突然イボができることがあります。イボは全身にできますが、顔にできると美容の妨げになってしまいます。目立つばかりか外気に触れているので、顔にできるイボは特に気になりますね。イボのある箇所をかきむしったり、あまり触ると悪化する恐れがあります。適切に対処してイボを小さくしたいものです。
今回は野菜を使って顔のイボを取り除く方法を紹介します。
顔のイボの種類と原因
顔のイボにはいくつか種類があり、それぞれで原因が異なります。イボは正式には「疣贅(ゆうぜい)」といい、原因や症状で分類されています。
尋常性疣贅
ウイルスが原因で顔にできるイボです。怪我をした傷口などから「ヒトパピローマウイルス」が侵入し、膨らんでイボになります。良性のイボで、顔の他に腕・足・指にもできることがあります。
青年性扁平疣贅
青年性扁平疣贅は、20歳前後の女性によくできる顔のイボです。その名の通り若い人にしかできず、中年以降でできることは少ないイボです。
擦り傷などの傷口からウイルスが侵入すること発生します。色は肌の色に近く、他のイボよりも扁平なのが特徴です。大きさは米粒よりやや小さめ、イボの割には範囲が広いです。1-2週かんで自然に治ることもありますが、放置すると増殖する恐れがあります。
人によってはかゆみを伴い、ニキビと誤解しやすいです。
老人性疣贅
老人性疣贅は高齢者によくできるイボです。「脂漏性角化症」、「年寄りイボ」とも呼ばれます。皮膚の老化が原因のイボで、ほとんどは良性です。老人でなくとも、紫外線の浴び過ぎや生活習慣の乱れなど、身近な習慣が原因で発生します。
初めは1-2mm程度ですが、徐々に大きくなります。茶色や黒など色が濃いため目立つイボです。老人性疣贅の形は不定で、丸や扁平な形もあれば、いびつな形になることもあります。
顔のイボには「ナス」が効く!
意外なことに、顔のイボ取りに野菜が使えます。使うのは「ナスのヘタ」。ナスの成分は東洋医学の世界では、漢方として使用されてきた素材なんです。
イボに効くのは植物性アルカロイド
イボ取りに使える理由は、ナスには「植物性アルカロイド」が含まれているからです。植物性アルカロイドは塩基性の物質で、何らかの酸と反応することで塩として存在します。クエン酸・酢酸・シュウ酸などの酸塩として植物に含まれています。ナス・ユリ・ヒガンバナ・キンポウゲなどに豊富に含まれています。ナスが最も手軽に使用できることから、漢方や民間療法に使用されるようになりました。
この植物製アルカロイドは、強力な生物活性の力があります。皮膚に塗ると皮膚の免疫組織を刺激して、自然治癒力を高めます。イボは免疫機能が弱った部分にウイルスや刺激が加わってできるものですから、自己の治癒力を高めることは皮膚の状態を正常化するために必要なプロセスです。
植物性アルカロイドは腫瘍の治療や抗がん剤にも用いられる成分です。実際に医療分野で使われる植物性アルカロイドはアルカロイドを含む植物から抽出し、薬用に開発されてものですが、ナスの汁でもイボに一定の作用があります。
ナスを使って顔のイボを除去する流れ
イボ取りに使うのはナスの「ヘタ」で十分です。ヘタだけ取っておいて、美味しい身の部分は食べましょう。みずみずしく汁が含まれて状態のヘタを使います。
1.ナスのヘタを切り分ける
ヘタの部分をイボの大きさに合わせて切ります。イボの大きさぴったりにする必要はなく、乗せやすさや使いやすさを重視して大きさを決めます。
2.ナスのヘタを絞る
切ったヘタ以外の、残りのヘタを絞って汁を出します。
3.ナスの汁を塗りヘタを乗せる
ナスの絞り汁をイボに塗り、上から切ったナスのヘタを乗せます。ガーゼや医療用テープなどでヘタを固定して、切り口が乾燥しないように覆います。
4.半日から1日放置する
ナスの絞り汁とヘタを取り付けた状態で半日から1日放置し、一度取り外したら、絞り汁とヘタを新しいものに取り替えます。
5.数週間続ける
ナスの絞り汁を塗るのとヘタを固定する作業を毎日繰り返し、イボが小さくなるまで続けます。早い人は2週間程度でイボが取れます。イボが進行している場合や、ナスの汁が乾燥すると効果が出るのに時間がかかります。
できたばかりのイボや軽いイボなら、すりおろしたナスを患部に塗り込むのも良いです。
イボの予防
イボは生活習慣が原因でも発生します。特に老人性疣贅は長年の習慣が原因になることが多く、老人でなくてもできる場合があります。イボを予防するには生活習慣を整えましょう。
・紫外線対策
紫外線の浴び過ぎは肌の老化に直結します。一年中ケアしましょう。
・喫煙や睡眠不足
生活の乱れは肌の乱れにつながります。生活リズムが崩れている人はそこから整えましょう。
・丁寧なスキンケア
肌の乾燥状態が続くと、外気の刺激に敏感になりやすいです。しっかりと保湿しましょう。