出産経験問わず20代女性を襲う「尿漏れ」の3つのタイプと原因

尿漏れ=年配の男女、出産後の女性にあらわれる症状だと思われていませんか?まだまだ若い20代の頃に尿漏れなんてするはずがないと勘違いされている方が多いのですが、これは間違いです。

年齢・出産に関係なく起こるのが尿漏れです。しかしこのことを知っている人が少ないのが現状で、どうしてもこんな風に思い悩んでしまう人が多いのです。

“私だけなんじゃないだろうか?”
“何かの病気ではないだろうか”
“恥ずかしくて誰にも言えない”

一人で抱え込む前に、しっかりと原因や改善方法を確認していきましょう。

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20代女性を襲う尿漏れの3タイプと症状

70歳を超える頃になると、ほとんどの方が尿漏れを経験しています。20代の女性に的を絞ってみると、その割合は6%程度。では、どうしてこのような現象が起こってしまうのでしょうか。

実は20代女性ならではの尿漏れタイプというものが存在しているのです。

1.切迫性

まず一つ目は、尿意への我慢ができない切迫性の失禁です。

・お手洗いへ行く途中で漏れる
・大きな尿意を突然感じる
・頻尿気味になる
・トイレを見たり、考えたりするだけで出したくなる

このような症状があらわれ、いざお手洗いへ…と思った時には間に合わずに漏れてしまうのが切迫性のものです。

膀胱にはある程度の尿を溜めることが出来るようになっていますが、膀胱が過度に敏感な状態になり、一定量ですら溜められなくなるのがこのタイプの原因と考えられています。

2.腹圧性

二つ目は腹部にかかる圧力のせいで尿失禁を起こすというもの。

・笑う
・重いものを持つ
・咳、くしゃみ
・立ち上がる
・スポーツ中

このような行動、シーンによって生じることが多いです。

本来であれば例え圧がかかったとしても、尿道が閉じていれば出てしまうことはありません。しかし閉じる力が衰えると、突然かかる腹部への圧によって尿が出てしまうようになります。

3.混合性

三つ目は上記二つのタイプが混合したものです。ご紹介した症状やシーンにおいて、どちらも当てはまるものがあると感じた方は、混合性タイプと認識しておきましょう。

実ははっきりタイプが分けられる方の方が少数で、ほとんどはどちらも併せ持った混合性失禁の場合が多いのです。

では、20代女性を襲うこれらの尿失禁の原因についても確認していきましょう。

出産経験問わず20代女性を襲う「尿漏れ」の3つのタイプと原因

尿漏れの原因は?

尿漏れの原因に大きく関係しているのが骨盤です。骨盤のゆるみ、歪み、筋力の衰えは年齢に関係なく引き起こされる尿漏れの原因となっているのです。そしてこれらを引き起こすのは普段の生活習慣や行動によるものです。

О脚・内また歩き

10代~20代の女性の多くがО脚や内また歩きを好んで行っていますね。内またの状態で歩くということは、骨盤を開かせた状態を継続させることになります。これでは骨盤がゆるみっぱなしになってしまい、腹圧性失禁を起こすことに。

またО脚は、骨盤歪みの原因に。足裏全体でバランスをとるべきところ、外側にのみ重心が偏っている状態になるため、骨格そのものが歪んでしまう恐れもあります。

高いヒールの靴を履く

ヒールが高い靴は、スタイルアップをはかることができ、女性の多くがお洒落に取り入れているアイテムですね。ただ、外見的なメリットを得ることはできますが、体の内側には深刻なデメリットを及ぼすアイテムであるということは覚えておきましょう。

特に10センチ以上のヒール靴は、骨盤の位置を傾け、腰や骨盤周辺の筋肉にまで大きな負担をかけることになります。

運動不足

運動といっても激しいものではなく、普段の生活の中で“歩く”という些細な運動ですら不足している若者が増えています。歩くことは股関節を柔軟に保つことができる他、骨盤底筋を鍛えることができ、尿失禁の原因となる骨盤ゆるみを予防することが出来るのです。

普段から階段の利用を心がけたり、体のなまりを取ることが大切ですよ。

デスクワーク

女性の仕事に多いのがデスクワークを主とするオフィスレディです。運動不足にもつながるこのデスクワークは、骨盤にも負担を与え、筋肉の衰えにつながります。

休憩時間や2時間ごとには席を立ち、体を動かすよう意識する必要があるでしょう。

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尿漏れを改善する方法

普段何気なく過ごしている中で、尿失禁の原因となる骨盤の歪みや衰えを引き起こしているということが分かりましたね。日々の暮らしの中から改善することはもちろんですが、骨盤底筋を鍛える体操やトレーニングを取り入れると早期改善が期待できます。

1分間骨盤底筋体操

1.仰向けで床に寝転がり、息を大きく吐き出しながら骨盤の内側にある筋肉を手で触ります。
2.息を吐いている時は筋肉が硬くなるので、それを直に確認しましょう。
3.息をすべて吐き切ったら、ゆっくりと息を吸い込みます。大きく吸い込み過ぎないよう注意してください。
4.次に、脚を組みお尻を床から上げます。骨盤の内側を意識しながら足を入れ替え、5回上下させましょう。
5.元の姿勢に戻り、息を吐きながらお尻を床からあげていきます。
6.その姿勢のまま5秒間キープしましょう。

骨盤底筋ピラティス

1.骨盤を床にぴったりくっつけるようにあぐらをかき、背筋は伸ばしておきます。
2.片手は胸に、もう片方の手はお腹にあて、肩の力は抜いてリラックス。
3.鼻から息を吸い、お腹から胸へ空気が入る感覚を手で感じてみましょう。
4.吸い込んだ息を口から少しずつ吐き出します。胸・お腹、全ての空気を吐き出すよう意識してください。
5.この呼吸トレーニングを5回繰り返しましょう。

骨盤強化トレーニング

1.仰向けになり、膝を立てます。
2.両手で骨盤を確認し、お腹をへこませ床との隙間をなくします。
3.息を吐きながら肛門をしめるようにすると骨盤が前へ傾きます。
4.息を吸って元の状態に戻し、この動作を繰り返しましょう。

どのトレーニングもとっても簡単にでき、短い時間で行うことが出来ます。就寝前、起床直後お布団の中で習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

尿漏れは決して恥ずかしいことではありません。たださまざまな原因が重なり、骨盤に異変が生じているだけなのです。自分だけと悲観せず、改善できるよう生活習慣の見直しやトレーニングの習慣化を身につけていきましょう。