会社では活動的に働き、仕事が終わったら趣味の習い事、週末は早朝から遠出してなんて充実した人の話を聞いたり、SNSをみたり、自分とは別の世界の話だ、、なんて思っていませんか。
自分は仕事から帰ってきたらご飯を食べるので精一杯、お風呂にも入らないままうたた寝してしまったり、週末は平日の疲れをとるため一日中寝て過ごす、きっと活動的な人は自分とは違う人間、自分は疲れやすい人間だから無理なんだと諦めてはいる方、疲れやすいのには原因があるのですよ。
今日は疲れやすい体質を招く原因と改善法についてご紹介します。疲れやすさの原因と改善方法を知れば、あなたの休日は今よりもっと充実するかもしれません。
疲れの主な症状
そもそも「疲れ」とは抽象的な言葉です。「疲れ」とは具体的にどのような症状のことを指すのでしょうか。「疲れ」には様々な症状があります。
主なものとしては以下のものがあります。
・肩や首がこる。
・目の充血。
・頭痛や頭が重い。
・耳鳴りがする。
・寝ても疲れが取れない。
・朝から体が重い。
・考えがまとまらなくなる。
・食欲減退。
疲れやすい体質を招く原因
同じような時間を過ごしても、疲労困憊してしまう人と、それほど疲れない人にはどのような差があるのでしょうか。疲れやすい体質を招く原因には以下のようなものがあります。
生活習慣の乱れ
子どもの頃、「早寝早起き」をうるさく言われた経験はありませんか。これは「早寝早起き」など規則正しい生活こそが健康のもとということを意味しています。
生活習慣の乱れは体のバランスを取る機能である自律神経を乱れさせます。自律神経には体を元気に活動させる交感神経と逆に活動を抑える副交感神経があるのですが、この2つがバランスよく切り替わることにより体が上手く機能します。
しかし、不規則な生活が続いてしまうと、自律神経の乱れから副交感神経より交感神経が優位な状態になってしまうことがります。そのような状態になると、体の活動が抑えられる機能が上手に働かず、体が常に緊張した状態になりなかなか疲れが取れなくなってしまうのです。
貧血
特に女性に多い貧血ですが、貧血も疲れやすさの原因になります。
一般的に、貧血の8~9割は鉄欠乏性貧血です。鉄欠乏性貧血は血液中の鉄分が足りない状態ですが、疲れの原因には血液中の成分である「ヘモグロビン」が関係してきます。「ヘモグロビン」は酸素を体中に運ぶ働きをしているので、鉄欠乏性貧血になると体中に供給される酸素の量が減ってしまうため、疲れやすくなるのです。
鉄欠乏性貧血の症状として、階段や坂道をのぼった時に動悸や息切れがしたり、走った時に、他の人よりも疲れやすいといったものがあります。
鉄欠乏性貧血の怖いところは、初めは軽度でも放っておくことによって徐々に進行し、気づかないうちに体に負担をかけてしまうことです。健康診断等で貧血を指摘された方は生活習慣に気を付けたり、病院で治療するようにしましょう。
基礎代謝
朝、ジョギングをしてから出勤する人と、朝にジョギングなんてしてしまったら疲れて会社に行けなくなってしまう人、その違いは筋肉の量です。実は疲れにくい体質だから活動的に運動できるのではなく、運動しているから疲れにくい体質になっているのです。
基礎代謝の高さは筋肉の量に比例します。基礎代謝が下がると体の中に老廃物が溜まりやすくなったり、血行が悪くなったりと疲れの原因となります。年をとると若いころより疲れやすくなるというのは、基礎代謝の低下が原因の一つですので、基礎代謝が「疲れ」に深く関係していることがわかりますね。
偏った食生活
バランスの良い食生活は健康な体を維持する大前提ですが、なかでもビタミン不足は疲れやすい体質を招きますので注意が必要です。特にビタミンCには疲労回復効果や、ストレスに対抗してくれる効果がありますし、ビタミンBには代謝を助ける働きがあります。
忙しいからと食事を抜いたり、面倒だからとお菓子で済ませてしまうなどの食生活を送っていると、体に必要なビタミンが不足し疲れやすい体質になってしまいますので気を付けましょう。
疲れやすい体質の改善法
では、疲れやすい体質を改善するためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか。
朝日を浴びる
朝に日の光を浴びるだけで体質改善に効果があるなんて魅力的ですよね。朝日を浴びると「セロトニン」という物質が脳内に分泌してストレスの改善につながります。夜に眠りを促す「メラトニン」という物質を分泌する効果があることから、うつ病や不眠症の治療にも用いられることがあるのです。また、この「セロトニン」ですが別名、ハッピーホルモンなんて呼ばれ方もしています。
朝にしっかり光を浴びることにより、体のリズムを整えることが出来るのですね。
適度な運動
疲れにくい体にするためには基礎代謝を上げることが大切であり、基礎代謝を上げるためには、日頃からの継続的な運動が最も効果的です。運動をしない→基礎代謝が下がる→疲れやすくなる→すぐに疲れるので更に運動したくなくなるの悪循環を断ち切らなければなりません。
疲れにくい体を作るためには朝日を浴びながらのジョギングやウォーキングがお勧めなのですが、日頃運動を全くしていない人にはハードルが高く感じるかもしれません。その場合には、外出先でエレベーターやエスカレーターを使用するのを止める、通勤で一駅歩くなど、日常生活の中で今まで楽してきた部分から改善してみるのも良いでしょう。少しずつでも筋肉がついてくれば、基礎代謝も上がり疲れにくくなっていきますからね。
バランスの取れた食生活
疲れやすい体質改善のためには特にビタミンに注目しましょう。
疲れた時は甘いものが欲しくなる方も多いと思いますが、これは体がエネルギー源を求めて糖質を欲するからです。しかし、体内で糖質をエネルギー源に変えるにはビタミンB1が必要ですので、ビタミン不足の状態で甘いものばかり食べても、疲れは取れないのです。
また、珈琲などに含まれるカフェインにも疲労回復効果が期待できますが、その効果は一時的にしか効きません。体質改善のためには疲労回復効果のあるビタミンCや先述のビタミンBなどを積極的に摂る必要があります。
ビタミンは熱に弱い性質のものもあるため、効率よくとるには朝に数種類の野菜や果物を入れたスムージーを飲むのがお勧めです。
湯船につかる
お風呂の際にシャワーだけで済ますのではなく、湯船につかることは疲労回復に効果があります。ゆっくりと湯船につかることにより、体温が上がり代謝を上げることが出来ますし、血流が改善し全身のこりをほぐすこともできます。
また、湯船につかると副交感神経が優位となり活動を抑えるよう働きかけてくれるので、快適な睡眠へと誘ってくれるのです。
ポイントはぬるめのお風呂に10分以上つかることです。熱いお風呂は交感神経を優位にしてしまいますので気を付けてくださいね。
疲れやすいのは病気が原因の場合も
ときには、疲れやすい裏に重大な病気が隠れている場合もあります。甲状腺の病気や糖尿病、あまり耳にしたことがないかもしれませんが慢性疲労症候群という病気もあるのです。
体の疲れが酷い場合や、周りの人から異常を指摘されたら病院で診てもらって下さいね。特に慢性疲労性症候群が疑われる場合には一般の内科ではわかりにくいので、専門の外来を受診するようにしましょう。