子供を「悪い歯並びが引き起こす害」から守る7つの予防法

子どもの永久歯が生えてきたら、歯並びが気になってきますよね。

歯並びが悪いと、外見にも健康にも悪影響なので、「この生え方で大丈夫?」と不安に思っているお母さんやお父さんも多いのではないでしょうか。

今回は歯並びの良い・悪いを判断する基準や悪い歯並びを予防する方法など子どもの歯並びについてご紹介いたします

子どもの歯並びが不安なお母さんやお父さんは参考にしてください。

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歯並びの「良い・悪い」の判断基準

歯並びが悪いと外見にも健康にも良くありません。しかし、どのような歯並びが理想的なのかわからないという人も多いと思います。

まずは、歯並びの良い・悪いを判断する基準を確認していきます。

良い歯並びとは?

歯並びが良いと、上下の歯を噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯よりも3㎜程度前に出ます。奥歯を合わせて噛んだ際に上の前歯が下の前歯を3分の1程度隠す歯並びを理想と考えましょう

また、上下の前歯の中心がまっすぐで、前歯以外の歯が互い違いにかみ合っていることも良い歯並びの条件です。

これらの条件に当てはまらない場合は歯並びが悪い可能性が高いので、悪い歯並びについて確認しましょう。

悪い歯並びの例

「歯並びが悪い」と言っても、状態は人によってさまざまですが、ここでは悪い歯並びの代表的な例を見ていきます。

乱杭歯

乱杭歯とはガタガタな歯並びです。顎の発達不足などが原因で起こり、歯が重なって凸凹に見えることが特徴です

開咬

開咬とは奥歯を噛み合わせたときに上下の前歯にすきまができてしまう状態です。オープンバイトとも呼ばれています。

受け口

受け口とは下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態です。軽度の場合は上下の前歯が歯の先でかみ合う状態である場合もあります。

出っ歯

出っ歯は上の前歯が下の前歯よりも4㎜以上前に出ている状態です。歯だけに問題がある場合と、下あごの発達が不十分など骨格にも問題がある場合があります。

すきっ歯

すきっ歯とは永久歯が生えたときに歯と歯の間にすきまがある状態です。乳歯のすきっ歯は永久歯が生えるための隙間なので心配いりません。

子供を「悪い歯並びが引き起こす害」から守る7つの予防法

歯並びが悪いとどうなるの?

歯列矯正は高額で、痛みを伴うこともあるので、子どもの歯並びが気になっても受診をためらっているお母さんやお父さんは多いのではないでしょうか。

しかし、悪い歯並びをそのままにしておくと、健康にも外見にも悪影響です。悪い歯並びが引き起こすデメリットを確認してみましょう

虫歯や歯周病が増える

歯並びが悪いと歯磨きをしても磨き残しが出てしまいます。歯が重なった場所や歯と歯茎の間などを丁寧に磨けなければ、虫歯が増えたり、歯周病につながったりすることも少なくありません。

発音しにくい

正常な場所に歯が生えていなければ、舌を動かしにくくなるので、会話の際に上手く発音できないこともあります。

また、すきっ歯であれば、歯と歯の間から空気が漏れてしまうので、サ行やタ行の発音が難しくなることも多いです

体に不調が出る

歯並びが悪ければ、全身にも不調が出ます。食べ物を噛み切れず、あごに必要以上の力がかかって筋肉が緊張すると、姿勢が悪くなったり、肩こりが起こったりすることもあります。

外見にコンプレックスを感じる

歯並びが悪いと外見にコンプレックスを感じる人も多いです。

口を開けて笑うことをためらったり、人に顔を見られるのを嫌がったりすると、明るかった子どもが内向的な性格になるかもしれません。

さらに、海外では歯列矯正が一般的なので、歯並びを指摘されたり、教育レベルが低いと判断されたりする機会もあります。

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歯並びが悪くならないようにする予防法

歯並びには日常の癖や普段の姿勢などが関係すると考えられています。子どもの噛み合わせが気になってきたら癖や姿勢を改善して歯並びの悪化を予防しましょう。

よく噛んで食べる

乱杭歯や出っ歯などは顎の発達不足で起こることもあります。

現在はやわらかい食べ物が増えていますが、歯並びを悪くしないためにも意識的に硬いものを食べたり、噛む回数を増やしたりして顎の発達を促しましょう

指しゃぶりをやめる

4歳以降も指しゃぶりを続けていると開咬や出っ歯につながることがあります。

3歳になっても指しゃぶりが続く場合は他の遊びなどで気をそらしてあげたり、親子のコミュニンケーションを増やしたりして自然に指しゃぶりを卒業させてあげましょう。

口呼吸を鼻呼吸に

口呼吸を続けると、唇を閉じるための筋肉の力が弱くなって出っ歯になります。また、鼻呼吸が減ると上あごの発達が遅くなって歯並びが悪くなることもあります。

子どもの口呼吸が気になったら、口を閉じてガムを食べさせたり、寝る時に医療用テープを口に張ったりして鼻呼吸を促しましょう

口呼吸をやめれば、口の乾燥による細菌繁殖を防げるので、虫歯の予防にもなります。

子供を「悪い歯並びが引き起こす害」から守る7つの予防法

噛み癖を直す

タオルや爪などを噛む癖がある子どもは多いですが、噛み癖は歯並びの悪化や顎の発達不足につながります。

4歳ころになっても噛み癖が続く場合は理由を説明したり、親子のスキンシップで気を紛らわせたりして噛み癖を直しましょう。

正しい姿勢を心がける

頬杖をつく癖や横向きで寝る癖があると、次第に顎がずれて歯並びが悪くなります。

頬杖や横向き寝の癖が気になったら、理由を話して子どもの姿勢を直しましょう。

乳歯を大切にする

乳歯に虫歯があると、永久歯への生え替わりがスムーズに行われません。また、乳歯を抜歯すれば、他の歯が横にずれてくるので、永久歯のために十分なスペースを確保できません。

永久歯への生え替わりが妨げられたり、永久歯が生えるスペースがなかったりすれば、乱杭歯などにつながります。

乳歯の間から丁寧な歯磨きをして虫歯を防ぎ、歯並びの悪化を予防しましょう。

定期的に歯並びのチェックをする

永久歯が乳歯に変わる子どもの歯並びは良いと安心していても、気づいたら悪くなっていることがあります。

子どもの歯並びは定期的に確認し、噛み合わせがずれてきたように感じたら、癖や姿勢を直して歯並びの悪化を予防しましょう。

噛み合わせのずれが大きい場合は早めに歯科医の診察を受けるのがおすすめです。

子供を「悪い歯並びが引き起こす害」から守る7つの予防法

悪い歯並びは予防が大切!

歯並びは遺伝のほかに普段の癖や姿勢が大きく関わります。

健康の問題や外見のコンプレックスなど悪い歯並びの害から子どもを守るために、日ごろから癖や姿勢に気をつけ、気になる点は改善してあげましょう。

噛み合わせのズレがひどい場合は癖や姿勢を直しても歯並びは良くならないので、早めに歯科医を受診してください。