体を温める食材と冷やす食材を理解して、上手に食事に取り入れよう!

私たちが普段何気なく口にしている食べ物には、体を温める食材と冷やす食材があることをご存知ですか。食べ物というのは実に理にかなっていて、温かい地域で採れる食材は体を冷やし、寒い地域で採れる食材は体を温める食材が多いのです。

この食材の特性を理解して日常生活に上手に取り入れることが出来れば、体質改善もできそうですね。今日は、体を温める食材、冷やす食材の上手な取り入れ方についてご紹介します。

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食材の「陰」と「陽」について

食べ物から体を健康にするという考え方を取り入れているものに「薬膳」がありますね。薬膳料理は、体の調子に合わせて必要な食材を体に取り入れることにより健康な体づくりを目指す考え方です。この薬膳においても食材の「陰」と「陽」の考え方は基本となっています。

パターンが逆転する場合もあるのですが、「陰」と「陽」を考えるとき、温かい地域や温かい季節に採れる食材を「陰」寒い地域や寒い季節に採れる食材を「陽」と考えると分かりやすいでしょう。「陰」の食材には体を冷やす効果、「陽」の食材には体を温める効果があります。

体を温める食材と冷やす食材を理解して、上手に食事に取り入れよう!

体を温める食材と取り入れ方

体を温める食材は、寒い地域や寒い季節に採れる「陽」の食材ですので、カボチャ、人参、ゴボウ、トウガラシ、ショウガなどがあります。

小さい頃、冬至の日にカボチャと小豆を一緒に煮た「冬至カボチャ」を食べた記憶はありませんか。冬至カボチャの材料となるカボチャも小豆も「陽」の食材ですので、寒い冬至の日に体を温める食材を食べ風邪予防をするという昔からの知恵なのですね。

では、日常で体を温める食材を簡単に取り入れる方法をご紹介しますね。

生姜や香辛料を取り入れる

体を温める食材の代表選手といえば生姜ですよね。チューブタイプのおろし生姜をお味噌汁やスープに少量入れるだけで毎日簡単に体を温めることが出来ますよ。

根菜類を積極的に

ニンジンやゴボウなど地中で育つ野菜も「陽」の食材です。根菜をたっぷり入れたスープや煮物は体を温める効果抜群です。ただし、大根は地中に育つ野菜でも「陰」の食材に分類されますので気を付けましょう。

お茶は発酵されたものを

緑茶やコーヒーは「陰」の食材ですので体を冷やしてしまいます。体を温めたい場合には発酵したお茶がお勧めです。発酵したお茶と言われるとピンとこないかもしれませんが、紅茶が当てはまります。紅茶に生姜を入れて生姜紅茶で頂けば、体の中から温めることが出来ますよ。

白い食材を避ける

白砂糖、白いパンなどは体を冷やす「陰」の食材です。日頃から冷え対策をしたい方は砂糖を黒砂糖に変えたり、食パンを全粒粉パンに変えてみるのもお勧めです。

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体を冷やす食材と取り入れ方

体を冷やす食材は、温かい地域や温かい季節に採れる「陰」の食材ですので、トマトやキュウリ、ゴーヤ、バナナ、赤道直下で栽培されるコーヒーなどがあります。

夏場にお祭りや出店などでキュウリの浅漬けに串を刺した「冷やしキュウリ」が売られていたりしますが、キュウリには体を冷やす効果がありますので、これも暑い夏に食べるには理にかなった食べ物なのです。

冷やしキュウリの他にも体を冷やす食材の取り入れ方をご紹介しますね。

夏野菜に塩をかけて

暑い夏に採れる野菜、トマトやキュウリ、枝豆、トウモロコシなどは体を冷やす「陰」の食材です。トマトやキュウリなどは生のまま塩をふりかけて食べれば、体の熱を逃してくれることに加え、汗で失った塩分補給もでき熱中症対策にもなりますよ。

夏場はビール

暑い日にビヤガーデンでキンキンに冷えたビールを一杯、なんて最高ですよね。暑い季節にビールが飲みたくなるのは、ビールが冷たいからだけでなく、ビールが体を冷やしてくれる「陰」の食材のため、体が無意識に欲しているのかもしれません。

フルーツでクールダウン

フルーツには体を冷やす効果があるものも沢山あります。スイカ、マンゴー、キウイ、メロンなどでビタミンを摂りつつ、体の熱を逃し、夏バテ防止を目指したいですね。

体を温める食材と冷やす食材を理解して、上手に食事に取り入れよう!

まとめ

体を温めるには、熱々の食べ物を、体を冷やすには冷たく冷やした食べ物をと単純に考えがちですが、体の中から温めたり、体の中から熱を逃すには、口にする物の温度に注目するのではなく、「陰」や「陽」の考え方に注目することが大切です。

また、トマトやナス、大根など体を冷やす「陰」の食材でも、煮たり、炒めたりと火を通すことによって体を冷やす効果を弱めることが出来ます。好きな野菜だけど陰の食材だからと諦めることなく、調理方法に気を付けることで性質を変えることが出来るのです。

日頃、お料理をしている人であれば気づいたかもしれませんが、夏には夏に採れる旬の野菜や果物を食べると体の熱を逃すことが出来ますし、冬には冬に採れる旬の野菜や果物を食べると体を温めることが出来ます。旬の野菜や果物は、ビタミンなどの栄養素も豊富ですし、何より価格もお手頃です。旬の物を旬に頂く、という素直な行動が、実は健やかな体を育むポイントなのかもしれません。