幼児教育がブームとなっている中、小さいうちから色々なことを学ばせたいと考える家庭が増えてきています。そうはいっても専門的な知識がない以上、どこかの教室に子供を通わせたり、また家庭でも可能な通信教育などを利用する方法もあります。
小さな頃から専門の教育を子供に受けさせることには、どういったメリットがあるのでしょうか。また幼児教室に通わせるのと、通信教育とでは、どちらの方がより効果があるのでしょうか。詳しくご紹介します。
幼児教育全体の効果は?
幼児教育とは、赤ちゃんの時期を過ぎた1歳ぐらいから、小学校に入学する前の6歳までの間に行う教育のことをいいます。幼児教育といっても様々なものがあり、習い事やスポーツチームへの加入といったことも幼児教育にふくまれます。また小学校入学に向けて、英語を学んだり、読み書きや計算ができるように知育教育を行うこともあります。
ただし学力を高める教育は、成長するに従って幼児教育を受けていない子供との差はそれほどなくなるという研究結果も出ており、必ずしも幼児教育をしなければ子供の学習能力に差が出るとはいえないのが現状となっています。
それでも子供が興味を持ったり、また自分からやりたいということをやらせてみることは、子供の成長につながります。特に言語などは幼児期の方が身につきやすく、また色々なことを吸収する時期でもあることから子供の自主性を伸ばすことにもつながるなど、多くのメリットもあるといえます。
通信教材と幼児教室の違い
自宅で学ぶことができる通信教材と、自宅以外の場所で行われる教室に参加する幼児教室には、共通点もありますがいくつか違いもあります。
通信教材と幼児教室の共通点
それぞれの年齢にあった教育が受けられる
どちらの場合も子供に合わせたカリキュラムが用意されているので、成長に合わせた教育をすることが可能となっています。
親子で取り組むことができる
どちらも親子で参加、また学習することができるので、親子の関係が強まり信頼関係を築くことにつながります。
将来への土台作りになる
幼児教育で得たものは、これからの成長の土台となるものです。字が書けた、英語がしゃべれるようになったという見た目がピックアップされがちですが、「できた」という達成感が自信となることで、成長の過程で失敗してもそこでくじけない心を育てることになります。
ただし幼児教室の場合は、専門家がいますので疑問点やついて行けない時の方向修正がすぐにできますが、通信教材の場合は直接教えるのは親であるため、疑問点があった場合、レスポンスに時間がかかり、子供の興味が薄れてしまう可能性もあります。
さらに幼児教室の場合は集団で学ぶため、子供の社交性を育て、挨拶などの基本的なマナーを学ぶ場にもなります。もちろん家庭でも家での勉強だけでなく、近所の人とのふれあいなどでそういったマナーを身につけていくことは可能なので、その点は差がないといえます。
幼児教育の効果が高いのはどっち?
幼児教育で、教室に行かせるべきか、また通信教材を使って自宅で学ぶ方がいいのか、悩んでしまいますよね。経済的な意味で、選択肢がない場合や近くに教室がない場合もありますし、子供自身の問題もあります。
結論から言えば、その子供に合った方法であればどちらであっても効果はあるといえます。人見知りが激しい場合は、集団で学ぶ幼児教室は楽しめない可能性がありますし、逆に集団の中で楽しめるようになる可能性もあります。どちらの方法でも子供にとっては色々な可能性を身につけるチャンスとなりますので、できれば体験教室などを利用し、子供が興味を持った方で学ばせてあげることが一番といえます。
また学ばせることの内容によっても、教室で学ばせるか通信教材を使うかは分かれるところです。英語や音楽は発音の仕方やリズムなど、親では教えられない部分もありますし、教える側の技量などによっては、変なクセがついたりする可能性もあります。教室がある場合は実際に通っている家庭で、どんな教育がされているのかを聞いてみるのもいいでしょう。
早すぎる教育には弊害もある?
幼児教育については、有益であるという声があると同時に、過熱した親に振り回されることで弊害もあるとされています。
ストレスがたまる
子供は吸収力があるため、学ばせれば一通りこなしてしまうため、親があれもこれもとさせてしまうと、逆に自分の好きなことができないというストレスがたまってしまうこともあります。
他の子供と比べられてしまう
楽しんではじめたはずが、他の子供と比べられてプレッシャーになってしまうことがあります。
受け身になってしまう
与えられるばかりでいると、自分の基準ではなく、親の基準で判断するようになり、自分で選んだり判断するという力が失われてしまいます。そのため自分から行動するということがなくなってしまいます。
もちろん幼児教育を受けさせることで、子供が何に興味を持っているか、またどんなことが好きなのか、その可能性を見極めていくことができますし、子供の自主性や社会性を身につけることにもなりますので、無駄なことではありません。
ただし子供のため、といって無理に押しつけたり、子供が気が進まないことをさせることは逆効果になりますので、子供と寄り添いながら子供のやりたいことを選ばせてあげることが大切です。