鼻の周りのシワはほうれい線や目の周りのシワに比べて目立たないため、ついついケアを怠りがちです。でも放っておくとだんだん深くなって、老け顔に見えてしまうんです。
今回は気になる鼻周りのシワの日常のケアをご紹介します。
鼻周りのシワの原因と種類
鼻周りのシワの原因
鼻周りのシワができる原因は、乾燥や紫外線などによる外的要因と、老化や生活習慣による内的要因があります。
乾燥
肌が乾燥するとシワができやすくなります。鼻の周りのシワも、肌の乾燥が原因であることが多いです。肌の乾燥は、紫外線を浴びすぎる、空気がひどく乾燥する、生活習慣が乱れがちになるなどが要因となります。
紫外線や空気の乾燥が要因となる肌の乾燥に対してはスキンケアが有効です。保湿効果のある化粧水や洗顔料を使用するようにしましょう。生活習慣の乱れには、栄養、運動、休養の見直しが必要です。栄養バランスを考えた食事、適度な運動、質の良い睡眠を取るように気を付けましょう。
老化
誰もが避けて通ることができない老化。老化により肌は水分を蓄える力が弱くなり、シワができやすくなるのです。
老化の速度は人それぞれですが、内と外からきちんとケアをすれば老化の進行を遅らせることができます。
反対に老化の進行を早めてしまうのが紫外線です。紫外線を無防備に浴び続けることで鼻の周りの肌がダメージを蓄積し、お肌が酸化して老化を招きます。日焼け止めなどの紫外線対策は1年中必要です。浴びすぎない対策をしましょう。
表情の癖
顔には表情筋という筋肉が張り巡らされています。表情筋が動くことで、笑ったり怒ったりを顔で表現できるのです。
表情に癖があると、偏った筋肉の使い方から次第にその部位がシワになります。反対に表情筋を動かさない話し方の癖から筋肉が衰え、シワができることもあります。
栄養不足
シワの予防や改善にはコラーゲンが必要です。コラーゲンは体内でアミノ酸から作り出すことができますが、アミノ酸が不足するとコラーゲンも不足し、栄養不足からシワができやすくなります。アミノ酸はたんぱく質食品に多く含まれています。
またビタミンやミネラルも、鼻の周りのシワや美肌作りには欠かせません。ビタミン、ミネラルを多く含む野菜やキノコ、海藻をあまり食べない食生活も、栄養不足でシワができやすくなります。
鼻の周りのシワの種類
鼻周りのシワには、大きく3種類あるとされます。
鼻の付根
1つ目が目と目の間の、鼻の付根の横ジワです。考え事をしたり、小さい文字を見る時などに目を細めるとできやすく、癖が続くことでシワが深くなる傾向があります。
鼻の下
2つ目が鼻の下と口の間にできる縦ジワです。このシワは口の周りの筋肉が衰えたり、肌の弾力が失われることが主な原因とされます。梅干しを食べている時の口元に似ていることから「梅干しシワ」とも呼ばれます。
鼻の横
3つ目が笑った時に鼻の横にできる細かいたくさんのシワです。このシワの原因は乾燥で、肌が水分を保てずに弾力が無くなったり、空気が乾燥している時にできやすいです。また鼻をつまむなど物理的な刺激でもできやすいので、鼻をつまむ癖のある人は要注意です。
スキンケアで改善する方法
鼻の周りのシワのスキンケアは、保湿を中心に行います。
洗顔方法
洗顔の時に手でごしごし鼻周りをこすると、鼻周りのシワがひどくなってしまいます。優しく泡で洗うように心がけましょう。
まず洗顔料を手に取り、しっかりとキメの細かい泡を立てます。100円均一などで売っている泡立てネットを利用するのも良いですね。
しっかり弾力ある泡がグレープフルーツくらいの大きさに出来上がったら、その泡で優しく顔を洗います。
順番は、まずは油分の多いTゾーンから洗いはじめ、次にUゾーン(フェイスライン)、最後に皮膚の薄い目と口周りを洗います。
泡でしっかり洗った後は、32、3度のぬるま湯で泡が残らないように、20回くらいすすいでください。手でこすり洗いをする、シャワーを直接当てる泡の流し方は、刺激が強いのでお勧めしません。
化粧水
化粧水を肌になじませるために、ハンドプレスがおすすめです。ハンドプレスは手のひらに化粧水をなじませ、顔に10秒ほど押し当てます。顔全体にプレスするので、数回行う必要があります。
ハンドプレスをするとき、つい力を入れてしまいがちですが、手のひらが密着すればOKです。手を顔から離す時もゆっくりと優しく行います。
化粧水は、気になるシワが深くなったり、予防したい薄いシワがある場合はエイジングケア化粧水をお勧めします。
美容液や保湿クリーム
化粧水で肌に水分を補給した後は、美容液や保湿クリームで蓋をしましょう。
適量を手に取ってのばし、化粧水と同じようにハンドプレスで優しく浸透させます。気になる鼻周りのシワ部分は、こすらないように重ね塗りしてください。
美容液や保湿クリームを選ぶときには、高い保湿力を持つ「ヒト型セラミド」配合のものをお勧めします。またクリームではスクワランやシアバターが保湿効果に優れています。
マッサージで改善する方法
部位ごとのマッサージ、エクササイズを紹介します。
鼻の付根のマッサージ
肌のマッサージは、摩擦での刺激を避けるために美容液や保湿クリームを塗って行います。
鼻の付根を両方の人差し指の腹で軽く挟み、優しく指を上に向けて滑らせます。横ジワが伸びるイメージで行ってください。
鼻の下のシワには、舌回し
鼻の下のシワに効果のあるエクササイズです。
口を軽く閉じた状態で、舌の先を表側の歯茎に沿わせて1週させます。右回り、左回りをそれぞれ10回程度行ってください。ほうれい線の予防、改善にも効果がありますよ。
鼻の横ジワに後頭部のマッサージ
鼻の横じわには、後頭部のマッサージが有効です。額は後頭部と筋肉でつながっており、後頭部を少しもみほぐすことで小ジワが柔らかくなります。
隙間時間でもできるマッサージです。ぜひ手の空いたときに実践してください。
生活習慣で改善する方法
生活習慣を見直して、体の内側からシワを改善することも大切です。生活習慣の改善は鼻周りのシワの改善だけでなく、体の美容にとっても不可欠です。
栄養
バランスの良い食生活は、肌の調子を整えるために欠かせません。特に大切なのがコラーゲンです。
コラーゲンはたんぱく質の一種です。そのためたんぱく質食品の摂取が、美しい肌には欠かせません。たんぱく質食品には、魚介類、大豆・大豆製品、肉、卵、乳・乳製品があります。これらの材料を使用した料理を1食1皿食べることでコラーゲンを適度に摂取することができます。
またコラーゲンを効率よく吸収するためにはビタミンCの摂取が必要になります。ビタミンC以外のビタミンやミネラルも、美肌作りには必要不可欠です。たんぱく質同様、毎食ビタミンやミネラルを多く含む、野菜やきのこ、海藻の料理を毎食たべるよう心がけてください。
睡眠
睡眠は肌のコンディションにダイレクトに影響を与えます。もちろん、鼻の周りのシワにもです。睡眠不足や、浅く質の悪い睡眠は、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進する成長ホルモンの分泌を減らしてしまいます。
質の良い睡眠のために、睡眠時間の確保や、深い睡眠を促すために昼間に運動をする、カフェイン飲料やアルコールを控える等の対策も有効です。
鼻の周りのシワは、スキンケアやマッサージ、生活習慣の改善で予防・改善することができます。老け顔にならないためにも、毎日の習慣にしていきましょう。