのは、空気嚥下症や、機能性ディスペプシアかもしれません。これらは、元々の癖やストレスが原因となっておこります。
胃もたれの症状で、吐き気やゲップ、痛みを伴う場合、これらの病気が考えられますので、早めに受診することをおすすめします。
胃もたれをあなどらないで!
「食べ過ぎなだけ」「飲み過ぎなだけ」、この症状がでるとそういう方が多いです。ですが、原因はそれだけではありません。先にも書きましたが、ストレスであったり、冷え、何らかの内臓疾患であるケースもあります。薬を飲めば治るといった、安易な考えはやめましょう。きちんと胃もたれの原因を知って、対処するようにしてください。