皆さんはアロマオイルと聞くと、何を思い浮かべますか。ラベンダーやローズなど華やかな香りを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。確かに、ラベンダーやローズなどのアロマオイルは、癒し効果やリラックス効果をもたらすアロマオイルとして有名です。
しかし、ラベンダーやローズほど知名度はなくても実力派のアロマオイルもあるのですよ。その一つが今日ご紹介する「ユーカリオイル」です。実力派のアロマオイル「ユーカリオイル」にはどのような特徴や効果があるのでしょうか。今日は「ユーカリオイル」についてご紹介します。
「ユーカリオイル」の特徴
ユーカリといえばコアラが大好きな葉っぱと覚えている肩が多いのではないでしょうか?
「ユーカリオイル」の特徴はシャープですきっとした香りです。リラックス効果をもたらすラベンダーやカモミールなどのオイルは華やかで優しい香りが特徴ですので、対照的ともいえます。しかし、不快な香りではなく、頭をリフレッシュさせてくれるような、爽やかさが魅力の香りといえます。ユーカリオイルには抗菌作用など様々な効能があるため古くから親しまれています。
主な種類のユーカリオイルと効能
「ユーカリオイル」と一言でいっても様々な種類がありますのでご紹介しますね。注意しなければいけない点や正しく使用するためにもそれぞれのメリットデメリットをきちんと知っておきましょう。
1.ユーカリ・グロブルス種
グロブルス種はユーカリオイルの中で最もメジャーなオイルです。香りも強めですが、効果も強めなため、お子さまや高齢者の使用には向きません。また持病がある方や妊婦さんの使用も避けた方が良いでしょう。
しかし、抗菌作用や風邪予防、呼吸器系の症状緩和に効果があるため、実力派のアロマオイルとされるのです。身体的効果だけでなく、グロブルス種のユーカリオイルには集中力を高めたり、記憶力を高めてくれる効果もありますので、試験勉強の際に使うのもお勧めですよ。
また集中力を高めるだけでなく心を落ち着かせる効果もあります。先ほど挙げたように抗菌作用に加えて消臭作用もあるため、梅雨時など部屋にこもりがちな嫌な匂いも消してくれるので、ユーカリオイルが活躍する場面はたくさんあります。
2.ユーカリ・ラジアータ種
ユーカリオイルの種類の中で最も刺激の少ないタイプです。香りはグロブルス種に似ていますが、グロブルス種よりマイルドな香りです。
効能はユーカリ・グロブルス種とほぼ一緒と考えてもらって構いません。しかし、ラジアータ種はグロブルス種より低刺激ということで、肌が弱い方やグロブルス種は使えないお子さん、高齢者も使うことが出来るのが特徴といえます。
3.ユーカリ・シトリオドラ種
シトリオドラ種は葉っぱがレモンに似た香りを持つという特徴があるため、香りがユーカリオイル特有のウッディなものとレモンのような柑橘系をミックスしたような香りがします。その為レモンユーカリと呼ばれることもあります。
グロブルス種やラジアータ種は集中力を高める効果がありますが、シトリオドラ種は逆に心を鎮めるのに効果があります。また、虫が嫌う香りのため、虫よけとして使用することもお勧めです。
ユーカリオイルの種類によって効能や使い方も変わってきます。自分に合ったものを選びましょう。
ユーカリオイルの使い方
1.風邪予防
ユーカリオイルには抗菌作用がありますので、風邪の予防として活用することが出来ます。乾燥する冬のお部屋でアロマディフューザーにユーカリオイルを数滴使用したり、外出時のマスクの中にユーカリオイルを数滴染み込ませたテッシュを入れて使用するのもお勧めです。
2.風邪の症状緩和
ユーカリオイルは特に呼吸器系の症状に効果があります。喉の痛みや鼻詰まりなどを感じる風邪の引き始めには、ユーカリオイルの蒸気を上手に利用すると楽になりますよ。花粉症で鼻がムズムズして毎年しんどいと悩んでいる方は症状が緩和しますので、一度自分に合っている方法かお試し頂きたいです。
やり方は簡単です。マグカップや洗面器などにお湯を入れ、数滴ユーカリオイルを落とした蒸気を吸い込むだけです。3分程度、1日数回行うのが効果的です。入れすぎには注意し、マグカップであれば1〜2滴で十分です。ただし、喘息などの持病がある方や妊婦さんは避けましょう。
3.集中力を高めたい時
ユーカリオイルは集中力を高めたい時、記憶力をUPしたい時にも効果的なアロマオイルです。アロマポットやアロマランプなどを使用して部屋中に香りを広めるのはもちろんですが、試験勉強や受験勉強などで集中力を高めたい時に使用する場合には、机の上にアロマストーンを置いて、そこにユーカリオイルを数滴染み込ませて使用したり、アロマストーンがなければティッシュやコットンに染み込ませて使用することをお勧めします。アロマポットやアロマランプは火を使用するため、勉強疲れでついうとうとしてしまった時に火災の原因になりかねないからです。
反対に心を落ち着かせたいと感じた時も同じ方法で気持ちを切り替えることが出来ます。忙しくてついイライラしてしまったり、ストレスを感じて憂鬱がちな時にユーカリオイルが助けてくれます。寝ている時ならハンドタオルにしみこませて枕元に置いておくだけでも効果がありますよ。
勉強や仕事、運転中など気持ちを集中させたい時に試してみたい方法ですね。
4.消臭スプレーとして
ユーカリオイルには消臭効果もあります。霧吹きなどに水(水道水)30mlに対しユーカリオイル10滴程度を入れ、良く振って使用します。匂いが気になる部屋の空気中やトイレなどシュッシュッと吹きかけるだけで嫌な匂いを消すことができます。ただし、布製品によっては変色する場合もありますので注意が必要です。
5.虫よけ
ユーカリオイルは虫が嫌う匂いのため、虫よけスプレーとして使用することもできます。自分でアロマオイルから作ることもできますが、材料を揃えたり労力を考えると市販のアロマスプレーを購入した方が合理的かもしれません。
虫よけスプレーの作り方です。アーモンドオイルやホホバオイルなどキャリアオイルを5ml、精製水が45ml、ユーカリ精油が10滴ほどをよく混ぜれば出来上がりです。お出かけ前に体に吹きかけたり、家の網戸に吹きかけて使用します。キャリアオイルと精製水で薄まってはいますが、まだユーカリオイルの肌への刺激が弱くなったわけではありません。子供や肌が敏感な方は直接肌に触れない方法で虫よけスプレーを使用しましょう。
また、市販のものと違って長時間の効果はないため、香りが弱まったと思ったら再度吹きかけるようにして、スプレーを作ってから2週間以内には使い切るようにしましょう。
6.アロマバス
湯船にオイルを3〜5滴たらしてかき混ぜればアロマバスの出来上がりです。オイルの量は最初は少ない状態で試して肌に刺激がないか確認しましょう。肌への刺激を考えると多くても5滴までにして下さい。リラックスして体を休めたい時はお風呂の温度は38度くらいのぬるま湯、眠気を吹き飛ばしてスッキリさせたい時は42度くらいの熱い温度にすると効果も変わってきますので、用途によって変えてみましょう。
アロマオイルはいろんな使い方ができるので便利ですよね!
ユーカリオイルを使用する際の注意点
アロマオイルと聞くと天然のものなので人工的なものより優しいのだろうと考える人がいますが、それは大間違いです。アロマオイルは天然の植物成分が濃縮されたものですので、時として人工的なものより作用が強く出ることがあります。天然のものだから安心と勘違いして、乳幼児のいるご家庭で使用することがないようにしてください。
ユーカリのスッキリとした匂いは好まれる方は多くいますが、この香りも皮膚への刺激も強いものが多いです。効き目を期待して過度に使用するとかえって逆効果になります。アロマオイルの効果を薬と同程度に期待する人もいますが、アロマオイルは薬ではありません。風邪の引き始めなどの対処療法として使用するのは構いませんが、症状が悪化した場合にはきちんと病院を受診しましょう。
スッキリした香りで様々な使い方がありますが、皮膚や粘膜への刺激は強いため、肌が敏感で弱い方は自分の体を様子見しながら使うようにしましょう。
妊婦や子供に使用する場合
刺激が強いため肌が敏感で弱い方はと注意をあげましたが、小さな子供や妊婦さんが利用する場合におすすめなのはユーカリ・ラジアータ種になります。それ以外では使用する際に刺激が強いからです。肌についてしまうとかぶれてしまうことがあるので、事前にしっかり確認してから使用しましょう。
妊婦さんも同じく妊娠してから体質が変化することが多いため、直接肌につけるような使用方法は避けたほうが無難です。体調を見極めて少量だけ使う、アロマディフューザーとして肌に触れない方法で使用するなど工夫する必要があります。薬が簡単に飲めない分、風邪をひいて鼻や喉がつらい時に症状をおさえるために使う分には助かりますよね。ただし、妊娠初期はつわりで体調が安定しない方が多いので、つわりが落ち着いた妊娠中期頃まで控えておきましょう。
敏感肌や妊婦さん、お子様の場合は、使い方に気をつけてください。