妊娠3週目に入ると早い方だと悪阻を感じる方も出てきます。体もどんどん変化していきますので、日常の過ごし方にも注意が必要です。この時期にあらわれる症状というのは生理前症状とよく似ていることもあり、妊娠と気づかない場合も。妊活中の方は特に妊娠しているかいないか不安になる方も多い時期でもあります。そこで今回は妊娠3週目の体の様子と日常生活での注意点についてご紹介しましょう。
妊娠3週目の体の様子は?(母体・胎児)
妊娠3週目は「妊娠超初期」と呼ばれる時期です。
受精卵が子宮にたどり着き、子宮内膜へと着床して妊娠が成立する時期になります。着床した受精卵はその後子宮内膜に潜り込んでいくのですが、受精卵が完全に子宮内膜に潜り込んだら着床完了です。
子宮内膜に潜り込んだ受精卵は絨毛とよばれる根をはって、その絨毛から「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」を分泌し、妊娠準備を開始します。
妊娠3週目の胎児はまだまだ赤ちゃんの形はしていません。
まだ赤ちゃんのもとになる「胚(はい)」と呼ばれる0.1mmほどの細胞でしかありませんから、超音波検査でも確認することはできません。
妊娠3週目に現れる症状
妊娠3週目では個人差はあるものの、悪阻の開始時期をむかえます。他にも以下のような症状があらわれます。
・悪阻
・胸が張る
・眠い
・下腹部痛
・頭痛
・吐き気
・肌荒れ
・基礎体温が高い
・腰痛
・おりものの変化
・味覚の変化
・下痢や便秘
・頻尿
・涙もろくなる
症状を感じるか感じないかには個人差があるので、まったく症状が出ずに妊娠に気づかない方もたくさんいます。
妊娠3週目にあらわれる症状で代表的なのが「着床痛」と「着床出血」です。
着床痛とは受精卵が着床するときに起こる痛みで、感じる強さや部位には個人差があります。着床痛は多くの女性が体験していますが、医学的な証明はなされていません。
着床出血とは、着床して受精卵が子宮内膜に潜り込む際に子宮壁を傷つけることによって起こります。出血量にも個人差があり、茶色っぽいおりものとして出る場合もあれば生理よりも少ない出血がある方までいますが、いずれにしても1~2日で止まることがほとんどです。
妊娠検査薬の反応は?
市販の妊娠検査薬は、絨毛から分泌される「hCG」に反応するようになっています。陽性反応が出るのは50mIU/mL以上からが一般的となっていますが、尿中のhCGがその値を示すのは着床後5日以上経ってからになるため、この時期に妊娠検査薬で判断しようとしても正しい判定結果は得られないのです。
ただ、生理予定日を1週間過ぎた辺りからなら判定が可能になるので、妊娠検査薬の使用はもう少し待ちましょう。
妊娠3週目の過ごし方の注意点
妊娠超初期である妊娠3週目は大切な時期であるものの、多くの方が妊娠に気づかない時期です。そのため、これまで通りの日常生活を送っていれば問題はありません。
普段から持病による薬を服用していたり、風邪薬などといった薬の影響も気になるところですが、妊娠3週目までであれば「無影響期」とよばれ、お母さんが飲んだ薬の影響は赤ちゃんには及ばないといわれています。
妊娠4週目になると、薬の影響が赤ちゃんに及ぶ可能性があるので妊娠を希望している場合は医師に相談しましょう。市販の薬を服用することは避けた方が無難でしょう。
妊娠したらコーヒーなどカフェインを控える方も多いですが、長期的に多量摂取すると流産や死産のリスクが高くなるため、ノンカフェインのものに切り替える方が良いでしょう。
お酒を飲んだりタバコを吸ったりする習慣がある方は注意が必要です。
これらは血管を収縮させる作用があるためです。子宮内が血行不良になってしまっては、流産や早産へのリスクが高まってしまいます。もちろん、自分がタバコを吸わない場合でも、受動喫煙でも変わりませんので、妊娠を希望している場合にはお酒の量を控えたり禁煙するなどしましょう。
流産や早産でない場合でも、タバコを吸っているお母さんから生まれた赤ちゃんは必要な栄養や酸素が不足している状態なので、知能の発達や成長に遅れが出る可能性も高くなります。
また、お酒は胎盤を通してお母さんのアルコール血中濃度と同じ濃度で赤ちゃんに送られることになるため、知能の発達や成長に遅れが出る「胎児性アルコール症候群」の赤ちゃんが生まれる可能性が高くなります。
最近では喫煙者を受け入れてくれない産科も増えています。
早めの産科探しを!
妊娠3週目では症状を感じる方もいれば感じない方もいて、妊娠に気づかないことも多いですが、妊娠に気づいた場合には早めの産科探しをおすすめします。
人気のある産科などでは早い数週でなければ予約ができない場合も増えているようです。
産科によって出産にかかる費用や分娩方法、食事、出産後の対応などもさまざまですから、ネットや実際にその産科で出産した方の話を参考にしながら産科を決めましょう。
基本的に個人病院の方が費用は高く、総合病院の方が費用が安い場合が多いですが、設備や食事、出産後の対応が充実しているのは個人病院です。
また帝王切開の場合は民間の医療保険から保険金が受け取れるケースが多いので、そのあたりも見直しておきましょう。