寒い季節になると体に冷えを感じるのは当たり前のことですが、冷えに気づきにくい場所もあります。足先や手先などは感じやすいところですが、お尻の冷えを気にしたことはありますか?
お尻というと普段あまり自分では触れない場所ですね。お手洗いに行ったときや、入浴前の脱衣時など、偶然触れた時にその冷たさに驚いたことはないでしょうか。
実はお尻はとても冷えやすい場所であり、冷えを改善しないことでさまざまなデメリットを起こす原因になりえる部位なのです。今回は、ひんやり尻はなぜ起こるのか、その改善方法とともにご紹介していきます。
お尻が冷えるのはなぜ?
なぜひんやり尻の女性が多いのかというと、お尻は体の中でも比較的脂肪を蓄えやすい場所だからです。女性らしさの象徴でもあり、ふんわりとしたお尻は魅力的ですが、脂肪は冷えの原因になります。
ふくよかな人の方が汗をかいたり、体がポカポカしているイメージがありますが、脂肪は一度冷えると中々元の温度に戻ってはくれません。つまり、冷えてしまうと温めることが難しいということなのです。
また、女性に多いデスクワークや接客業などでの立ちっぱなしといった、姿勢を変えずに長時間い続けることも尻冷えの原因です。
普段歩く時でも意識しないと中々使われないお尻の筋肉。座りっぱなしや立ち姿勢ならなおさら、お尻は全く動いていない状態です。すると当然血液循環は悪くなり、リンパが滞ってしまうことに。
・蓄えた脂肪
・動かさないこと
この2つがひんやり尻を引き起こす要因になっているといえるでしょう。
お尻の冷えを放置するデメリット
では、そんな冷え尻を改善しないままでいることは、どんな悪影響を及ぼすのか、詳しくみていきましょう。
1.むくみ
血行が滞っている状態なので、どうしても老廃物を溜め込みがちになり、むくみが生じやすくなってしまいます。むくむと本来の体のラインが崩れ、太って見えてしまうことに。
ダイエットや体型管理に励む女性にとってはとても辛い状態といえるでしょう。
2.痩せにくい
体に不要なものを溜め込む状態を作り出す冷えは、ダイエットにも影響を及ぼします。本来であれば血液によって運ばれる栄養素が不足すると、脂肪を燃やすための力も不足することになるのです。
また、冷えることで代謝の低下を引き起こすため、痩せにくい体を作り出してしまうといえます。
3.腰痛
お尻とつながっている骨盤や腰周りは、尻冷えによって不調をきたすようになります。腰痛がそのひとつで、慢性化させてしまう恐れもあるでしょう。
4.自律神経の乱れ
血の巡りが悪くなると、自律神経が乱れてイライラしやすくなったりします。自律神経は日々のストレスなどによる影響を受けやすいので、日ごろから解消するよう心掛ける必要がありますが、現代人にとってそれは容易いことではありませんね。
お尻が温まるだけでも体をリラックス状態へみちびくことができ、副交感神経を優位にしやすくしてくれます。
5.月経時の辛い症状
生理一日目は立つことも喋ることもできなくなるほど、強い痛みに悩まされている女性は少なくありません。このような辛い症状の原因のひとつになるのも尻冷えなのです。
6.婦人科系の病気のリスク
骨盤で覆われている内部には、女性が子を宿すための大切な器官がそなわっています。その外側であるお尻が冷えることは、そんな大事な器官をも冷やしてしまうということは理解しておきましょう。
冷えは病のもとという言葉があるように、婦人科系の病を及ぼすリスクも高めることになります。妊娠希望の方は特に尻冷えを改善する必要があるでしょう。
お尻の冷えを改善する方法
それでは、そんな悪影響しか及ぼさない尻冷えを改善していく方法について解説していきます。
軽度な運動を取り入れる
温めることができるほか、脂肪を撃退するためにも取り入れていただきたいのが軽度な運動です。激しいトレーニングや有酸素運動は、どうしても継続が難しくなります。
自宅の中でも工夫すれば効果のある運動は行えるので、チャレンジしてみましょう。
踏み台の昇り降り
1.片足を乗せたら、もう片方の足も踏み台に乗せます。
2.片足ずつ床に降ろし、乗せる足の順番が交互になるようにします。
3.これを繰り返すだけの簡単な運動をリズムよく10分程度続けて下さい。
三角昇降という台上で3歩、台下で2歩踏み込むといった方法などもあります。こういった音楽を取り入れることでリズムをとりながら行えますよ。
食材や飲み物を工夫する
当たり前のことですが、冷たい飲み物や冷たい食べ物を好んで口に入れることは冷えのもとです。体の中から冷えていくことで、体温が下がってしまうのです。
お尻も同様で、食べ物や飲み物から工夫していくことが改善につながります。
例えば、
・根菜類を使ったスープにショウガや香辛料を加える
・飲み物は常温か温かいもののみにする
・チューブタイプのショウガやニンニクを料理に少し加えるようにする
など、工夫次第では簡単に温め食材を摂り入れることが可能です。
カイロを活用する
腰やお尻の外側に当たる部分にカイロを貼るだけでも効果があります。また、仕事中はお尻から足までぐるっと巻ける大きさのひざ掛けを利用し、冷えないようにしてあげることも大切です。
どれも簡単にできるものばかりなので、さっそく取り入れてみて下さいね。