シワやシミと違い、自分ではなかなか気づけないくすみ。鏡を見て「なんだか顔色がさえないな」と思ったり、周りの人に「顔色悪いけどどこか悪いの?」と聞かれてはじめて気がついたという人も多いのではないでしょうか。
そこでファンデーションでくすみを消そうとすると、かえって厚化粧になってしまい、さらに顔色を悪く見せてしまうばかりでなく、老け込んだ印象になってしまいます。そこで今回はくすみが起きる原因と、メイクで隠さなくてもくすみを解消する方法について、詳しくご紹介します。
リンパや血液の滞りで顔がくすむ!
くすみとは、簡単にいうと肌の色が悪い状態のことをいいます。本来の肌の明るさよりも暗くなり、透明感がない状態をいいます。顔色がよくないので疲れて見えたり、年齢よりも上に見られたりといった見た目だけでなく、化粧がうまくのらない、肌荒れにもつながるといった肌のトラブルにもつながるため、早めにケアすることが必要です。
またくすみには原因によっても様々なものがあり、その原因別に対処しなければくすみをなくすことはできません。くすみの原因としては、加齢や毛穴の汚れなどが考えられますが、年を取って急に顔がくすみ始めたという場合には、リンバや血液の流れが悪いことによってくすみが起きていることが多くあります。
リンパや血液の流れが悪くて起きるくすみになりやすいのは?
リンパや血液がスムーズに流れないことで顔がくすむ人は、「青くすみ」とも呼ばれ、青白い肌が特徴です。
- 顔を触ると常に冷えている、もしくは冷え性
- むくみがち
- 夕方になると顔色が悪くなる
- 肩こりや腰痛がひどい
- 生理痛が重い
- 入浴はシャワーが多い
- あまり運動しない
- 食事はインスタントやファストフードを食べる日が週に2、3回ある
- 魚やレバーを食べることが少ない、もしくは苦手
30代40代から急に顔がくすみ始めたと感じる人は、実は若い時からの血行不良が原因で、十分な栄養が肌に行き届かず、加齢と共に新陳代謝が悪くなってくすみが起きています。
リンパからの老廃物の排出、そして血液からの酸素や栄養分がスムーズに流れないため、古い角質が肌にとどまり続け、肌をくすませてしまうのです。新陳代謝がスムーズにおこなわれないとターンオーバーは乱れたまま、新しい肌の再生が進まず、乾燥肌などのトラブルに加え、シミやシワなどを引き起こす原因にもなってしまうのです。
その他のくすみの原因は?
くすみが起きる原因としては、血行不良だけではなく、様々なことが考えられます。
メラニンの蓄積
紫外線を浴びると、肌を守るためにメラニンが作られます。小さなものはシミとして肌の表面に出てくることもありますが、薄く広がることでくすみになります。肌が正常な状態なら、ターンオーバーにより古い角質と共に排出されます。しかし、紫外線を浴び、大量にメラニンが作られると、排出が滞り、くすみの原因になります。季節に関係なくくすんでしまうこのくすみは、茶色っぽい顔色になることから「茶くすみ」とも呼ばれます。
乾燥によるもの
肌の乾燥が原因で起きるくすみは、加齢などの他、洗顔などで顔をこすりすぎたり、ピーリングを多用することなどで肌の保湿成分が失われることで乾燥するために起こります。肌が灰色っぽくくすみます。
毛穴や肌の汚れによるもの
化粧品がきれいに落ちていなかったり、皮脂や汚れが毛穴に詰まることで顔がくすみます。肌の表面にある汚れが毛穴をふさぎ、酸化することで黒くなるため、顔も黒くくすみます。
肌の老化によるもの
古い角質がきちんと排出されず、肌の内部にとどまることで起きるくすみです。加齢と共にターンオーバーが乱れることで起きますが、若くても不規則な生活や睡眠不足、ストレスなどが原因で同じようにターンオーバーが乱れ肌がくすむことがあります。顔に薄茶色のくすみができるのが特徴です。
古い化粧品によるくすみ
化粧やけ、また油やけともいわれるくすみで、古い化粧品の成分が肌に沈着したり、化粧品に含まれている成分が肌について反応することで起こります。化粧を継続することで起こりやすいくすみです。
糖化によるくすみ
糖分や脂質、炭水化物に偏った食事をしていることで、肌の内部で糖化が起きることでできるくすみです。糖質は体に必要な成分で、どの食べ物にも含まれていますが、摂りすぎるとタンパク質と結びついて劣化します。これを糖化といい、体のあちこちにトラブルを引き起こします。このくすみは黄ばんだ茶色い肌になります。
マッサージのやり方
顔のリンパの流れや血行を改善するためには、マッサージがおすすめです。スキンケアをしながら毎日できる簡単マッサージをご紹介します。
すぐできる顔筋マッサージ
- 乳液やクリームをしっかり塗る
- 下まぶたの目尻から目頭、目尻を中指でそっと押します。
- 目頭から耳の横、そこから首筋をさすります。
- あご、口角の横、そして鼻の下を順番に中指で押します。
- 小鼻の横を上下に人差し指でさすります。
- 人差し指、中指、薬指の3本の指を揃えて、小鼻から鼻筋、目頭までさすります。
- 鼻の横からこめかみ、こめかみから鎖骨へとむかってさすります。
- 人差し指、中指、薬指を揃え、あごの下に置きます。
- あごから口角、鼻の横、目頭と肉を持ち上げるようにしてさすります。
- 片方のえらを手のひらで押さえます。
- 反対側の手の人差し指、中指、薬指を揃え、押さえていない方のえらから目頭まで、さすり上げます。
- 反対側も同じようにおこないます。
休憩時間などにおすすめのツボ押し
人差し指をかぎ型にし、この尖った部分でツボを押します。目の下や小鼻の横、頬骨の下、耳の前など、押してみて気持ちのいいところを時間がある時に押してみましょう。こりがほぐれます。
くすみを予防するには?
顔のくすみは原因別にそれぞれ対処することで、改善ができますが油断しているとまた同じように繰り返してしまうので、予防することも必要です。
紫外線対策をしっかりする
紫外線は夏だけでなく、一年中降り注いでいます。少しだけだから、日差しが弱いからといって対策をしていないと、くすみだけでなく肌のトラブルの原因にもなってしまいます。ほんの少しの外出であっても、小まめに紫外線対策をするようにしましょう。また家の中にいても紫外線の影響はあるので注意が必要です。
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保湿をしっかりする
加齢と共に肌の水分量が低下するため、肌が乾燥しやすくなり、ターンオーバーの乱れにもつながります。洗顔や入浴の後はなるべく早く保湿をすることが必要です。また合わせて美白効果のある化粧品などで、メラニンを蓄積させないよう対策もしておきましょう。
睡眠時間を確保する
寝ている間にターンオ−バーがおこなわれるため、きちんと睡眠を取ることが必要です。この睡眠は時間よりも、質の高い睡眠が重要です。しっかり眠るためにも、食事は早めに済ませる、入浴して体を温める、寝る前にテレビやパソコン、スマホなどで脳や目を刺激しないことも必要です。
食事に注意する
外食が多い人や、不規則な食事をしている人などは、注意が必要です。肌を再生するためには、肌を作る栄養分だけでなく、肌の酸化を防ぐビタミンやミネラルなどをバランスよく摂ることが必要です。糖化によってくすんでしまうと、解消することが難しいため、糖質を取りすぎない、また血糖値を上げないために、野菜から先に食べるといった対策も必要です。
また、タバコを吸うと、ニコチンの作用で、肌のビタミンCが壊されます。メラニンのくすみと同様、茶色のくすんだ顔になります。さらにタバコをくわえる唇にも同じようにくすみが出てしまいますので、タバコを吸わないようにすることが必要です。
顔にくすみができてしまうと、気持ちも落ち込んで見えてしまいます。透明感のある肌を取り戻すためにも、毎日のスキンケアとマッサージを続けておこなうようにしましょう。