お尻歩きダイエットとは、骨盤周りの筋肉を使いながら行うため、ヒップアップはもちろん、ウエストも引き締まってしまうという、とても効果的な運動です。
床に座り、お尻で歩くのですが、イメージよりもとってもハードです。しかし、お尻周りへの効果以外にもさまざまな効果が期待でき、お金がかからず手軽に取り組めるところも魅力的ですね。
お尻に脂肪がつく原因を探り、お尻を引き締めるためのエクササイズ「お尻歩きダイエット」を今回はご紹介します。
まずはお尻のタイプをチェック!
自分のお尻の形を改めてチェックをしたことがある方は少ないかもしれません。鏡に映しにくい自分のお尻の形は、意識して確認しようと思わない限り、なかなか分からないものです。
しかしこれからエクササイズをするにあたり、自分のお尻のタイプを知っておくことは大切です。だめなお尻のタイプは主に以下の4つに分かれます。目を背けずにしっかりと鏡とにらめっこしてみてくださいね。
たれ尻
股関節の前側や、ひざ下ばかりを使って歩く傾向のある方は骨盤が後傾しやすくお尻の筋肉が低下しがち。そうすると、お尻全体の筋肉が垂れ下がってしまいます。そのため肉がだぶつき二段尻となってしまいます。
扁平尻
日本人に多くみられるタイプです。立体感がなくのっぺりして見えます。これはお尻を両側から後ろに締める力が弱くなっているため。この状態が続くことで骨盤が後ろに傾き、お尻が横に広がりやすくなってしまうのです。
出っ尻
立った時に後ろにお尻が出ているタイプです。腹筋が弱く、骨盤が前に前傾しているために起こります。運動不足や加齢などにより腹筋で骨盤を支えることができなくなり、良い姿勢を保とうとするとお尻が突き出てしまうのです。
四角尻
いわゆるピーマン尻ともいわれる、ウエスト、お尻、太ももの境がはっきりしない状態のお尻のことをいいます。余計なお肉のせいでメリハリが無くなった状態です。
お尻のサイズをチェック
お尻の形がわかったら、次にサイズも確認しておきましょう。エクササイズをする前のサイズを確認しておくことで、エクササイズの効果がどれくらいあったのかが数値ではっきりわかります。モチベーションも上がりますよ。以下のサイズを測定し、定期的にサイズチェックをしてみましょう。
- ウエスト
- ヒップトップ(お尻の一番高いところの周囲)
- 太もも
- 大転子(足の付け根の骨が横に出ているところ)からヒップトップまでの高さ
お尻が大きくなる原因
お尻は程よく大きくても女性らしい魅力があるので極端に小さなお尻になる必要はありませんが、問題はお尻のサイズではないですよね。
お尻がブヨブヨとした脂肪で大きくなってしまうのは、見た目も魅力半減してしまいます。お尻は大きくても、引き締まっていて弾力がある女性はセクシーで魅力的です。
でも、どうしてお尻のお肉ってつきやすいのでしょうか。そこには女性にありがちな色々な要素が関係しています。
骨盤の歪み
骨盤というのは身体の中でももっとも大きな骨です。上半身と下半身をつなぐための重要な部分にある大きな骨。この骨盤は歩き方や座り方など日常の姿勢が影響して歪みやすいのです。
特に女性の場合はハイヒールを履いて筋肉に不自然な負担をかけて歩いたり、座って行う作業が長くなるなど、骨盤が歪みやすくなります。
妊娠や出産を終えた後にも骨盤が開きやすいので、この時にきちんと矯正しておかないとずっと歪みが生じたままになってしまいます。骨盤が歪むと、骨盤の中の血流が悪くなり、お腹やお尻の脂肪が蓄積されやすくなります。
これがお尻を大きくしてしまう原因に繋がっていくことがあるのです。こんなことに心当たりはありませんか?
- いつも同じように足を組んで座る
- 立つときにはどちらかにだけ体重をかける
- 重いカバンをいつも同じ腕(肩)で持っている
- 猫背になっている
当てはまることは多ければ、骨盤が歪みやすいので要注意です。なお骨盤のゆがみには以下の3つのタイプがあります。
・前傾ゆがみタイプ
まっすぐに立った時にお尻が突き出ているタイプです。
・後傾ゆがみタイプ
扁平尻、たれ尻、二段尻になりやすく、お尻のボリュームがなく横に広がりやすくなっています。立っているときに顎が出て猫背の姿勢になっている方はこのタイプの可能性が高いです。
・左右ゆがみタイプ
前傾タイプ、後傾タイプとあわさっている可能性もあります。左右の足の長さやお尻の高さが違うように感じた場合、このタイプの可能性が高いです。正しい歩き方や座り方を心がけることや骨盤矯正ベルト、骨盤クッションなど、骨盤の歪みを矯正する便利なグッズを使うなど、骨盤を整える方法は色々あるので、試してみましょう。
セルライトが蓄積する
セルライトはお尻や太ももにつきやすくなります。セルライトは脂肪のかたまりですが、単なる脂肪だけのかたまりではありません。厄介なことに、セルライトは皮下脂肪と老廃物が混ざって固まったものなので、一度セルライトとして付き始めるとカンタンには解消することができません。
セルライトがつきやすい人は冷え性でむくみやすい体質の方が多いです。老廃物というのは排出されない水分です。それが脂肪と結合することで、ゴリゴリとしたコブのようなものになるので、お尻が大きくなるのを防ぐために、脂肪を燃焼させるとセルライトも予防できます。
筋肉が減少する
お尻に脂肪がつく原因はやはり筋肉とも無関係ではありません。運動不足でダイエットをしても脂肪は落ちても筋肉も少なくなります。そんな状態では脂肪がつきやすくなって当然です。
筋肉はカロリーを燃やすために必要なエンジンです。脂肪は消費されなかったカロリーが吸収されて蓄積されるものです。筋肉を鍛えないとお尻にお肉がついてもなかなか燃焼させることができないのです。
お尻の筋肉は早歩きをしたり、階段を上ったりするだけでも使っています。日常生活の中でお尻の筋肉を意識して動くようにするだけでも筋肉の衰えを防ぐ効果があります。特別に運動をするのが面倒に思うのなら、なお更ですが、生活の中で筋肉をしっかり使うような動作を心がけてみましょう。
毎日のちょっとした積み重ねが筋力アップにつながります。以下に例を挙げてみましたので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
- エスカレーターやエレベーターを使わずに、なるべく階段を使うようにする
- 立っているときにつま先立ちをしてみる
- 立ち上がる動作を片足で行う
- 靴下は立ったまま片足立ちではく
- 食事では、たんぱく質を意識してとるようにつとめる
など、ちょっとした工夫で筋力アップができますよ。自分だけの方法を考えて取り入れてみてくださいね。
お尻歩き運動のやり方
さて、それではいよいよ、お尻を引き締めて素敵なバックスタイルの美人になるために効果的なお尻歩きエクササイズをご紹介します。まず、お尻歩きにはこのような効果があります。
- 骨盤を動かして元の正しい位置に戻され、ぽっこりお腹がへこむ
- お尻の筋肉をしっかり使うのでヒップアップ効果
- 筋肉が鍛えられ、お尻の脂肪が燃焼しやすい
- 腰がひねられることで、おなかや背中のお肉もすっきり
- インナーマッスルが鍛えられて基礎代謝がアップ!ダイエットにも効果的
- 骨盤の位置を整えることで、生理痛や生理不順など、女性特有のお悩みを解消できる
- 血行を促進して冷え性を解消
基本的なお尻歩きのやり方
それでは、基本となるお尻歩きのやり方についてです。慣れるまではかなりきつく感じます。無理のない程度にして徐々に回数を増やしましょう。お尻を大きく動かすことで身体もポカポカとしてきますよ。最初は5分間継続を目指し、慣れてきたらもう少し長い時間できるように、徐々に時間を延ばしていきましょう。
- 床に、両足を伸ばした状態で座り、足の指先が上を向くように、足首を90度にします。
- 右足と右手、左足と左手を同時に前に出し、お尻で歩きます。
- 前に10歩進み、後ろに10歩戻ります。
慣れてきたら難易度アップ
基本のやり方をマスターしたら、少し難易度をアップしてみましょう。より効果を得ることができますよ。
・背筋力がアップするお尻歩き運動
肩の高さまで両腕をあげ、それぞれ逆側の二の腕をつかみます。そのまま腕をキープし、お尻歩きをしてみましょう。お尻とともに背中の肉もすっきり落とすことができますよ。
・両足を浮かせ、しっかりと負荷をかけるようにする
お尻歩きをする際、両足を床から離してみてください。さらに負荷がしっかりかかり、筋力アップ効果がさらに高まります。
お尻歩きの注意点
お尻歩き運動を安全に、より効果的に行うためにいくつかの注意点があります。「早速やってみよう!」と思っている方は、これからご紹介する注意点を確認しておきましょう。
・やわらかいものの上がおすすめ
お尻歩きは、固い床の上で行うとお尻の骨が床にあたり痛くなってしまうことも。ヨガマットなどの上で行うと快適にできますよ。
・足を閉じて行う
お尻歩きをより効果的に行うために、足はしっかりと閉じて行うよう意識しましょう。
・正しい姿勢で行う
お尻歩きを行う際、骨盤をしっかりとたてることが大切です。腰や背中が曲がっていては骨盤がまっすぐになりません。正しい姿勢をキープするよう意識しましょう。
・無理せず行う
効果を得たいからと、ついつい無理して長い時間行う方もいるかもしれません。しかし無理は禁物。無理をすると体を痛める可能性がありますし、何より継続が難しくなります。無理なく楽しく取り組むのが継続のコツです。
・うまくできないときはストレッチをしてから
お尻歩きがうまくいかないという時は、腰や股関節をストレッチでほぐしてから行ってみてください。筋肉がほぐされるとうまく歩きやすくなります。
その他の下半身ダイエット
お尻歩きダイエットは、ヒップアップにも下半身痩せにも効果的な方法だということをご紹介しました。お尻歩き以外にもお金をかけることなくすぐにできて、下半身ダイエットに効果的な方法があるので、取り入れてみましょう。
スクワット
スクワットは良く知られているエクササイズの1つです。正しく行うと、ヒップアップや下半身全体のダイエットに効果的です。具体的には次のような効果が見られます。
- 筋肉量が増えることで基礎代謝がアップし、痩せやすい身体になる。
- インナーマッスルが鍛えられるので、便秘解消になる。
- 骨盤周りの血流が良くなり、冷え性改善になる。
基本のスクワットのやり方
スクワットには、いろいろなアレンジした形がありますが、まずは基本ができるようになりましょう。
- 肩幅よりも少し広めに足を開いて、背筋を伸ばして立ちます。つま先はまっすぐ前に向けてください。
- 腕は肩の高さまで上げて、まっすぐ前に伸ばします。
- 太ももと床が平行になるように、ゆっくりと腰を下ろしていきます。
- 太ももと床が平行が平行な状態を3秒間キープします。この時、ひざがつま先より前に出ないようにします。
- 3秒経ったら、ゆっくりとひざを伸ばして元の姿勢に戻ります。
- 10回を1セットで3セットほど行いましょう。
初めは全身鏡で自分の体勢がどのようになっているか見ながら行うと分かりやすいのでおすすめです。
足パカエクササイズ
足パカエクササイズは、寝た状態で足をパカパカと開いて行うエクササイズです。テレビを見ながらでも思い立った時にできる簡単エクササイズで、SNSでも話題になっているのです。
簡単にできるのに、下半身ダイエットになるのは嬉しい限りですよね。次のような効果が見られます。
- 太ももの内側の筋肉である内転筋に負荷がかかり、バランスの良い美脚が目指せる。
- 腹筋を使うので、お腹周りも引き締まる。
- 身体のバランスを維持しようとするので、体幹が鍛えられる。
- 背骨と股関節をつなぐ、大腰筋に働くので姿勢が良くなり、代謝も上がりやすくなる。
基本の足パカエクササイズのやり方
「ヨコパカ」と言われる、基本的な足パカエクササイズから始めてみて下さい。
- あお向けになって、ひざを立てて準備をします。手は頭の後ろに置きます。やりにくい場合は、腕を真横にのばして置いても良いです。手の平は床につけておきましょう。
- 両足を閉じたまま、足と床が垂直になるように上げます。この時、足の内側は軽くタッチするような感じです。できるだけ、つま先からまっすぐにピンと伸ばしておきます。
- 両足をできるだけ大きくパカっとゆっくりと開きます。開閉を1セットとして、20~30セット行いましょう。
太ももの内側が少し痛いと感じるくらいまで開くのがちょうど良いです。足の開閉のスピードはまずは1秒ずつ行ってみましょう。できるだけゆっくり行うと、筋肉へ負荷が高まります。
1秒に慣れてきたら、時間を5秒くらいまで伸ばして引き締め度をアップさせましょう。布団やベッドの上でもできないことはないですが、下が柔らかいと不安定になってしまうのであまりおすすめはできません。
ヨガマットのような適度な硬さのマットの上だと、腰への負担も軽く効率良くエクササイズが行えます。
タテパカのやり方
基本のヨコパカの次には、足を縦方向に開く「タテパカ」も行ってみて下さい。
- 足を伸ばして、仰向けになります。
- 右のかかとは床につけたまま、左足を床に垂直になるように上げます。
- ゆっくりと左足を床に下ろします。
- 次は足を反対にして、同じように足の上げ下ろしを行います。
- 足の上げ下ろしを1セットにして15~20セット行います。
反動をつけずに、ゆっくり行うようにしましょう。
おわりに
お尻歩きダイエットでは普段あまり使わない筋肉を使うため、無理は禁物です!自分なりのペースでもOKです。このお尻歩きは、筋トレの一種でもあるので、短期間で劇的に変わる人もいますが、やはり毎日コツコツやるのが大切です。
続けないとお尻の筋肉はすぐに衰えてしまうので、継続することを目標としてみましょう。1か月でも続けると、目に見えて効果を感じられますので、隙間時間をみつけて、ぜひ取り組んでみてください。憧れの美尻を手に入れてみましょう♪