鏡を見たら、顔がむくんで丸くなっていた、そんな経験はないでしょうか。また年齢を重ねることで、顔には脂肪がつきやすくなります。これらの原因は、顔のリンパ液がスムーズに流れず、滞っている状態によるものです。さらにリンパ液と一緒にある血管の血液の流れが悪くなることも、同じように顔のむくみや肥満を招きます。
そこで今回は、顔のリンパ液と血液の流れをスムーズにするために、毎日したい顔のリンパマッサージの方法や手順を詳しくご紹介します。
どんな効果があるの？
顔のリンパマッサージをすることで、リンパ液の流れがスムーズになるため、以下のような効果が得られます。
むくみを解消する
顔のリンパ液が滞ると、血管を圧迫し、血管から水分が周囲に漏れ出してしまいます。リンパ液の流れがスムーズになると、血管も元のように流れ出すため、水分がリンパ液に戻り、排出されます。余分な水分が顔から流れるため、顔のむくみが解消されます。
老廃物が排出されて肌の新陳代謝が改善される
顔のむくみ、そして顔に脂肪がつくのは、リンパ液の本来の仕事である、老廃物や脂肪の排出が、リンパ液が滞ることで流れていかないことが大きな原因です。リンパをマッサージし、リンパ液の流れを本来のように戻すことで、老廃物や脂肪がたまらなくなるのです。
すると血液の流れも正常に戻り、細胞に必要な栄養素や酸素がきちんと届くようになるため、新陳代謝が正常になり、肌の老化を防ぐことにつながります。
また顔も体と同じように、動かさないと筋肉が硬くなり、その結果むくみや脂肪がつきやすくなってしまいます。リンパマッサージを行うことは、顔の筋肉を柔らかくしますので、小顔と美肌を手に入れるためにもおすすめの方法なのです。
リンパマッサージの手順
リンパマッサージが効果があるといっても、自己流で顔のマッサージをすることは危険です。きちんと準備をした上で、手順に沿って行うことで、効果が得られます。
顔のリンパをマッサージする際に事前にしておくこと
水分を補給する
リンパ液を流しやすくするために、十分な水分を補給しておきましょう。詰まったリンパ液が流れ出せば、余分な水分は排出されます。
入浴後に行う
入浴すると、体が温まるためにリンパ管や血管が広がり、リンパ液が流れやすくなります。またリラックス効果も得られるため、マッサージの効果が高くなります。またマッサージの際にはメイクを落としましょう。メイクが残ったままだと、肌にダメージとなります。
リラックスできる環境を整える
リラックスした状態になると、副交感神経が優位になります。副交感神経は体の修復に働きかけますので、リンパ液が流れやすくなります。入浴して体を温めた後、冷めないように温かい飲み物を飲み、音楽や照明でリラックスできる環境を整えましょう。
マッサージクリームを用意する
顔の皮膚は薄いため、マッサージをする際に直接指や手をあてると、必要な油分をはがしてしまい顔の乾燥を招きます。マッサージクリームか、もしくはボディクリームを使うようにしましょう。専用のクリームがなくても、ベビーオイルなどで代用できます。
マッサージを行う順序にも注意
マッサージを行う際、リンパ液が滞っている状態なので、まず塞がれている出口をマッサージする必要があります。顔のリンパ液は、顔から耳、耳の下から首、そして首から鎖骨へと流れていきます。
つまり、出口である鎖骨からスタートし、最後に顔のマッサージを行うのが順番となります。鎖骨や首のリンパの流れをよくすることができれば、顔のマッサージはそれほどやらなくても効果を得られるでしょう。
首から耳のリンパマッサージ
1．右側の鎖骨から左側の脇の方に向かって、手のひらを滑らせます。3回流したら、今度は左から右へ行います。
2．首を両手ではさみ、円を描くようにマッサージします。
3．耳を指ではさみ、耳を伸ばすように下に指を滑らせます。
4．こめかみに指をあて、指先で押します。
5．両手で頬を押さえ、親指で耳からあごをマッサージします。
こちらの動画を参考にしてみてください。
（上の方法を簡略にしたやり方です）
首をほぐしたら、今度は顔のマッサージを行います。
顔のリンパマッサージ
1．頬に中指、人差し指、薬指をおいて軽く円を描くようにマッサージします。
2．ほうれい線に沿って指を左右に1本ずつおいて、軽く円を描くようにマッサージします。
3．眉毛に沿って中指、人差し指、薬指をおき、軽く円を描くように撫でていきます。
4．その指をこめかみにあてて、円を描くようにマッサージします。
5．5本の指を頭にあて、円を描く、もしくは軽く叩くようにマッサージします。
6．こめかみから耳、耳から首、首から鎖骨に手を滑らせます。
最後に鎖骨から脇にリンパを流せば完了です。
効果を上げるポイント
リンパマッサージの効果を上げるためには、毎日マッサージを行うことが必要です。時間が取れなければ、首からこめかみに向かって行う前半のマッサージを行うだけでもかまいません。効果を上げるためには、以下の2つのポイントをしっかりおさえて行いましょう。
力を入れない
力を入れすぎるとかえってリンパの流れをせき止めてしまいますので、痛みを感じない程度の力で行うようにしましょう。
下から上、上から下へを意識する
リンパをきちんと流すには、脇の下にあるリンパ節までリンパを流す必要があります。最初に鎖骨から脇の下へリンパを流し、最後にも同じように鎖骨から脇にリンパを流して、リンパの流れを整えることを心掛けましょう。
またマッサージローラーなどの道具を使えばマッサージが簡単にできますので、ぜひ活用しましょう。
リンパマッサージでやってはいけないこと
リンパマッサージは効果があるだけに、ついやってしまいがちなNG行動でかえって効果が半減してしまうことがありますので、注意が必要です。
やり過ぎない
長くマッサージをしたからといって、効果が倍増することはありません。全体のマッサージでも3分から5分程度で十分です。
リンパの流れに逆らわないようにする
下から上、上から下へと流すようにして、逆の流れにリンパを流さないようにしましょう。逆にリンパが詰まってしまうことになりかねません。
乾きやすいクリームは使わない
顔のケアと一緒に、リンパマッサージをする場合、乳液は乾きやすいため使わないようにしましょう。保湿力のあるクリームか、マッサージ用のクリームを使い、乾かないように塗り足しながら行いましょう。
肌が荒れているときや、ニキビなど吹き出物ができているときには、その場所を避けるか、マッサージをお休みすることも大切です。
