ダイエット法は数多く存在しますが、どれも苦しく辛いものというイメージがありますね。だからといって、ダイエットに励まなければ美しい体型をキープすることはできませんし、目標としているスタイルに近づくことも難しいでしょう。
そんなダイエットの“負”のイメージを取り除いてくれるような減量法があること、ご存知でしょうか。もちろんある程度の制限はありますが、毎日の生活に簡単に取り入れられることばかりです。
いつも苦しい減量でリバウンドをしてしまうという方。辛いダイエットはもうしたくない!と思われている方に、ぜひチャレンジしていただきたいのが“ケトン体ダイエット”です。
「ケトン体ダイエット」って何?
医師が考案したこともあり、健康面においても安心して始められるのがこのダイエット法です。米医師であるロバート氏が考案され、脂肪の分解にとても効果を発揮してくれます。
本来、私たちが生活をしていくうえでエネルギーとしているのが糖質です。糖を摂取すると体はそれらを分解し、ブドウ糖へと変換させます。これが体を動かす活力となるのです。しかし、もちろん糖を摂り過ぎれば肥満になるだけでなく、糖尿病などの深刻な生活習慣病を引き起こすことになりかねません。
そこで着目されたのがケトン体なのです。
ケトン体は糖に代わるエネルギー
糖を制限することにより、体内でエネルギーとするためのブドウ糖が得られなくなり、その代わりにケトン体をエネルギーとし始めます。これは肝臓から作られるもので、脂肪を源として体に活力を与える働きをもっています。
これが体の中で習慣化されることで、糖に頼らない体づくりができるのです。
ケトン体ダイエットのメリット・デメリット
知れば知るほど始めたくなるこの減量法ですが、デメリットも存在しています。どんなメリットがあり、反対にどんなデメリットを及ぼす可能性があるのか、詳しくみていきましょう。
5つのメリット
1.脂肪を燃やすことができる
先にもお話した通り、このダイエット法では脂肪をエネルギーとして使うようになります。余分な脂肪を効果的に燃やすことが出来るため、減量効果を早く感じることが出来るでしょう。
減量を行う上で注意すべきなのは体重より体脂肪に目を向けることです。体脂肪に変化がないのに体重が減少しているようでは、筋肉や体内の水分量が減っているだけと考えられます。
美しいスタイルを保つには、筋肉も水分も一定量必要なもの。間違ったダイエットを行うよりは、とても効果的で健康的に痩せることが出来ます。
2.無理なく食事制限ができる
野菜だけしか食べられないわけではなく、カロリーを意識した減量をするのでもなく、糖質の摂取を一定量に保つだけなので、誰でも簡単に取り入れられます。
無理な制限は体を栄養不足にさせてしまいますが、その心配は少ないといえます。
3.食欲を抑えられる
低血糖な状態は空腹を引き起こしやすいといわれています。これも糖の摂り方や摂取量が関係しているのですが、ケトン体ダイエットなら血糖値を安定させることが出来るのです。
体に無理な負担をかけることなく、自然と健康体へと導いてくれる効果が期待できます。
4.若返り効果が得られる
ケトン体には抗酸化作用をもつ成分が含まれていることが分かっています。体内から酸化を防ぐことが出来れば、老化を予防し、若返り効果をもたらすことができるでしょう。
5.太りにくい体へと変えることができる
ケトン体ダイエットを始めると、肝機能を回復し、活発に活動させる効果があります。これにより効率的に脂肪を燃やすことができるだけでなく、自然と太りにくい体を手に入れることができます。
3つのデメリット
一方、デメリットは3つ存在します。この方法を取り入れたら必ず引き起こされるというわけではありませんが、よく確認しておきましょう。
1.精神バランスの乱れ
糖を制限するだけといっても、きちんと栄養のバランスは考えた食事を摂る必要があります。揚げ物ばかり、コンビニのおかずばかりでは、栄養バランスが崩れてしまったり、自律神経がバランスを乱してしまうこともあります。
2.頭痛、吐き気が起こる
これまで糖質をたくさん摂っていた方は特にですが、ケトン体の成分の中には体内を酸性にする働きをもつものもあります。
すると、頭痛などを感じやすくなり、ひどい場合は吐き気をもよおすことも。
3.体の匂いや口臭に変化が現れる
ダイエットをすると体臭が変わったと感じる人もいますね。実はケトン体ダイエットをすることによって、この匂いの変化を感じる場合があります。
また、腸内環境のバランスを悪化させるような食材ばかりを食べていると、口臭にまで変化をもたらすこともあるのです。きちんとしたやり方を知ることと、自分自身で栄養のバランスを整えることが大切です。
ケトン体ダイエットを取り入れた食事の摂り方
それではさっそく、ケトン体ダイエットのやり方をご紹介していきましょう。どのような食生活を送るべきなのか、正しい食事の摂り方を知ることがポイントです。
糖質の制限方法
この方法では、2週間を目安に糖の摂取量を減らしたり、増やしたりしていきます。
最初の14日間行うことは“20g以内の糖質量にすること”のみです。14日が経過したら、次は少し量を増やした“40g”の糖質量で生活します。あなたが目指す体型、体重に近づくまでは続けていきましょう。
食事の摂り方
食事はもちろん、糖質量を守った食事を心がけます。おもに主食となるパン、麺、白米は制限しなくてはなりません。
肉、魚、チーズ、たまご、葉野菜をメインにする
魚介類やお肉は基本的に糖質がとっても少ない食べ物です。もちろん、調理方法によっては糖質量がオーバーする可能性があるので、焼く、炒める、蒸す、茹でるといった調理法を意識してください。
チーズは100g食べても糖の摂取量は2g程度です。間食に欲しくなる甘いおやつはすぐにオーバーさせてしまうので、おやつにはチーズを食べるようにするとよいでしょう。
そして、たまごと葉野菜の糖質含有量はもっとも少ないため、積極的に献立に取り入れてください。朝食にパンを食べていたなら茹で卵にチェンジしてみたり、工夫次第で簡単に主食に頼らない食生活が続けられますよ。
この食べ物には注意!
・豆腐
・納豆
・豆乳
・豆類
・果物
・いも類や根菜類の野菜
これらの食べ物には、糖質が意外と多く含まれているため、問題ないだろうと安心していると気づかないうちにオーバーしている可能性があります。期間と量を厳守しなくては効果が得られないため、注意してくださいね。