つま先の尖ったパンプスは美脚に見えるので人気が高いですね。おしゃれで履いたり仕事で履く方もいるでしょう。そんな女性の大きな悩みが外反母趾です。外反母趾は痛みがあったり見た目が悪いだけではなく、放置すると体に様々な悪影響を及ぼすことをご存知でしょうか。そこで今回は女性の2人に1人が悩んでいる外反母趾が体に与える悪影響やコストをかけずにできる治し方をお教えします。
外反母趾の種類は5つ
外反母趾にはいろいろな種類があります。
靭帯性外反母趾
もっともポピュラーなタイプです。
人の足は、縦のアーチと横のアーチで形成されています。土踏まずが支えている靭帯が緩むと足の裏に凹凸がなくなり、親指が小指側へ曲がっていきます。
仮骨性外反母趾
親指はそれほど曲がりませんが、その代わりに親指の付け根の骨が異常に出るタイプです。
浮き指の人がなりやすい傾向にあります。
混合性外反母趾
名前の通り靭帯性外反母趾と仮骨性外反母趾の2つが合わさっているタイプです。
年配の女性に多くみられます。
ハンマートゥ性外反母趾
生まれつき足の指が長い、足の指が縮こまっている、浮き指気味だったりと外反母趾になりやすい方に起こりますが、合わない靴が原因でも起こります。
病変性外反母趾
ケガや病気が原因で起こります。
病気でいえばリウマチなどの関節炎です。
外反母趾の原因と症状
外反母趾の原因といえばつま先の尖ったパンプスを思い浮かべる方が多いと思います。
親御さんに「そんなの先の細い靴を履くと外反母趾になるよ!」と叱られた女性も多いのでは?
外反母趾の原因は靴以外にもあります。
外反母趾の原因とは
歩き方が悪い
外反母趾の原因のひとつに歩き方があります。
ペタペタ歩き
ペタペタ歩きは若い女性に多く、足の指の付け根で地面に着地するような歩き方です。
ペタペタ歩きは、足の指の付け根を使って歩くので足の指の付け根に衝撃が伝わります。
衝撃から守るため、親指の付け根が出る「仮骨性外反母趾」を引き起こします。
浮き指
正しい歩き方といえば、「かかとから地面に着地して~」が基本ですね。
でもこの歩き方の基本が最近ではあまり良くないと認識が変わってきています。
というのも、かかとから地面に着地する歩き方は、かかとに全体重がかかるので、かかとの痛みや腰痛を引き起こすからです。
しかも、足の指が地面についていない浮き指状態に気づきにくいというデメリットもあります。
浮き指は「ハンマートゥ性外反母趾」を引き起こします。
靴が合っていない
つま先の尖ったパンプスをはじめ、自分の足に合わない靴は外反母趾の原因です。
特につま先の尖ったパンプスは親指が小指側に押されて曲がり、付け根の骨が出て「靭帯性外反母趾」を引き起こします。
これは親指の付け根が支点となって「てこの原理」が働くためです。
外反母趾の症状
外反母趾の主な症状といえば、親指の変形と痛み。
進行するとしびれや水がたまったりすることもあります。
初期のうちに対策を取れば良いのですが、初期症状は軽い痛み、疲れやすい、足の指の縮こまりといったものなので、放置する方も多く、治療に時間がかかるようになります。
外反母趾は放置すると歩行困難な状態にまで悪化するので、早めに治療を開始することが大切です。
外反母趾セルフチェック
「そんなに親指は曲がっていないけどもしかしたら外反母趾か気になる」と思っていませんか?
外反母趾はセルフチェックである程度診断できます。
もちろん正確な診断は病院でのX線検査が必要です。
チェック方法は、紙の上に足を乗せ定規線を2本引くだけです。
かかとと親指の付け根を結ぶ線を長めに引きます。
次に親指と親指の骨を結ぶ線を最初の線と交わるように引きます。
この角度を測って15度以上あれば外反母趾と判定されます。
参考動画
外反母趾による悪影響
外反母趾は足だけの症状ではありません。
全身に影響を及ぼす恐ろしいものです。
女性にとって痛みで好きな靴が選べないのも深刻な問題ですが、それ以上に大きな悪影響があるのです。
・O脚
・膝痛
・腰痛
・猫背
・肩こり
・側弯症
・片頭痛
・めまい
・自律神経失調症
といった日常生活に支障をきたす全身症状を引き起こします。
これらは足のバランスが崩れて全身が歪むのが原因です。
低コストで簡単にできる治し方
それでは具体的に外反母趾を治す方法をご紹介しましょう。
いずれもコストがほとんどかかりませんので安心してお試しください。
足の指を回す
椅子に座った状態で片方の足首をもう片方の太ももの上に乗せ、時計回り・反時計回りとぐるぐる回しましょう。
毎日1分ほど行ってください。
すねを揉む
マッサージクリームをつけてから気持ち良いと感じる強さですねをマッサージしましょう。
足首から膝に向かうようにし、1分ほど毎日行ってください。
青竹ふみをする
最近のご家庭ではあまり見かけなくなりましたが、青竹ふみは足の親指からかかとにかけての筋肉を緩める効果があります。
青竹が見つからなければ、100円ショップなどでも同じ形のプラスチック製の商品が販売されていますので、それを利用すると良いでしょう。
こちらも1分ほど毎日行ってください。
ホーマン体操
ホーマン体操とは外反母趾を改善する太い平ゴムを使ったストレッチです。
足を伸ばしてかかとをくっつけた状態で床に座り、平ゴムを両方の親指に引っ掛けます。
親指を平ゴムで固定した状態で、かかとを支点にし足を外側に開き、10秒ほどで元に戻します。
これを1回につき30回、1日3回ほど行いましょう。
足の指を鍛える
椅子に座り、足の下にフェイスタオルを敷きます。
それを足の指で手繰り寄せるだけで、足の指を鍛えることができます。
筋力強化は外反母趾改善にとても効果的です。
タオル以外でも床に置いたものを指で掴むようにすると同じ効果が得られます。
どのタイプの外反母趾にも効果のある方法なのでぜひ毎日の習慣にしてくださいね。