お家の中はピカピカでもベランダは掃除していないご家庭はたくさんあります。盲点になりがちなベランダも汚れが溜まっており汚れています。戸建て住宅は近所に迷惑を掛けずに掃除ができますが、マンションは違います。
マンションには様々なルールもあり、お隣も近いので迷惑をかける場合もあるのです。ベランダ掃除の手順と注意点をご紹介します。
ベランダの汚れの種類
一見きれいに見えるベランダですが様々な汚れがついています。一体どのような汚れがあるのかご紹介します。
1.土や砂
2.ほこりや排気ガス
3.繊維
4.鳥の糞
多くがこの汚れです。特に注意なのは鳥の糞で、鳥の体は様々な病原菌を持っていることがありますので排泄物である糞は危険です。小さなお子さんがおられる場合は素手で触らせないようにしましょう。
また雨水の汚れも多く水垢としても残っていたり、外気のチリやほこりをまとった雨はあまりきれいなものではありません。ベランダに降っていた雨水はやがて水分だけ蒸発し汚れだけが置き去りにされます。よく手すりが汚れているのはこの為でもあります。
ベランダ掃除の手順
ベランダ掃除の基本的な手順をご紹介します。
1.大きなごみを取り除く
2.ほうきやちりとりなどで土や砂を取り除いておく
3.排水溝のごみを丁寧に取り除いておく
ここまでは準備段階と考えてください。大きなごみで排水溝が詰まらないように、砂や土でも詰まる恐れがあるのでこちらもできる限り取り除いておく方が賢明です。
4.ベランダの壁の掃除をする
5.ベランダの手すりの汚れをとる
6.窓の掃除をする
7.最後にベランダの床を掃除する
掃除の基本は上から下へ進めていくことです。先に床から掃除してしまうと、壁の汚れが下へ流れてまた床が汚れてしまいます。床は仕上げのつもりで最後に掃除します。窓は最後から二番目か最後でもいいでしょう。どちらでも構いません。
汚れに効果的な洗剤の選び方
ベランダの汚れの主な種類はご紹介しました。それぞれの汚れにどんな洗剤が適しているのかわからない方も多いでしょう。重曹やクエン酸などよく聞く掃除アイテムも使い方を間違えれば効果はありません。汚れによって効果的な洗剤の選び方や種類をご紹介します。
1.重曹
2.クエン酸
3.住宅用洗剤
この3点があれば文句なしです。汚れによって使い分けることで見違えるようなベランダになります。
重曹が効果的な汚れとは
重曹はお料理にも使われオールマイティーで食品でもあり洗剤にもなります。重曹の得意な汚れをご紹介しましょう。
ベランダの床、ベランダの壁などです。重曹は細かい粒子で研磨してくれるので思った以上にピカピカになります。重曹水で掃除するのがポイントで水から作るのではなく、ぬるま湯で重曹水を作ると効果が高く出ます。しかし、65℃以上のお湯を使うと重曹水ではなく炭酸ソーダ水になってしまうので人肌ほどのぬるま湯が適しています。
重曹水を壁や床にまいて少し時間をおいてからブラシでこするとほこりや排気ガスなどの汚れがきれいになります。こすった後きれいな水で洗い流すか、濡れた雑巾などで吹きとるようにします。面倒な方は使い捨てのフローリングシートなどで拭き取りごみ箱に捨ててもいいでしょう。
一見、重曹水はベランダの手すりにも使えそうな気がしますが、アルミでできているベランダの手すりには不向きです。アルミと重曹が化学反応を起こして黒ずむことがあります。ベランダのアルミ製と思われるものには重曹水がかからないようにしましょう。重曹水がかかった場合は速やかに水で流して化学反応を起こさないようにしましょう。
クエン酸が効果的な汚れとは
クエン酸は水垢やせっけんカスなどアルカリ性の汚れに効果を発揮します。水垢が気になるのはベランダの溝や窓ではないでしょうか。クエン酸の粉末状があれば水に溶かしてスプレーボトルに入れて使うと掃除しやすいです。
水500mlに対しクエン酸粉末を25g(小さじ5)、重曹粉末を25g(小さじ5)を入れて混ぜれば完成。500mlの空いたペットボトルに入れれば掃除も簡単になります。
スクイジーと呼ばれる窓掃除に使う水を集める道具があれば簡単です。クエン酸で落ちなかった水垢を重曹がきれいにしてくれるのでとても便利な自家製掃除液体です。クエン酸と重曹は混ぜても化学反応はしないのでお子さんやペットのおられるお宅には安全なお掃除グッズといえます。
使い分けるのが面倒な方は住宅洗剤
重曹とクエン酸を使い分けるのは面倒だと感じているかたには市販の住宅用洗剤をお勧めします。住宅用洗剤は原液のままで使うことはないです。希釈の倍数を大きくすれば二度拭きをしなくて済みます。市販の住宅用洗剤なら頑固な汚れには少し濃いめの洗剤液にしたり、軽い汚れであれば薄めて使うことができます。一番楽な事といえば、場所に限らず使えるところでしょう。床も、手すりも洗剤1つで足ります。
雑巾に洗剤液を浸し拭くだけで汚れが落ちてさっぱりします。スプレーボトルに入れ替えて吹き付けてブラシで掃除しても簡単に済みます。家じゅう使えるので経済的にお安くできるのも市販の住宅用洗剤の大きなポイントの一つです。
ベランダ掃除の注意点
マンションのベランダ掃除にはいくつかの注意点があります。
1.ほこりやごみを下に落とさない
2.ほこりを立てない
3.水を大量に流さない
この3点が重要です。掃除に夢中になっていると配慮に欠けてたりするので気を付けてください。
1.ほこりやごみを下へ落とさない
当然のことですが、下の階のベランダにも植物や洗濯物が干してある可能性があります。洗濯物がゴミだらけ、ほこりまみれとなると誰しも不快に思うはずです。下の階の人は上から落ちてくるものをよけることができないのですから、最大限の注意をしましょう。
ほこりが立ちそうだなと思ったら、掃除する日を雨の日か小雨の日に変更してもいいでしょう。雨の日は洗濯物を外で干す方も少ないはずです。下の階の洗濯物がほこりまみれになるリスクも少なくなります。天気のいい日に掃除をしたくなる気持ちも分かりますが、ほこりが立ちにくい雨の日にする方が親切でしょう。
ほこりを立てない
ほこりを立てることで迷惑をかけるのは何も下の階の人だけではないのです。隣のベランダにもほこりは風に乗って洗濯物に落ちてしまう可能性もあるのです。風に乗ってやってくるほこりほど迷惑なものはありません。ほこりを立てないように掃除するようにしましょう。
雨に掃除するといいとご紹介しましたが、休日が雨になるとは限りません。天気のいい日に掃除することになった場合のほこりを立てないお掃除テクニックをご紹介します。
特にほこりが立つのは床です。ほこりを立てずにごみを取り除くのは新聞紙が活躍します。新聞紙をちぎりながら洗剤液の中に入れて湿らせます。それを床にバラまくのです。濡れた新聞紙ごとほうきで掃いたり、手で拭くように集めたりすると軽い汚れもごみも一緒になって新聞紙が絡めとってくれます。この方法ならほこりも立ちにくいので晴れた日にも掃除ができます。
水を大量に流さない
雨水が流れる程度しか想定していないのがベランダの排水設備なのです。意外ですが落ち葉が少し入っているだけでつまりの原因になり下の階に漏れたり、またとなりの排水溝で水が溢れたりするのです。マンションの多くは排水するパイプも上から下まで一直線につながっていることが多く、どこかであふれるとドミノ倒しのようにどの排水溝でも水があふれてしまうこともあるのです。
一か所で大量に水を流すとほかの階の排水設備にも迷惑がかかるので注意しましょう。少しの水なら問題ありませんが、少しってどれくらい?と疑問に思うこともあるでしょう。溢れさすことを考えると水を使うのが怖い方におすすめのお掃除術をご紹介します。水を使わないベランダ掃除です。
フローリングのご家庭には必ずあるフローリングシートでベランダをお掃除するのです。ウエットタイプのフローリングシートでベランダの床や壁拭き掃除していきます。汚くなったらゴミ箱へ捨てられるのでとてもお手軽です。
手すりは同じようにウエットタイプの電化製品や家具を拭くタイプのシートを使うだけで見違えるようになります。水でごしごしとこするのが掃除だと思いがちですが、便利なグッズで面倒な作業を短縮するもの一つのやり方です。
他にも注意点が
部屋の中ではないベランダはついつい見逃してしまいがちですが、きれいにすることによって鳥なども寄り付きにくくなるのです。鳥は病気となる菌を多く保有している事が多いので鳥の糞を見かけたら速やかに取り除きましょう。素手で触るより手袋をしてウエットティシュなどで取り除き捨てる方が賢明です。ちいさお子さんのいる家では子供が触る前に取り除くことを心がけましょう。
重曹やクエン酸は人体へのダメージが少ないとされていますが、皮膚が弱い人はゴム手袋等つけて掃除することをお勧めします。どんなものでもダメージがゼロとは限りません。クエン酸においては長時間触れていると手荒れが起こることもあるのです。手が荒れやすい方はいつものようにゴム手袋を着用してください。
ベランダ掃除を難しく考えないで
ここまで洗剤や汚れ注意点についてご紹介してきましたが、難しく考えすぎないようにしてください。あなたがいつも気にかけている他人へ迷惑をかけないことや日ごろのお掃除の簡略化をベランダでも実践していくだけでいいのです。自分に合った掃除方法でベランダもきれいにしてくださいね。