冬になると、大人、子供問わず患者数が急増する病気といえばノロウイルスですが、最近では春、夏、秋でも患者がでています。感染力も大変協力なので、家族の誰かが感染してしまうと、家族全員がかかってしまう可能性のある、とても恐ろしい菌なのです。また、幼いお子様やおじいちゃんおばあちゃん世代の方は、症状が重くなってしまうことがあります。
ノロウイルスとは一体なんなのか、どのような症状がでるのでしょうか。どういった形でうつってしまうのでしょうか。感染を防ぐ方法があるのでしょうか。この病気の詳細を知っておきましょう。
ノロウイルスとは
このウイルスは、嘔吐や下痢、稀に発熱などの症状がでる感染性胃腸炎の元です。大変感染力が強力で、食品や、手、指などに付着しているものからウイルスをもらってしまうケースが多くなっています。また、吐いてしまった物や便などを片づけた人が、そこからウイルスをもらってしまい発症するというケースが後をたちません。
小さな子供や、おじいちゃんおばあちゃんは、抵抗力も健康な大人ほどないので、症状が重くなってしまうことがあります。命を失うこともありえるほど、怖い病気です。
ウイルスが体内に入ってから症状がでるまでの期間は、約2日程度です。個人差があり、ウイルスが体内に入ってすぐ症状がでる方もいます。症状もでなくなり、日常生活を普通に送れるようになったとしても、何度もこの病気になる可能性があるので、予防する為の対策をおこたらないようにしなくてはいけません。
ノロウイルスの感染経路
1.二枚貝
このウイルスは、二枚貝が持っていることが知られています。その中でもよく知られているのが「カキ」です。昔からカキの食当たりはとてもひどいと多くの人に知られていることですが、これはウイルスも関係しています。二枚貝の全部にウイルスがあるといことはありません。ただ、感染する可能性があるといわれているような食べ方はやめておくのが無難です。
2.この病気になった人の嘔吐物や便
この病気になると、嘔吐したり、お腹をくだしたりします。これらを片づける際に、しっかりと手洗いしなかったことで発症してしまいます。また、後片付けをしていなくても、近くにいることで、ウイルスが鼻や口から入ってしまいます。
吐いたものなどを片づけた時に使った雑巾などを、消毒することなく、さっと流した程度で普通に洗濯してしまうのは危険です。きちんと正しい除菌方法でこのウイルスを完全に殺してしまってから、洗濯するようにしてください。
3.ウイルスを持っている人が作った物を食べる
これは誰にでもわかることです。風邪をひいている人が作った物を食べて風邪がうつるのと同じです。集団でこのウイルスによって引き起こされる症状が出てからでないと、作った人が感染していることはわかりません。作る人は、必ず食材や器具に触れる前に、しっかりと手を洗い消毒するようにしてください。また、この病気になっているかもしれないと思う所があるなら、自分が作る側になることは控えてください。
4.井戸水
井戸水を生活用水をしているご家庭は、気をつけなければいけません。水道水はしっかりと浄水されていますが、井戸水はされていません。このウイルスが水の中に含まれていないかどうかというのを、決まった周期で調べるようにしておく必要があります。
ノロウイルスの症状
このウイルスに感染することで、いつもとは違うとわかるほどひどい嘔吐と下痢におそわれます。発熱する方もいます。こういった状態は、出始めてから3日程で落ち着いていきます。このウイルスに特化したお薬はまだありませんので、患者の状態をみて、お薬の処方の必要があれば処方してくれます。元気になってからも、1ヶ月間はウイルスが体の外に便を介してでてきます。おむつを替える時は気を付けてください。
1日に何十回もひどくお腹をくだすと、脱水に陥ることがあります。患者の状態によっては、点滴、入院などをするケースがあります。
ノロウイルスの予防・対策
このウイルスにおかされるまえに、しっかりと予防するようにしましょう。誰にでもできる予防の為に方法をご紹介いたします。
1.しっかり手洗い
何かを食べる前や、お手洗いに行った後は必ずしっかりと手洗いをしましょう。正しい手の洗い方がネットや、病院に掲示されていますので、実践するようにしてください。
2.食材はしっかり加熱
二枚貝は当然ですが、食材はしっかりと加熱調理してください。しっかりと火を通すことで、ウイルスをやっつけられます。
3.タオルの使いまわし禁止
他の人と手洗い後に同じタオルを使って手をふいていませんか?もし誰かの手にウイルスがついていたとしたら、この行為はウイルスをばらまいているのと同じです。他の人にうつさないということも大切です。こういう場合は、ペーパータオルなどにすることをおすすめします。
4.吐いたものや便の片づけは慎重に
感染者の吐いたものや便を片づける時は、マスクで口と鼻を多い、手袋をつけてウイルスを直接触ったり吸い込んだりするのを防ぎましょう。このウイルスをやっつけるには、キッチンハイターなどを使ってください。
5.マスクをつける
流行している間は、外にでたら、ウイルスを吸い込む危険性がとても高いので、使い捨てマスクを使って防ぐようにしてください。
うつらないことが大事!
このウイルスは自分だけが完全防備して防いでも防ぎきれません。一人一人が意識を高くもち、予防対策をしないといけません。まずは手洗い・消毒は必須です!出かける時は使い捨てマスクをつけて、予備に何枚か持っておきましょう。
寝不足や疲れがたまった状態だと、抵抗力もなくなってしまいます。そういう時にウイルスをもらうと大変です。栄養バランスがしっかりととれた食事を心がけて、規則正しい生活をおくることが大切です。