意外なメリットを持つ「鉄鍋」や「鉄フライパン」のお手入れ方法

女性に多いといわれる貧血ですが、食事やサプリメントで補うのは難しいと感じることはないでしょうか。貧血はきちんと対策をしないと悪化してしまいますので、きちんと補給することが大切です。また鉄分にも体に吸収されやすい鉄と、他の栄養素と一緒に摂らないと吸収されない鉄があるため、ある程度の量を摂取することが必要になります。そこでお勧めなのが、鉄の鍋やフライパンです。料理に使うだけで鉄の補給が出来る鉄の鍋やフライパンの使い方やお手入れ方法を詳しくご紹介します。

広告

鉄鍋や鉄フライパンは鉄分が摂取できる!

鉄製の鍋やフライパンは重く、手入れも大変であることから、テフロン加工された鍋やフライパンを使う人が増えていますが、鉄製鍋・フライパンは、熱を加えると鉄分が染み出します。それが料理と混ざり、直接鉄分を摂取することが出来るのです。

料理した際の食べ物が持つ鉄分が増えるわけではありませんが、溶け出した鉄分はヘム鉄で、体にすぐ吸収される鉄分です。

本来、鉄分は食事やサプリメントで摂取した方が、確実に、また量も摂取することが出来ます。ただ、食品で鉄分を補給するためには、その分多くの食品を摂取する必要が出てくるため、逆にカロリーオーバーとなってしまうこともあります。

さらにサプリメントの場合は、過剰摂取となってしまうこともあります。鉄を過剰摂取してしまうと、嘔吐や腹痛、下痢といった症状から痙攣を起こし、意識を失うこともあります。鉄製の鍋やフライパンを使うことは、自然に毎日の食事で補給する鉄の量が増やせるという意味でも、安全な方法なのです。

意外なメリットを持つ「鉄鍋」や「鉄フライパン」のお手入れ方法

鉄鍋や鉄フライパンの使い始めにすべきこと

鉄鍋や鉄フライパンは、手入れをきちんと行わないとサビがつきます。純度が高い鉄のサビであれば、摂取した際に粘膜が傷つく程度ですが、不純物が混じった鉄の場合は、人体に毒となります。

鉄は水分と結びつくことでサビが出ますので、使う度のお手入れが必要です。ただし、新品を購入し、使い始めるときにお手入れをしておくことで、サビを抑えることが出来ます。きちんとお手入れをすると長持ちするだけでなく、毎日使った後も楽にお手入れできるようになります。

鉄鍋・フライパンの使用前のお手入れを、「慣らし」といい、2つの慣らしが存在します。

から焼き

フライパンには防錆加工が表面に施されています。これは購入する前に鍋やフライパンをサビさせないための加工で、表面に薄く塗ってあります。これを加熱することで取り除きます。ただ、から焼きが不要と明記されているものについては、しないようにしましょう。

から焼きの手順

1.鉄鍋や鉄のフライパンに付いているビニールやシールをはがします。
2.ガスコンロを強火にし、鍋やフライパンを火にかけます。
3.鍋やフライパン全体に火をあてます。煙や臭いが出るので、換気をしながら行いましょう。
4.表面が青みがかった玉虫色になったら冷まします。
5.水で洗い、水気を拭き取ります。
6.この後油慣らしを行います。

鍋やフライパンが熱いうちに水をかけると、変形することがあります。取扱説明書を読んで、熱いうちに洗っても大丈夫かどうか確認しましょう。

また洗剤を使うと油がなじまなくなるので注意しましょう。

油慣らしの手順

1.鍋やフライパンの容量の3分の1程度の油を入れます。
2.弱火で5分ほど加熱します。
3.時々鍋やフライパンを回し、縁にも油をなじませます。
4.油をオイルポットなどに入れ替え、キッチンペーパーで残りを拭き取り、裏側にも塗ります。

から焼きと油慣らしはこちらの動画が参考になります。

広告

鉄鍋や鉄フライパンのお手入れ方法

鉄製の鍋やフライパンは、普段使うとき、そして使った後にもきちんと手入れが必要です。

使うときにはしっかり加熱する

鉄製の鍋やフライパンを使うときには、加熱してしっかり煙を出してから、油を入れます。そこからすぐ材料を入れず、なじませてから入れるのが長持ちするコツです。ただし空だきは30秒程度にして、長時間しないようにします。

なるべく熱いうちに洗う

時間が経つと汚れが落ちにくくなりますので、早めに洗います。洗剤を使わず、たわしやささらを使うと汚れを落としやすくなります。

洗った後は水気を飛ばして油を塗る

洗った後は布巾などで水気を拭った後、火にかけて水気を飛ばします。油がフライパンになじむまでは、油を塗ります。

湿気の少ない場所にしまう

湿気は鉄をサビさせてしまいます。また小まめに使うことでもサビを予防できます。

意外なメリットを持つ「鉄鍋」や「鉄フライパン」のお手入れ方法

鉄鍋や鉄フライパンで効率的に鉄を吸収するためにしたいこと

鉄鍋や鉄フライパンで鉄分が補給できるとはいえ、その調理の仕方によって、溶け出す鉄分の量には違いがあります。調理の際は、以下のことを心がけましょう。

煮込み料理に使う

加熱時間が長いほど、溶け出す鉄分の量も増えます。深さのあるフライパンなら炒め物だけでなく煮物にも使うことが出来ます。

酢やケチャップを使う

酸が鉄を溶け出しやすくするため、調味料に酢やケチャップを使うようにすると、鉄分補給に効果があります。煮込み料理にトマトを使う、また肉を煮るときに酢を加えるとさっぱりとした味になります。肉料理に酢を使うと、カルシウムが溶け出すので、お勧めです。

ビタミンCが豊富に含まれる食材を使う

料理の食材にビタミンCが含まれているものを使うと、鉄の吸収が良くなります。キャベツやトマトなど、なるべくビタミンCの豊富な野菜を取り入れてください。

手入れが難しいと考えがちな鉄製の鍋やフライパンですが、長く使えることが出来る分、お得な買い物ともいえます。貧血予防のためにもぜひ鉄鍋で料理を始めてみましょう。