専門医たちも認める「スローカロリーダイエット」の正体とは?

糖質と聞くとダイエットの大敵と感じる方もいることでしょう。しかし、糖質は私たちの体にとって、大切な栄養素の1つといえます。摂取方法を見直すだけで、体に優しい効果が期待できるということから、今スローカロリーダイエットが注目を集めています。

数年前からよく聞くようになった「低糖質ダイエット」と何が違うの?と疑問に思う方もいることでしょう。今回は低糖質ダイエットとの違いも併せて、今大注目のスローカロリーダイエットの正体を解明します。

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「スローカロリーダイエット」とは?

「スロー」という言葉がつく通り、スローカロリーダイエットとは、ゆっくりと消化吸収される糖質を摂取するダイエット方法です。食事をすると血糖値が上昇し、結果的に脂肪を蓄えてしまいますが、このような通常の食事方法を見直し、血糖値の上昇を穏やかにすることが目的です。

スローカロリーダイエットは、食事方法や生活習慣を見直すことで効果を発揮すると考えられており、専門家も推奨する健康的なダイエット方法と言えるのです。

専門医たちも認める「スローカロリーダイエット」の正体とは?

低糖質ダイエットとの違い

ここ数年でよく耳にするようになった「低糖質ダイエット」も、同じように糖質にこだわったダイエット方法として有名です。低糖質ダイエットは、糖質をできる限り摂取しないダイエット方法で、結果として高血糖を防ぐというものです。

低糖質ダイエットを行うことで、糖質の代わりに脂質やタンパク質をエネルギーとして代用するようになります。そうすることで、糖尿病対策だけでなく、ダイエット効果も発揮する事で知られています。

しかしながら、糖質を摂取できない代わりに他の食べ物でエネルギー摂取する必要がある低糖質ダイエットは、「糖質」ばかりに目が行き、代替え食品のカロリー計算を忘れがちになってしまうというデメリットも。カロリー計算の知識が乏しいことで、糖質をカットしたのにも関わらず、最終的にはカロリーオーバーしてしまう可能性もあると言えるでしょう。

さらに、低糖質ダイエットを行うことで、タンパク質や脂質をエネルギー源にするということを先に説明しましたが、特にこの脂質が体の中でエネルギーに変換される際にケトン体という物質が作られます。このケトン体が生成されることで、体が酸性に傾く傾向があり、その結果として悪臭を発するというケースも確認されています。この悪臭はダイエット臭とも言われており、綺麗になりたいがためにダイエットをしているのにも関わらず、悪臭に悩まされてしまうというデメリットがあるのです。

低血糖ダイエットのデメリットを受け、考案されたのがスローダイエットです。要は、食後の血糖値の急上昇を防ぐことが出来れば良いのであれば、始めから血糖値が上がりにくい糖質を摂取したり、そのような生活習慣を取り入れるべきだという結論に至ったわけです。

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スローカロリーダイエットのやり方

低糖質ダイエットは、文字通り糖質カットすることに着目されているので、気持ち的にも比較的簡単にダイエットを始めることができます。しかし、スローダイエットはしっかりと高血糖になりにくい糖質に関しての知識を、予め把握する必要があるでしょう。下記にスローダイエットを始めるにあたっての、基本的なポイントを紹介します。

生活習慣を見直す

スローダイエットを行う以前に、生活習慣をしっかりと見直す必要があります。毎日決まった時間に起床し、就寝することはもちろんのこと、食事時間も一定にすることが大前提となるでしょう。血糖値が上がりやすい理由の1つは、遺伝的要素が関係している場合もありますが、それ以外は、一般的に生活習慣が密接に関わっていると言われています。

夜型の生活になってしまっていたり、朝は忙しいからと朝食を抜いてしまっていたり、残業が多いからといって外食がちになってしまっていませんか?まずは、自身の生活習慣を把握することからスタートしましょう。

食事の取り方に目を向ける

今までダイエットに挑戦したことのある方は、誰でも一度は聞いたことのある「食事の前に野菜を食べる」という方法ですが、これはまさしくスローダイエットにも当てはまります。メインディッシュの前に、食物繊維を摂取することで、その後のメインディッシュの消化吸収が穏やかになるのです。

まずは食事をする際に、前菜としてサラダや海藻類を先に食べるように意識してみましょう。

食物繊維を意識して摂取する

先に説明した通り、食物繊維は血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。食前にサラダを食べるようにすることももちろんですが、食事全般で食物繊維を上手に摂取できるようなメニューを組むことで、さらにスローダイエットの効果を実感できるでしょう。

野菜はもちろんのこと、海藻類や豆類、きのこ類を食事に取り入れてみましょう。そして白米から玄米に切り替えてみたり、パンであれば雑穀、大麦、玄米、全粒粉が使用されているものを口にするだけで、無理なく食物繊維を摂取することが出来るようになります。

食事は時間をかける

スローダイエットで早食いは厳禁です。食事はしっかり噛みながらするように心がけましょう。よく噛むことで、血糖値が上昇を抑制するホルモンが分泌されます。そして、体の中の満腹中枢は、食事をスタートしてから約20分に働き始めるとされています。ゆっくりと時間をかけながら食事をすることで、早食いによる食べ過ぎを予防することができます。

専門医たちも認める「スローカロリーダイエット」の正体とは?

やはり和食は王道

現在では24時間営業するコンビニエンスストアや、ファストフード店がどこでもあり、さらに欧米式の食文化もかなり浸透しています。スローダイエットについて様々なことを説明しましたが、やはり和食は健康やダイエット面で一番効率のよい食事であることは間違いないでしょう。しかも、和食は私たち日本人にとって、非常に身近なものです。この機会に、和食中心の食事にシフトしてみてはいかがでしょうか?

スローダイエットはバランスのとれた食事と、生活習慣が大切です。低糖質ダイエットのように、「糖質さえ取らなければなんでも食べて良い」ということはスローダイエットでは通用しませんが、今までの食事の習慣を見直すよい機会になることは間違いないでしょう。